2週目が終わったらんまん。
主人公槙野万太郎は、幕末に生まれ、明治の最初の頃に主な教育を受けた。
彼が学んだところが学問所名教館。
そこには名物となる先生、池田蘭光がいて、子供たちの好奇心を巧みにくすぐり、高度な勉学を指導していた。
入学した当初は、いじめにもあった万太郎だが3年経って周りの者たちの見る目もがらりと変わった。
およそ、語学に関しては右に出るものがいないという。
そういえば、普通に英語を話していた様子が描かれていたので、ある意味びっくり。
万太郎は9歳で入学した後、12歳まで在学したようだ。
そして、この1週間の最後に描かれたのは18歳になった万太郎。
来週からは、いよいよ本来の配役神木隆之介が万太郎を演じることになりそう。
それにしても明治が始まった当初は明治政府もずいぶんドタバタしていて、日本全体が足並みが揃わないことも多々あったようだ。
特に学校制度がその最たるものだっただろう。
名教館で高度な学問に触れていた万太郎にとって、小学校での勉強は退屈極まりないものとして描かれる。
そして、植物学者としての万太郎は、来週以降新たな出会いを求めて活動することになる。
目次
名教館と池田蘭光
物語の中でも語られていたが、蘭光先生は全国的に名前の知れたとても有名な人だったようだ。
あらゆる学問に精通していて、教師としての腕前も一流。
先生や生徒たちから慕われていた。
先生は物語に登場してきた時は、まだどこの誰だかわからない状態で、著名な先生とは誰も考えなかった。
姿かたちからして、ほとんど用務員のおじさん。
生徒の好奇心に訴えて、どんな勉強が必要なのかを納得させる。
生徒たちは自分の目標をしっかり定めて、そこに向かっていく。
名教館の教育レベルは考えようによっては大学クラスだったかもしれない。
物語では、学問所が廃止されて小学校が創設されることになるが男女共学にしたこともあって、学問的なレベルは著しく低いものに設定されてしまった。
万太郎と学友たち
入学した頃は、いじめにあって、勉強することを拒否しようとした万太郎。
しかし、3年経って見ると、状況は一変。
誰もが万太郎の実力を認めることになる。
名教館で英語を教えていたことにはびっくり。
万太郎は、辞書さえ預けられれば英語を普通に理解することができた。
驚きはきちんと話すことができたこと。
実地に訓練しなければ外国語は本で読んだだけでは、決して身に付くものでは無いから。
オタク気質の万太郎は、生徒たちからも一目も二目も置かれる存在。
特に、植物関係の造詣の深さは物語の性質もあってほとんど学者レベル。
最初は、いじめられて大変な目に遭っていたのにね。
名教館を卒業する頃でも、万太郎はおぼっちゃまなまま。
世の中が厳しい情勢であることを全く理解していない。
造り酒屋の跡取りとなれば、たいていの身の回りの事は周りのものが全てやってくれる。
しかし、当時のご時世では武士といっても、かつての俸禄がなくなって食べるための手段を新たに見つける必要があった。
峰屋の当主万太郎の方がはるかに恵まれていただろう。
祐一郎君は10歳の時に父親が亡くなったので、その時から家督をついで当主として振る舞っていたようだ。
士農工商の身分制度は確かにこの時代の特徴だったが、本当に裕福だったのは商人だったはず。
武士は見かけほどでもなく、メンツだけが優先される貧しい人々だったかもしれない。
峰屋
造り酒屋の跡取りとして、何不自由なく暮らしていた万太郎は、本を読むことこそが全てだった。
万太郎の主な仕事として本を克明に書き写すこと。
万太郎の祖母タキは孫を何とかして峰屋の当主として商いを学ばせる必要があると考える。
しかし、ちょうどその頃名教館が廃止になることが知れる。
万太郎は峰屋の商いを学ぶことになると思われたのだが。
物語でも描かれていたが、万太郎はひたすら植物についての本を買い求め研究に没頭していたのだ。
峰屋は番頭さんを始めスタッフが十分にいるので、自分がやるべき事は特に何もないと。
名教館と小学校
名教館は当時としても特別な施設だったはず。
あれだけ高度な勉強は、ほとんど大学レベルに匹敵する。
わずか10歳程度の少年が英語を話せるようになるなんて普通は考えられない。
それというのも蘭光先生が生徒が求めるものを得るためには、語学力が大切なことを納得させられるだけの指導があった。
自分の求めるものを得るために、生徒たちは全力で様々な勉強をしたようだ。
それが明治に入った途端、教育制度改革で小学校が設立した。
そこで教えるのは、まったくの児童教育。
今まで勉強したことに比べれば、あまりにもレベルの低い初歩以前のシロモノ。
万太郎は一気に嫌気が差してしまう。
そして小学校すら辞めてしまうのだ。
来週以降は、18歳になった万太郎が描かれることになる。
予告編を見る限り、どうやら峰屋のハッピを着て商いにもきちんと携わっているようにも見えたが。