昨日十数年ぶりの再会を果たした寅子と梅子。
物語の展開をじっくりと見守ることに。
昨日も述べた通り、梅子は3男の光三郎と大庭家を出たことになっていた。
しかし、10日ほどで連れ戻されてしまったらしい。
やはり、息子を1人連れていたことが致命的だったのかも。
そして、あの時の離婚届は提出していなかったとの報告も。
万策尽きたと思われたその時、夫は脳梗塞か何かで半身不随になったと語られていた。
その後、夫の介護生活が十数年。
ただし、光三郎のそばにいてもいいと言う条件だけは認めてもらえたらしい。
物語は、寅子の紹介で轟法律事務所に案内。
さすがの辛口よねも辛辣な質問をしつつも、物腰はどこか柔らか。
演じている土井志央梨の表情の作り方が実に巧み。
さて、物語の中心に据えられた大庭家の内状が克明に描かれる。
1族の長老は祖母「常」
そして、長男は戦前の家族制度をそのまま引きずって父親同様女性蔑視のひねくれた性格。
次男は自分のことしか考えないわがままな性格。
三男の幸三郎だけが梅子の思いやりのある育て方がきちんと反映されているような。
そして、元山すみれが申し立てていた遺言書は偽物であることが発覚。
轟たちの働きで無効であることが確認される。
しかし、物語が本当に語りたかった内容はここから。
大庭家はそれぞれバラバラに自分の主張だけを。
お金の絡む話になると親兄弟と言えども敵対することになる。
人間の欲得がどれだけ浅ましいのかが克明に描かれる。
目次
再会梅子と寅子轟たち
考えてみると、今日の再会で寅子はすぐに喜びの表情にはならなかった。
梅子がわざとそっけない素振りをとっていたせいもあり、説明をされてからやっと反応したような感じ。
それにしても伊藤沙莉が顔をくしゃくしゃにして感情をあらわにするシーンは女優ならと思いつつも気持ちがよく伝わってくる。
泣いたりするシーンは女優なら大抵の場合かなり得意げな演じ方をする人が多いと思う。
しかし、無条件で泣いたり笑ったりと言うのは意外に難しかったりするのでは?
梅子が最近の民法もきちんと勉強していることが物語の中でも。
正式な遺言があっても、法律上親族の法定相続がきちんと定められている現行の民法。
この時代から法律は今も変わっていないと思う。
つまり本来ならば妻が全体の3分の1
残りを子供たちが等分に分ける。
そのことをきちんと知っていたのには驚く。
轟たちが梅子と再開する様子も感動的な描かれ方。
寅子の仕事と猪爪家
寅子の仕事は驚くほど忙しい。
彼女は、家庭裁判所の特命判事としての仕事が重くのしかかる。
さらには家庭局の事務官としても膨大な量の仕事を抱える。
自分の知り合いの調停を任されるのは果たして許されるかどうかとお伺いを。
人手不足なのでしっかり頼む😤
さらには多岐川の愛のコンサートの出演者探しも厳しい。
福来スズ子が希望との事だが、この時すでに日本のトップスターなので、簡単にオファーなど取れるはずもなくと寅子は考えたが。
この辺はさりげなく描かれているが、後々まで注目したいところ。
花江の日常も家族を支えるために休みなく働く必要が。
正直なところ、猪爪家は誰がかけてもやっていけるかどうかマジで心配。
みんな気が張っていて元気よくしているけど、特に寅子と花江には代わりがいない。
これからどんな感じで描かれるんだろうな?
元山すみれの嘘発覚
物語の中で詳しく語られていた。
本人が代筆をお願いした遺言状の場合、立会人が3名署名捺印が必要とのこと。
すべて捏造なので簡単にばれてしまう。
つまり、検認の結果遺言書は無効と断定。
すみれは嘘をあっさりと認め、早々に立ち去ってしまう。
物語の流れとしては簡単に決着がついたので、このままでは終わらないよなと。
そのことを暗示するかのような梅子のつぶやき。
問題はこれからよ😰
すさみきった大庭家
大庭家の長男徹太は相続に関して、自分の一人占めを主張。
周りのものに相続放棄を求めた。
お金が絡むとなると親兄弟でも敵身方に分かれる争いは今も昔も変わらない。
常が長男に従った方が良いのではと語るが、子供たちは皆納得できない。
特に次男の徹次はなんとしても働かずに暮らせるだけのお金が欲しいらしく、みんなで分けようと。
そして驚くべきことに梅子だけ相続放棄しろと。
今日の極めつけのシーンが、この後の梅子のセリフ
放棄しませんよ。
この言葉の意味は重い。
みんなが狙っているお金は、法律通りに分けられればかなり少なくなることが予想される。
それでは納得がいかない子供たち。
光三郎の困った様子が印象的に感じた。
明日以降でも描かれると思うが、梅子の振る舞い方でで大庭家のこれからが決まるような気がする。
それにしても新民法の文言は重い。