今週からの舞いあがれは貴司と舞の関係にフォーカスする。
この2人は、絵に描いたような幼なじみで28歳になった今も気心の知れた信頼できる間柄。
物語はいくつかのエピソードが同時進行で進む。
貴司は長山短歌賞を受賞の後、自分自身の歌集を出す話が持ち上がる。
担当編集者がリュー北條といって、下世話を絵に描いたような人。
彼は、貴司の地味な作風に「カラを打ち破れ!」と称して全く違ったジャンルの歌を求めてきた。
このとき、デラシネには貴司の大ファンを名乗る女性が。
秋月史子ちゃん
彼女は、貴司が歌集出版の大切な時期にいることを口実に、彼のそばにいることを許してほしいと舞に告げる。
心穏やかではいられない舞。
しかし、自分のようなシロートでは貴司の役には、立てないと身を引こうとする。
そんな舞を『それでいいのか😤』と詰め寄る久留美。
どうすれば力になってあげられるのかをきちんと探せるのが舞だと優しく諭す。
そんな中、舞は新聞記者美園からプライベートなインタビューを受けることになった。
舞は自分のプライバシーに突っ込んだ質問をされるとどうしてもしどろもどろに。
美園は新聞記者は、嘘を見抜くのも仕事だと舞を追い詰める。
目次
デラシネ
デラシネで貴司とリュー北條の厳しいやりとりが描かれていた。
リュー北條は貴司のほんわかした歌には不満があると容赦ない。
一旦、昆布とか葉っぱとかは忘れてもっと本音で語ってくれないと困る。
そのやりとりに横から激しくダメ出しをする史子。
「梅津先生の作品は、世の中の美しいものを描いてこそ値打ちがある」と激しく反論。
そんなものは誰も求めていないと突っぱねるリュー北條。
出版する以上は売れなければ何の意味もない。
確かに出版業界は、活字離れが進んでいく中厳しい状況にあるのは事実。
編集者の言い分もよくわかる。
厳しい要求にたじたじとなってしまう貴司。
出版に向けてこれから更なる試練が待ち受けているのかも。
史子と舞
史子は舞と貴司の関係を見抜いていると思う。
貴司にとってかけがえのない女性が舞だと感じ取っている。
それは舞の側も同じ。
それを知った上で、あえて舞にお断りを入れるのだ。
梅津先生は、大切な時期。
私は全力で支えたい。
そばにいることを許してくださいね。
これは考えようによっては、あなたには近づかないでほしいと言われているのかもしれないね。
そこまでの悪意は無いようには感じたが、話を聞いた久留美はそうは思わなかったみたい。
久留美の反応が、世の中の一般としては妥当なのかもしれない。
美園と舞
この日の朝からぼんやりしていた舞だったが、美園とのインタビューでは、かなり突っ込んだ質問もたくさん出ていた。
特に注目すべきなのは、舞自身の身の振り方。
パイロットになる夢を諦めたこと。
父の志を継いで、工場を存続させるために頑張ってきたこと。
美園自身が町工場の出身とのことで舞の存在が大いに気になるとも語っていたね。
一番の痛烈な質問は『好きな人はいるの?』
そのことに、即答を避ける舞。
しかし、いくつか言葉を交わすうちに、舞には心に決めた人がいて、2人の関係はまだ本格的に恋人や夫婦にはなり得ていないこと。
また、お互いが今の関係をできれば維持したいと考えている事なども全てお見通しにされてしまう。
そういえば、新聞記者は嘘を見抜くのも仕事と語っていたが、投げかけた質問への答えが返ってこなくても、反応の仕方によって概ね察することができるのは新聞記者ならずとも同じ。
舞はどうやら、年相応な悩みを持たざるを得ないところまで追い詰められたような雰囲気。
リュー北條
この人が登場した時、ただの下世話な編集者ぐらいにしか考えていなかったと思う。
しかし、出版業界に携わる人として、世の中がどんなものを求めているのか、どんなものを提供しなければいけないのかを熟知している。
彼が、俗物の極みみたいな発言を繰り返しして、周りに圧力をかけまくっているが発言内容はどれもみんな正論かも。
貴司への注文は恋の歌。
相聞歌
世の中が求めているのは、まさにこれなんだと主張を譲らない。
いよいよ追い詰められてしまう貴司。
彼にとって大切な人は舞な事は間違いないが、恋人と呼ぶにはかなり無理があるかも。
しかし貴司にとっても、この部分を乗り越えられなければ歌人としてやっていく事はかなわないだろう。
リュー北條は決して、無理難題を押し付けているわけではなさそう。
歌の詠み手としてこの先どうやっていくべきか、彼なりのやり方で導いているようにも見える。
エピソードはまだ始まったばかり
登場人物それぞれに、どんな未来が語られるのか興味津々。