新しく設立した会社『こんねくと』は初仕事として、インテリア関係の製品を作ることを思いつく。
今までのネットワークを駆使して形にしようとがんばった舞だが、思わぬところでブレーキが。
照明関係の品物なので、今までのネットワークとは違った特別な知識と経験が必要になるらしい。
そこで白羽の矢が立った社長は、職人職人上がりの肝っ玉母さんのような女性。
この人が驚くほど手ごわかった。
売れるかどうかもわからないしなものには、労力もお金も割けないとにべも無い。
物語の見所はここから。
あのほんわかした舞は驚くほどの粘り腰を見せる。
話を聞いてもらうばかりか、様々な情報交換をする中で、ついに一度だけならと条件付きで仕事を獲得する。
もともと営業がプロだった彼女にとって、断られてなんぼの覚悟があっただろう。
昨日から変わった脚本家、佃良太さんの持ち味が出てきたような雰囲気。
舞のセリフの多さが物語の信憑性を高めているような巧みなストーリー展開。
そういえば、航空学校の時のエピソードでも専門的なストーリー展開は見ているものを大いに納得させたと思うね。
物語は舞のものづくりと、久留美の新たな挑戦、さらには貴司の短歌制作にかける意気込みも語られて盛りだくさん。
目次
説得
言下に否定されるとフツー意気消沈するけど。
社長は、売れるかどうかも分からないものなど、やらないの一点張り。
確かにインテリア雑貨だと、生活必需品とは言いにくい。
今回の照明器具の場合、我妻社長の専門知識と経験がどうしても欠かせない。
的場さんたちは彼女ならと紹介した経緯が。
ただ、昨日の雰囲気でも気難しい匂いはプンプン。
この時代の世の中のキビしさは一分のスキも許さない深刻さがあった。
舞は自分の専門知識も披露しつつ、カンタンには引き下がらない。
やりとりを繰り返すと我妻社長も態度が軟化。
カワイイおねぇちゃんだけと思ってみたがどうやら舞の中味はひと味違う。
舞と我妻社長
場所を変えてもう一度話しをすることに。
どうやら舞はIWAKURAの娘として遊び半分で会社を1つ任されているような見られ方をしていたようだ。
世の中の評判なんて、そんなものかもしれない。
しかし、舞はそんな誹謗中傷など気に留めることもなく自分の思いを熱く語る。
東大阪の工場がどんどん減っている。
このままではいけないから、なんとかしなければの思いで会社を設立したと。
その目は真剣で決して後戻りしない凄みが感じられた。
今日描かれたエピソードの中では、この部分がイチオシ。
東大阪のものづくりへの評価、そしてこれからも技術力を保持しようとする必死さは舞も我妻社長も共通であることが確認できた。
久留美の挑戦
今日のエピソードで、並行して描かれたのは久留美の新たな挑戦。
彼女は救急救命医療のプロを目指しているようだ。
テレビでは、そういったことを題材にしたドラマが多数存在するのは誰もが知るところ。
どうやら、ドクターヘリに乗り込む看護師フライトナースを目指す。
医療に携わる者として自分がどんな道を進むべきか考えることが多いのだろう。
すでに、看護師として中堅の働きをする久留美は救急医療を極めようと考えている。
そのための手っ取り早い方法として、ドクターヘリに乗り込む看護師を目指す。
今久留美の働く病院にはドクターヘリがないらしい。
資料を揃えて見てわかったのは、九州の長崎だと島が多いせいかドクターヘリの導入もかなり進んでいるとの事。
さらには、フライトナース養成のためのシステムもしっかり整っているらしい。
明るく笑って話す彼女は屈託ないように見えたが、実は心の中でどうしてもクリアできない問題が。
それは父親佳晴の存在。
それなりにいい年になってきたので、1人では放っておけないと考えているらしい。
そうなれば、長崎はやっぱり遠いと言わざるを得ない。
舞は久留美には自分の夢を実現してほしいと意見を述べる。
ちょうど同じくして貴司も新たな歌集出版に向けてデラシネにこもりたいとの申し入れが。
集中力を高めるにはデラシネの存在はうってつけなのかも。
完成試作品
一度だけ付き合ってやると言った我妻社長は仕事が始まると、その実力を遺憾なく発揮。
確かに、いざ仕事が始まれば行動力、牽引力ともに申し分のない存在感を発揮。
周りの男たちを寄せ付けない馬力を感じるね。
そうして出来上がったランプシェードは丸い円筒形で上が少し開いたような形。
光源の上にかぶせる形でシェードとして機能する。
側面も上部にもしっかりとパンチングアートが施されているので景色が浮かび上がる。
どうやら空を飛んでいる飛行機が天井に映し出されたのは、この物語の伏線回収だったかもしれない。
問題はこの商品が果たして売れるかどうか。
我妻社長もそのことできっちりと念を押していた。
さて、今週のエピソードは物語が始まったばかり。
ここからどんなふうに広がっていくのか
とにかく、残りはもういくらもないんだよね。
ここまできたら最後までしっかりと見届ける以外ないだろう。