どうやら物語の進行方向がやっと見えてきてほっと一安心。
それでも、物語の最後の方で描かれたのは、石版印刷の工場。
当時、最新鋭とされた印刷工場なんだけど、このエピソードが出てくるって事は、要するにモデルになった牧野富太郎博士の経歴をそのまま踏襲するような設定に。
実際に牧野博士と違う点は年齢設定だね。
牧野博士と奥様は11歳差の年の差婚だった。
この物語の万太郎と寿恵子は寿恵子が17歳で、万太郎は20歳と思われる。
この辺が脚色部分。
それでも、物語の描き方として、恋心の表現方法が驚くほど丁寧。
十徳長屋の女性陣の古いエピソードなども紹介される内容で、「らんまん」の奥行きを表現していたね。
倉木と一緒に東京都内を植物採集して回った万太郎は、住人のおゆうさんの話した植物の名前に激しく反応。
そこから昔話が展開して、なるほどこんな人たちが仲間だったんだと思わせるような描かれ方。
さらには、白梅堂での決意表明エピソード。
万太郎はしかるべき仕事をやり遂げた後、寿恵子にプロポーズすると宣言。
怪訝そうな母親まつと職人の文太。
この辺の語り方も、なかなかユニークで面白かった。
物語の区切りとなるストーリー展開だったが、来週何が始まるのかが予告編も兼ねたエピソードで紹介された。
目次
それは恋心
万太郎は、どうやら自分自身の恋心を持て余している。
高藤家で見せつけられた寿恵子と高藤のいちゃいちゃシーン。
女たらし高藤が寿恵子は籠絡させるために取った行動。
もっとも、それは寿恵子が自ら招いたことではあったけど。
女たらしに体を触る口実を与えてしまったようなもの。
それはともかく、万太郎にとっては、ここではっきりと自分の恋心に気がついてしまう。
そしてそれが仕事の妨げになっている事は否めない。
長屋の女たちが集まってきて、そんな様子に苦言を。
しかし、それは苦笑するって言うレベル。
植物以外 全くの朴念仁である万太郎にとっては、むしろ微笑ましい歓迎すべきことだと肯定的な意見。
十徳長屋と女たち
普段からほとんど自分の身の上話をしなかったとされるおゆうさんは北陸の出身だとのこと。
かつて、恋をしてそのお相手と思いを遂げるために思い切った行動をとったらしい。
実らなかった恋の後、結婚をして子供までも受けたが、残念ながら離婚をしてその後は一人暮らし。
しかし、夫との間にできた子供は実は最初に恋をして思いを遂げた相手との間にできた子。
夫の子供ではないことを承知で、そのまま別れたと語っていたね。
相当な武勇伝だと思うけど、人の心の有り様は簡単には推し量れない。
上野では、幕末に大きな戦争があった(戊辰戦争)
その時、幕府軍の兵隊として彰義隊が組織された。
倉木はどうやらそこの隊員。
ある時、えいの家に倉木が血だらけで逃げ込んできたそうだ。
彼を手当てし、介抱しているうちにいい仲になったようだ。
その時、思ったそうな。
倉木の傷が簡単に治らなければ良い。
自分が手当てをして世話している間に戦争が終わってしまえばずっとここにいられると。
惚れた男女の間の事は簡単にわかるものではないね。
白梅堂
十徳長屋の女たちから背中を押された万太郎は意気揚々と白梅堂へ。
寿恵子にプロポーズしたいと思ったようだが、残念ながら不在。
そこで、自分が書いた絵を言伝とともにまつに手渡す。
大人買いをして、どうやらお土産にするつもりらしい。
まつとのやり取りで、自分が寿恵子に結婚を申し込みたい旨を宣言。
ただし、自分には急がねばならない仕事があって、それが終わった後でやってくると但し書き。
まつは、寿恵子は年頃の娘の事なので良いご縁があれば待てない可能性もありますよと明言。
それでもいいと潔い万太郎。
万太郎はまつと文太が夫婦だと勘違いしていた。
この2人は女将さんと職人の関係。
夫婦ではないのが物語の設定になる。
それにしても寿恵子はダンスのレッスンに行っているのだろうか。
しばらくは家に戻ってこないと語っていた。
これは、朝から晩まで通いつめていることの説明だったと思う。
泊まりがけということではなかったようだ。
万太郎の進む道
今日のエピソードの最後に出てきた奥田瑛二。
朝ドラではお馴染みの俳優。
娘も有名な女優、安藤サクラ。
この家族は芸能1家だと思う。
さて、どうやら印刷所の社長に赴いた万太郎はへ、石版印刷のことで相談があるような雰囲気。
続きは来週語られることになるが、要するに、植物学機関誌の発行に最新鋭の印刷技術を投入と語っていたので、そのための印刷所がここなんだろうと思う。
物語は、ここへきてまた広がりを見せる。
どうでもいいけど、万太郎は寿恵子へのプロポーズが間に合うんだろうな!