昨日から始まった物語は、幕末の背景をもとに純然たる時代劇として描かれていると思う。
ただし舞台は高知なので、江戸や大阪京都といった主要都市ではない。
地域性を生かした物語。
昨日描かれた設定では、主人公の槙野万太郎少年は伝統ある造り酒屋の跡取り息子。
跡継ぎとして、将来への期待を一身に背負わされる運命だが、どうやら本人はあまり乗り気ではなさそう。
というのも彼の興味の対象は年頃の子供が抱くようなものではなく、なんと庭先にある植物にご執心。
万太郎少年にはモデルとなった著名な植物学者が存在。
それが有名な牧野富太郎博士。
彼の業績をもとに、たどった人生を参考にしながら描かれるのがこちらの物語になる。
さて、昨日のエピソードで自分自身が親戚一同から厄介者として見られていることに大きく傷ついた万太郎少年。
果たして、自分がこの家に存在する意味は何なんだろうと、母親を問い詰める。
さて、物語は始まったばかりでまだ物語の設定を説明する段階のストーリー展開。
簡単にこうだと言い切れないもどかしさはあるものの、土佐弁の初々しさからはしっかりとした時代劇の描写が。
調べてみると、万太郎少年を演じている役者は何人か準備されているらしい。
少年の心意気が将来どんな展開を見せるのか興味津々。
目次
母と息子
物語の設定にはなるんだけど、万太郎は親戚の男たちが自分について
“いなくてもいいような存在に蔑んでいる”ことをまともに聞いてしまう。
わずか5歳ほどにも満たない少年が、悪口をあからさまに言われたとなれば、心中穏やかならざるを得ない。
早速、「大変なことだ」と母親ヒサのもとに直談判。
わしはいなくてもいい子なのかの❓😰
母親と息子のやり取りの中で、息子が幼いながらも筋金入りの頑固ものであることをしっかりと証明していたと思う。
母親が『あなたは私の宝物』と語ったにもかかわらず、頭ごなしに否定。
神様も、父もおじいちゃんも死んでしまったらもうおらん‼️
確かに、自分の目で見たものこそが信用できると思う少年の気持ちはわからないでもない。
世の中は目に見えるものばかりが全てでないと知るようになるのは、もっともっと人生経験をつまなければ、なかなか理解できるものではないだろう。
母親と子供のやりとりながら、重厚な時代劇の匂いがそこはかとなく漂ってくるところが朝ドラにしておくのは惜しいなと。
天狗⁉️
母親と別れてやってきたのは、家の裏にある神社の境内。
そこには、天狗と呼ばれる身のこなしの軽い颯爽とした武士が1人。
本人、自ら天狗と名乗ってはいたが、これはNHKの公式説明では坂本龍馬を指しているらしい。
それにしても演じているディーンフジオカの圧倒的な存在感には恐れ入る。
彼は、この時代の偉人を演じさせると、抜群の説得力を持つ。
ついこの間の大河ドラマ「晴天を衝く」と朝ドラ「朝がくる」で伍代友厚を演じていた。
その時も幕末の志士を見事に演じきっていたと思う。
びっくりするのは土佐弁のスムーズな事。
伍代友厚の時は薩摩弁を語っていたような気がする。
歴史の事実に従うなら、彼はこの数年後に暗殺される運命。
ドラマの中で、どんなふうに描かれるのやら。
母と祖母
祖母タキは万太郎の母ヒサをいたわっていた。
2人が交わすセリフの中でヒサは万太郎の前に3度ほど流産をしたようだ。
本来ならば、そこで離縁するのが妥当なところだが、それをしなかったところ、万太郎が授かった。
これが限りない喜びだったが、この時 前後してタキの連れ合いと息子嘉平はなくなってしまう。
残されたのは自分自身そして息子の妻ヒサ、さらには万太郎。
万太郎の存在こそが、自分のこれからの人生を照らしてくれるのだと誇らしげに語る。
この2人のやりとりは、それなりに時間を割いて丁寧に描かれたが、重厚な時代劇を見ているようで申し分ない説得力を持っていた。
タキ自身も嫁に嫁いできた身なので、ヒサの立場がよくわかる。
そして、嫁ヒサの切ないセリフ。
万太郎以上に病弱な私は、自分のことなのでこの先どうなるかがおおよそわかる。
そのことを申し訳なく思う😱😭
しかし、祖母タキは万太郎を中心に据えてしっかり未来を見据える事が、自分たちの果たすべき役割だと断言していた。
驚くほど、完成度の高い演出。
時代は幕末
この後時代は大きく動くことになる。
幕末は、全国で様々な人たちが疑心暗鬼に揺れていた頃。
土佐藩もご多分にもれず。
しかし、歴史の荒波は容赦なくあらゆるものを巻き込んで進んでいく。
この物語が、果たして、どれだけの人々の思い入れを描ききることができるのかどうか、大いに注目。