舞いあがれはいよいよカウントダウンが始まったと見ていいだろう。
物語の行き着く先がどこへ行くのか、まだ誰にもわからないかも。
先週のエピソードで大成功に終わったと思われたオープンファクトリー。
しかし、フタを開けてみれば、
イベントに参加できた会社とそうでない会社。
そして、誰もが皆横一線で頑張れると思われたが、そうでは無い厳しい現実が明らかに。
会社によってはもう工場をたたむべきかどうかの瀬戸際まで追い詰められているところも存在。
とても新しいことにチャレンジするような体力が残っていない。
誰もが同じラインで仕事できていない厳しい現実。
物語は、先週の大成功の打ち上げの様子から続きが始まった。
ひし形金網を作る小堺の工場は注文激減で会社存続の危機に。
オープンファクトリー打ち上げの席で、思わずぐちを言ってしまう小堺。
体力のある連中だけが勝ち組
我々のようなところはもう負け続けるしかない。
みんなが盛り上がっている場で、水を差すような後ろ向き発言は、その場の空気が一気に冷え込んでしまうほどの衝撃。
舞はIWAKURAが存続の危機に陥っていた頃を思い出すと、なんとかしなければの当時の気持ちが再び。
そして、自分には何ができるのかを少しずつ考えるように。
彼女の持ち味は、平たく言えば調整力。
意見の違う様々な人たちを絶妙なアシストでうまい具合につなぎ合わせる。
そういえばIWAKURAがかつて経験のない航空機の部品を作る時も、彼女の奮闘で試作品を完成させた過去が。
それは東大阪の様々な工場の技術力を1カ所に集中させることができたこと。
今回も同じような気持ちを抱いたらしい。
目次
オープンファクトリーの後で
大抵先がないと追い詰められた人間は、およそポジティブな考えなどモテるはずもない。
どうしよう?って気持ちが先に立って前向きなことを考えられなくなってしまうのだ。
金網製造の会社社長がまさにそれ。
オープンファクトリーの成功も、ただうらやましいばかりで、成功で浮かれている仲間たちを見ると悔しくて仕方がない。
俺のところはもうすぐ潰れる😭
そう思って酒を飲めば当然本音が出てしまうだろう。
もちろん、そうした場合、止めに入ってくれる人はいるのだが。
東大阪のこの物語の設定では、たくさんの会社が淘汰されて消えてしまっていた。
そして後に起こった騒音問題がオープンファクトリー提案のきっかけになっていたはず。
近隣住民とのコミニュケーションをどれだけ上手に取れるかどうか。
舞は御園さんの提案を実現する形で、今回のイベントを計画。
そして、それは舞のかつての人脈も大いに貢献して大成功を収めることができた。
その中では、必ずしも全員が参加できたわけではなくて、今日描かれた物語のようにはじき出された者たちも複数いたに違いない。
勝ち組と負け組
ノーサイドで食事をする舞と御園さん。
2人とも町工場出身なので、今回のオープンファクトリーの最後に起こった事件は人事としては受け止めていない。
御園さんの父親は、今回の小堺のように工場を閉めた過去がある。
娘や家族には醜態は見せていなかったようだが、自分の知らないところではあんな風に思っていたのかもと思いを寄せる美園さん。
舞は自分の役目として、東大阪の工場が同じように、スクラムを組んで頑張れることを目標としたい。
どうやら、よその会社のことながら自分の頑張りで協力してあげたいと考え始めていた。
私自身も会社の倒産を経験している。
その時のことを考えると、同業他社が次々と消えてなくなっていく厳しい現実がずっと続いていたと思う。
この間はあそこが、今日はこちらがといった感じで、関連会社が次々と消えてなくなる。
ひょっとしたら、明日は我が身かなと考えていた人も多数いただろうに。
バブル以降、日本の経済は勝ち組と負け組がはっきりしてきた。
当たり前のことだが、全員生き残れたわけではない。
舞の役割
よその会社のことながら、東大阪全体を1つの家族と見始めている舞。
誰かのために力になってやれないか?
舞が子供の頃から一貫して持ち続けてきたポリシー。
今日のエピソードの最後の方で語られていたが、例の金網の会社の社長はとうとう会社をたたむと言い始める始末。
もうダメだと思った瞬間から、人は前向きには考えられなくなるようだ。
挽回できるかできないかは、先をどれだけ素直に考察することができるかどうかにかかってくる。
ダメだと思った時から、私たちの脳は努力することをやめてしまうのかも。
なんとかしようと思い続ける限り、私たちはひたすら良い方法はないかと努力し続ける生き物だと思う。
貴司への提案
貴司は新しい歌集の制作に向けて長山出版から提案を受けていた。
この間、やった短歌の講習会が驚くほどの反響があって、あちこちの学校などからぜひ家でもとの声がかかったらしい。
そこで、
貴司が出張で短歌教室を開く旅に出る。
短歌を教えながら、自分自身も詠む。
そういったことをしないかと出版社からの提案。
これ以上ない位の素晴らしい申し入れに思えたが、貴司は即答を避けた。
もし、旅に出るとなればデラシネを休まざるをえなくなる。
本人はそれをしたくないので迷ったのだ。
夫婦2人の様子も描かれていた。
この生活に満足している貴司は果たして出版社の提案を受け入れるのかどうか。
今週のエピソードは始まったばかり。
どのような展開になるかは見続けるしかないはず。