くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

虎に翼  一筋縄ではいかない仕事

いよいよ法律の世界で再び仕事をすることになった寅子。

出発は家計安定のため。

自分の収入で家族を養わねばならないと考えたから。

しかし、実際に携わってみた仕事は戦前の民法を大幅に改正する原案作り。

当時のことを振り返れば、GHQ主体で日本が新しく生まれ変わるためのものとの規定だったが。

あくまでもアメリカの意向に沿った形でなければ改正そのものが成立しない。

大幅な改正案は今までの制度をことごとく破壊し尽くし全く別物の存在意義を提唱するもの。

法律にある程度の知識がなければとてもじゃないが物語の展開する内容も理解しにくいかも。

私は役所で10年以上の長きにわたって、当直とか警備の仕事に従事。

仕事の性質上たくさんの公文書と向き合ってきた。

その中の最も重要なものが、戸籍に関わる届け出など。

ドラマを見ながら自分の仕事が思った以上にドラマを理解するのに大いに役立つと納得。

平たく言えば現行の戸籍等の制度に多少なりとも知識がある。

今日描かれた物語は寅子が仕事仲間と交流を深めつつ、彼女の立ち位置がそれとなく表現される。

寅子は謙虚

これは今までのドラマの流れからは、全く想定外。

言いたいことや考えてきたことを存分に表現してきたはずだが、ここへ来て今の寅子は控えめな良い子でいようと。

新しい出会いは、それぞれの登場人物の思惑が交錯。

民法改正案は驚くことばかり😳

目次

開運の財布

民法改正の裏側

いつの間にか目の前で寅子を観察

寅子が資料として渡された改正案は、今までの民放に比べれば驚愕以外の何者でもない。

妻は夫と協力して家庭を作るところは普通の内容だがどのように名乗るかは夫婦の合意によるものと規定される。

つまり、夫側妻側どちらでも自由に選べる。

今日役所に届ける婚姻届は夫と妻のどちらの氏を乗るかがきちんと明記される。

そして、新しい戸籍を作るわけで戸籍の筆頭者が誰になるのかもしっかり記述。

実は、新しく届け出を出す場合はそれほど複雑な約束事にはならない。

大変なのは離婚をする時。

子供がいる場合いない場合で対応は大きく異なる。

子供がいない場合、妻は旧姓に戻る場合が多いだろう。

もちろんこれは届け出を出す場合に自由に選べる。

子供がいる場合の対応は少し複雑になる。

例を挙げて説明すると、妻が子供を引き取った場合、妻は自分の戸籍を新しく作って、その上で結婚のとき名乗っていた氏を名乗る場合が意外に多い。

もし元の氏に戻れば子供と異なる氏を名乗ることになるので、そのことに配慮して今まで通りを名乗る場合が多いような気がする。

役所の戸籍担当者は必須で把握するべき事柄だが、私のような仕事でも普通の人以上には詳しかったかもしれない。

寅子 桂場 久藤

GHQのオブザーバーとも知り合いに😌

寅子は新しい改正案が今までとはまるで異なっていることに、驚きもそうだが戸惑いも隠し切れない。

法律の改正案は、当事者たちの胸の内を反映しているとは限らないので。

特に複雑な約束事は理解していなくてものずと自分の人生に反映されているもの。

民放の戸籍に関わる事は、今でも一般人できちんと理解している人は皆無だと思う。

戸籍の筆頭者と世帯主は似たような言葉だが、まるで意味が違う。

戸籍の筆頭者は本人が死亡しても、戸籍に人が存在する以上筆頭者死亡で継続し続ける。

戸籍の中に誰もいなくなった段階で初めて除籍の扱いになる。

世帯主は暮らしている人たちに特化した内容。

久藤はGHQの意見も聞きつつ、桂場とも話し合いながら改正案をまとめているような。

桂場の恩師神保教授(帝大)

この教授がかなりのクセ者。

どうやら明律大学の穂高教授とも知り合いのような。

民法改正にあたって示された原案を全く評価していない様子が描かれた。

アメリカの言いなりになっては、日本人が古くから伝承してきた精神性が根底から覆される。

この時代の様々な制定作業は全てGHQ主導によるもの。

結論から言えば、言いなりにならざるを得ないので思い切ったことなどできるはずもない。

猪爪家の暮らし

専門用語はわかりにくい😓

猪爪家では寅子が謙虚であることにみんなが反応。

ありえないことだと大笑いの対象に。

確かに謙虚って言葉は寅子のキャラクターではない。

言いたいことを存分にまくし立てることこそが寅子の真骨頂。

ちなみに久藤が寅子を謙虚と評したのは、言葉通りの意味では無いだろう。

物語の流れから察するに“つまらない”と訳すのが1番妥当かな?

物語の中で描かれた猪爪家の様子では、寅子と花江のやりとりがメインだろうと思う。

花江は夫の命を奪ったアメリカ人と仲良く仕事をする寅子に違和感。

簡単に割り切れることではない。

そのことをよく理解する寅子。

しっかりしたポリシーで仕事をしなければ自分も家族も追い詰められるばかりになってしまう。

民法改正に至るそれぞれの思惑

あの改正案では日本が滅びる😡

波乱含みの終わり方だったね。

神保教授は寅子に意見を求めていた。

思わず口ごもる寅子。

一体なんと答えればいいんだろう?

優等生の回答など存在し得ない。

何よりも法律に規制される男性や女性たちがどんなふうに暮らしていくかによって、答えはいかようにも変わってくるのじゃなかろうか?

寅子の仕事は開始早々正念場を迎える。