最終回を迎えた物語は、印象としてはほとんど賛成称賛する内容のものがほとんど。
昨日のエピソードで描かれた2027年。
今から4年後の未来に相当するが、景色その他は今とほぼ変わらない。
ただし、様々なハイテクアイテムや描かれた周りの状況は、古いものと新しいものが混在するふしぎな時間軸だったと言える。
舞はこの時点で40歳を超えているものと思われる。
演じている福原遥が25歳なので、とてもそんな風には見えないけど。
唯一、祥子ばんばだけは年齢の積み重ねが色濃く描かれていた。
物語は始まった頃から、不思議な伏線が貼られていたと思う。
空を飛ぶことに限りない憧れを抱いていた主人公とその家族。
そして仲間たち。
最終的にどこに落ち着くのか、最終回を見るまでは納得できない部分も。
いくつかあったセリフの中でばんばが自分の孫舞に
向かい風に負けずに翔び立てたと語っていたね。
夢を叶えるために困難に耐え、辛抱することで実現していく。
実現までには大勢の仲間たちの協力があって、しかも応援される側は実は、応援する側だったという。
描かれた物語は、混迷の現代を生きる我々皆への応援歌だった。
目次
舞いあがれの流れ
子供時代から始まったこの物語が、どれほどのエピソードを生んできただろう。
最初はよく熱を出す引っ込み思案な女の子の物語と思っていたが、あにはからんや、
主人公の頑固さは、まさに筋金入り。
自分がこうしたいと思った事は、何が何でもかなえようとする。
そのためには、必要な人脈、自分自身のスキル、そして資金調達を含めた実行力こそが、描かれた最も特筆すべき持ち味。
最終回で描かれたのは、彼女が思い描いていた空を飛ぶことへの憧れが、父親からの夢を叶える形で実現したこと。
それは、登場人物たちの様々なセリフの中でも確認することができる。
浩太さん 舞がIWAKURAのネジ付けて空飛んでる😭
オヤジ 夢が叶ったなぁ😌
物語が、家族や仲間達全体の共通の願いだったことを描いていた一番の証拠。
描かれた東大阪と五島
東大阪で始まった物語は、子育てに悩んだ、親夫婦がかつて軋轢のあった祖母の住む五島を訪れるところから始まる。
舞が祥子ばんばと暮らした数ヶ月間。
ここでのエピソードが物語全体を通してコンセプトとなったはず。
そして、取り上げられ採用された中心的なアイテムはバラモン凧。
凧の主人公は実は正面からは描かれていない。
今見えている怪物のような形相は、立ち向かうべき困難の象徴だろう。
この凧の言葉の意味は元気ものと言うんだそうな
どんな向かい風でも立ち向かって乗り越える。
最後まで、一貫して描かれたテーマだっただろう。
俳優たち
主人公の演技力はともかく、周りを固めた脇役たちの名演技も光っていた。
他にも舞の家族となる人たちのエピソードもとても好感が持てたと思う。
人と人が結びつくのに、たくさんの時間がかかったのもこの物語の特徴だったかも。
時代は、結婚は30近くになってからするのが今のご時世。
現代では40歳を超えた結婚も普通のこととなった。
舞の過去に登場した仲間たちも、物語に大きく花を添えていたね。
そして忘れてはならないのは、空への憧れを確かなものにしたスワン号のエピソード。
最終回ですべてのメンバーを登場させるのはまさにサービス精神の表れ。
物語を決着させるためには、彼らが登場することで、十分な説明責任を果たせたのかもしれない。
未来への提言
最先端技術をきちんと運用するためには、運用する側のモラルとかしっかりとしたスキルが必要ってことには違いない。
もし、不十分なもらうしか持ち合わせていない者が、優れた技術を不用意に扱ったらどうなるのか。
最新のハイブリッド車による高齢者の交通事故など、様々な記憶に残る事故が多発していると思う。
技術を生み出すのも、使いこなすのもきちんと資格を持ったものでなければダメだと言うことが強く意識される。
素晴らしいと思うのは、誰でも共通だろう。
しかし、それらを使いこなすのは全く別の問題になる。
必要になるのは、どこまでいっても使いこなせるだけのすべての資格。
これから生きる我々にとって、きちんとした資格が身に付けられるような様々な努力は、老若男女問わず求められていることを厳しく受け止める必要が。
まとめ
未来の優れたアイテムは、突然、そこに存在するわけではない。
私たち、とりわけ日本人である私たちは過去から先輩や先祖たちからの様々な情念を受け継いでいるはず。
それを無視しての未来はありえないのだと痛感している。
物語で描かれたのは、昔からの生活を最新のアイテムによってより快適な暮らしやすいものに変えていく提案だったような気がする。
大切なのは、昔から培ってきた我々の心意気がしっかりと守られること、そして引き継げること。
それらを破壊したり捨て去った未来は、初めから存在しないのだと厳しく受け止めたい。
物語の最終回は舞のセリフを借りれば、1つ目の目標地点に着陸しますとのこと。
舞いあがれは未来に向かって1つ目の着陸地点を示してくれたと思う。