偶然にも縁をもらって住むところを見つけた万太郎と竹雄。
日当たりも悪く、くたびれてはいたが、家賃の安いこと、そして周りにはふんだんに植物が溢れている。
そして何よりも東大に近い。
場所は、根津。
東京では、昔からある場所で、近くには湯島天神があったり、谷中の墓があったりでちょっとした名所かもしれない。
少し離れると不忍池もある。
かつてこの界隈で仕事をしたことのある私にとってはお馴染みの地名。
万太郎たちは無事引っ越しも終了し、長屋の人たちに引っ越しのお礼をしようと街へ出かける。
お菓子屋さんで偶然遭遇したマドンナ 寿恵子ちゃん
ちょっとしたアクシデントも盛り込みながら、物語は面白おかしく描かれていたね。
無事に、お互いの自己紹介ができたところで、躍り上がって喜ぶ万太郎。
正直言って、この辺の神木隆之介の演技は私的にはクサすぎたと感じた。
このドラマの脚本を描く長田さんはコメディータッチのリズムがそれほど得意では無いのかなと感じたりもして。
このドラマの前にやっているあまちゃんが抜群に面白いので。
さて、どうやら、ここから万太郎の植物学への道とマドンナとの交流が詳しく描かれることになりそう。
目次
クサ長屋
新しくお世話になる十徳長屋。
万太郎はうれしくて意気揚々としているが、竹雄は植物標本を盗んだ倉木と一緒に住むことに若干の違和感を覚えている。
長屋に住む人たちは、江戸時代の暮らしよろしく、朝晩は水汲み場の周りにたむろするような。
いわゆる井戸端と言うヤツ。
そんな暮らしぶりを、万太郎は佐川の峰屋のタキと綾宛てに手紙を送る。
この頃の郵便って、物語の中にも出ていたけど、今と同じような封筒の中に昔風の書状が入っている感じ。
綾と違ってタキは決して慌てるそぶりを見せない。
綾が差し出した手紙もすぐには封を切って読もうとはせずにいかにも興味なさそうな素っ気ないそぶり。
しかし、物語で描かれた内容は、それぞれ東京暮らしをしている若者2人のことが心配でたまらない。
らんまんではそんな様子が対照的に描かれた。
ご近所付き合い
下町暮らしとなると、近所付き合いはとても大切。
万太郎は何かにつけてお世話になったしるしとして様々な品物を差し上げようと。
とりあえずは、引っ越しの挨拶に選んだのが白梅堂のお菓子。
1番手っ取り早くてわかりやすい挨拶の方法。
万太郎が聞くところによれば、この間熱を出したけん坊も無事熱が下がって元気になったようだ。
そして100円を手にした倉木は、酒に溺れることもなく、真面目に働こうとしていたね。
この時代の仕事は、大抵の場合は日雇い。
アルバイトにもならないような仕事だが、暮らしていくためには、背に腹は変えられない。
明治の初めは誰もが皆、自分の生活を守るために全力疾走することが求められた。
白梅堂
万太郎たちが選んだお菓子屋は白梅堂。
ここには寿恵子ちゃんがいる😍
喜び勇んで、訪れてはみたものの、店番をしていたのはなんとと男。
すぐにわかることだが、彼はどうやら職人さんらしい。
寿恵子ちゃんが店の奥で何か作業している代わりにピンチヒッターで店番を頼まれたようだ。
引っ越しの引き出物にするお菓子を買おうとしたが、同じものを大量に買うことにはならず、とりあえず店に並んでいた様々な種類のものを全て購入することになった。
1ヵ月10円程度で暮らすにはあまりに多い出費ではなかろうか。
1円が現在のレートでほぼ2万円なので、月に20万円の生活費なら、そんなに厳しいことでもあるまいに。
ただし、家賃もあって、さらに研究費がかさむことになるので、フタを開ければギリギリか下手をすれば足りなくなる可能性も。
こちらの店には寿恵子ちゃんと母親のまつさんの他に職人さんが出入りしているようだ。
さらには、親戚とおぼしき人も出入りしているような。
彼女はまつさんの妹で、寿恵子ちゃんに縁談話を持ち込んだような。
どうやら、玉の輿に乗れるようなおいしい話があるらしい。
ただし、まつさんはあまり乗り気な様子ではない。
今までもちょっと胡散臭いところがあったのかも。
西村寿恵子と家族
今日のエピソードの中で寿恵子ちゃんの人物像が少し明らかになっていたかも。
里見八犬伝を いたくお気に入りのようで、わざわざ声に出して読んでいた。
そして、作者の馬琴を褒めちぎっていた様子も。
彼女と万太郎の出会いも丁寧に描かれていたと思う。
必要以上に喜びを爆発させる万太郎。
ドラマのデフォルメ感満載な演技だが、ちょっとクサいのがたまにきず。
今週のエピソードはこれで終了することになる。
問題は、万太郎と寿恵子ちゃんがどんなふうに一緒になることができるのか、どうやら直球勝負ではなさそうな雰囲気だね。