「虎に翼」はいよいよ弁護士として独り立ちするための研修に望む寅子の様子が描かれる。
昨日の流れを受けて花岡と2人だけで会うことになった寅子。
2人だけで会う男女となれば、恋人とか夫婦とかそんなことを想像するのが当たり前。
寅子はまるで能天気で男女の中の事など眼中にない様子。
兄嫁の花江が激しく反応する様子がユーモラスに描かれる。
2人だけで会うなんてひょっとしてプロポーズされるかも😍
確かによほどの朴念仁でなければ、それくらいの気持ちが湧きおこって当然。
さらに、デートなんだから何を着ていくのかと矢継ぎ早に質問する花江。
言われるまでまるで気がつかない寅子。
新しい清楚なワンピースを新調するが、花江と母親はるがしっかり監督、さらに手伝いも。
時代背景とは言えこの頃は洋服店などそれほど多く存在したわけではなかったようだ。
自分で作るしかなかったのかも。
物語の設定は昭和15年末となっていた。
日中戦争も泥沼化して、翌年にはアメリカとの開戦も控える。
既に日本は逃げ場のない袋小路に追い詰められていた。
無事研修を終えた寅子は女性初の弁護士としてデビューすることに。
雲野法律事務所の代表は、寅子にも仕事を回そうとするが、これがうまくいかない。
女性の弁護士だと依頼者が敬遠してしまう。
寅子の弁護士デビューは簡単にはいかないようだ。
花岡と寅子
超描かれたエピソードの1番の中心は、やっぱりこの2人だと思う。
花岡は既に裁判官としての研修も終えて裁判官としての赴任先も決まっていた。
それがなんと佐賀。
かなり遠いので、寅子と今まで通り会うことにはならない。
2人だけのお祝いということで、恋人風の印象だけど花岡の表情はいまひとつ冴えないように感じた。
と言うのも本当はプロポーズしたかったのではと考える。
しかし、花岡は寅子が法律家になるために全力で努力していることをよく知っている。
プロポーズすればどんな形にせよ、家庭に入ることを強いててしまうことに。
思うにそのことが気がかりだったに違いない。
レストランの食事の時はそうでもなかったが、お別れの挨拶の後後ろを振り返らずに右手を上げただけで去っていったよね。
握手して触れ合ったときの感覚が最後だったろうと思うね。
雲野法律事務所
レストランでのデートの時に、寅子が来ていたワンピースは手作り。
母親や花江がいなければまともに服を作ることにもならなかったはず。
ちなみに、デートの当日は法律事務所でわざと服装を見せびらかしたりもしたけど。
驚くなかれ、ほとんど誰も反応しない。
法律事務所の同僚の女性だけは気がついてくれた。
よねとの再会
物語の中で思いがけず登場したよね。
前回の司法試験の不合格からおよそ1年経っているので今回も試験を受けたとのこと。
そしてやっぱり失敗。
口述試験でまた試験官とバトルをしたのかもしれない。
よねは試験の時でも自分のことを消されたらすぐに腹を立てる弱点が。
結果がすべてなので今更何を言っても始まらない。
どうやらこちらの事務所で手伝いとして仕事に合流するらしい。
雲野代表によれば、よねと寅子はよく似ているとの事。
どんな風にとも思わないでもないが、この2人は法律家を目指す間違いのない戦友。
おそらくこれからも関わることになるはず。
弁護士デビューはまだ😓
雲野代表は、新たな弁護依頼を可能な限り寅子に向けようとした。
しかし、寅子を紹介された依頼人は皆口を揃えて男性でお願いできないかと尻込み。
やはりウラ若い女性では心もとないと考える。
寅子は弁護士修習を終えて、晴れて弁護士資格を取得しているので間違いなく活動できるはずなのだが。
しかし、なんだかんだ言ってもお客さん商売だからお客さんだって当然選ぶ権利がある。
不安の残る若い女性より経験豊富な男性に担当してもらって少しでも安心できる状況を演出したい。
その気持ちには偽りはなかろう。
寅子は断られ続けても、弁護人としてデビューする日が来ることをひたすら待ち続けるしかない。
依頼人が男性の場合は、女性の弁護士は活躍しにくいのではないだろうか。
しかし、依頼人が女性なら同性同士ということで、それなりに需要があるのかも。
物語の性格からして今週中に最初の依頼が入ってくるような気がする。
弁護人として活動できなければ、裁判官もクソもないので。
物語の中で恋バナと呼べる部分はこの辺。
しかし家庭を持って法律家と言うのはありえない話。
男性ならともかく時代背景を考えれば、女性は家庭を守らずに外に出る事はかなり厳しいはず。
寅子は弁護士としての実績と、家庭を持った世の中の様々な男性女性からの信用を得る必要が。
言葉では簡単だけど、信頼は築き上げるのは大変な労力を必要とするが失うのは一瞬。
知識だけでは決して補うことのできない切ない世界。