くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

虎に翼 共同作業がもたらすもの

物語の設定は昭和25年6月と語られる。

これは寅子と航一が共同で作業を進めた星朋彦が著した書籍を改訂した後の発行日。

語られた内容によると、日常生活と民法の改訂著は発行前に著者星航朋彦が亡くなったと言うことに。

今日描かれた物語は寅子と航一が休日返上で取り組んだ改訂作業に関わる様々な出来事が詳しく語られる。

改訂作業は、実は星朋彦が参加する事はほぼなく、寅子と航一2人だけで進行。

口数の少ない2人は穏やかに仕事をしつつもまともに話すことも少ない。

たまたまやってきた朋彦が差し入れを持ってきたときに世間話が少々。

朋彦は戦時中奥さんに先立たれて今は再婚した妻と一緒らしい。

航一の家族構成も今日の物語で少し明らかになったような。

彼自身も結婚して子供がいるが、奥さんをつい最近なくしたとの設定。

この時代はまだ古い時代の名残でほとんどの人は長生きできなかったと言っていい。

もちろん病気に対してそれなりの治療法はあったが、最新の医療とは比べるべくもない。

朋彦が寅子にどなたか知り合いの女性で息子に似合いの人はいないかな?と。

物語を見ている我々は目の前にいますよと思わず言っちゃいそうに。

戦時中と違って淡々と進む物語だが星朋彦の死去もさらりと語られた。

穏やかな時間の流れを描きつつも語り口には厳かな雰囲気も漂う。

“なるほど…”対“はて?”

目次

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寅子と航一2人きり

作業はほぼ2人だけで進行

2人の仕事の様子を見ているとほとんど会話のないことがわかる。

航一は自分の考えや感情を表すことをほとんどしていない。

そして口癖は“なるほど…”

寅子ははて?がトレードマーク。

2人のやりとりはお互い笑顔で対しながらも、それぞれ相手の事はほとんど何もわからずじまい。

朋彦は再婚して新しい奥さんがいるようだが、普段は航一の子供の世話をしているような話。

法律についての文言がわずかながら紹介される程度で静かな時間が流れる。

星朋彦の世代

私たちは出がらしの世代

星朋彦は戦前からの世代で、戦争中は判事を辞めて弁護士に専念していたと語っていたね。

それは彼の奥さんが病気になったために、どうしても治療代を稼ぐ必要があったから。

結論として判事でいるよりも、弁護士の方がはるかにお金になったとのこと。

それはちょっと前のエピソードでも語られていた。

ちょうど寅子が弁護士を辞めて、家庭に入った頃の話。

朋彦は旧友でもある穂高教授に最高裁判事就任の依頼をしていたらしい。

既に老齢に差し掛かっていた2人にとって世の中のためにできることには限りがあると思っていたようだ。

彼らは自分たちのことを出がらしの世代と呼んでいた。

出がらしには出がらしなりの役割があるのかもと。

当然、若者には、若者の役割があるんだろう。

日本の司法を支えるメンバーたち

古い世代の人たちは、法律の専門家を名乗ったとしても、古い時代のイデオロギーはそのまま踏襲していると見ていい。

それは寅子が妊娠したときに、

すぐ家庭に入るべきだ!

と諭した穂高教授の言葉にも現れる。

この時代は子育てしながら仕事をすること自体がありえないとされた。

古い時代の考え方に逆らいきれなかった寅子は弁護士の仕事を一旦リタイヤするしかなかった。

仕事なんかせずにすぐ家庭に入りなさい💦

いろいろな立場に立ってみると、それぞれ協力しあわなければ、できないこともある。

その最たるものが夫婦関係だろう。

子育ては父親母親共に背負うべきもの。

どちらか一方の専属ではうまくいかないことも多い。

日常生活と民法

表紙にはしっかりと佐田寅子の名前も

新しく出来上がった改訂版日常生活と民法

そこには寅子の名前もしっかりと。

夫優三との思い出を振り返る

もし弁護士になれたなら何がしたいのかとの質問にかつて優三は法律の本を書いてみたかったと。

寝物語に語った優三の夢

今回の改訂作業に加わったことで、寅子はある意味夫の遺言を果たした格好になる。

序文は著者星朋彦の書き下ろし😌

序文の全文が本人の朗読によって語られていた。

それは熱意と優しさと愛情に溢れる文章

言葉の中に、人任せではなく皆が協力しあってより良い幸せのために法律を活かす。

現代にも通じる名言。

しかし、法律が規定する専門用語の難しさは、とても常人の歯が立つレベルじゃない。

新しく書き下ろされた本は、そういったことへの思いやりと配慮に満ちている。

物語のこれから

寅子の仕事中寂しそうな優未

物語の中で語られていた寅子の仕事ぶりを寂しそうに眺める娘優未の様子。

平日はもちろん休みの日も出かけてしまって、母親と2人で触れ合う時間などほぼなくなっていた親子。

寅子は仕事抜きで法律に深く関われることが嬉しくてたまらない。

母親にかまって欲しくて寂しい限りの優未。

昨日から短い時間の中で必ず触れられる親子関係はこの先の物語の布石のような気がする。

優未は小学校1年生との事だが、こんなことが長く続けば親への反発心だって起こらないとも限らない。

仕事を持つ母親の宿命とも言える課題は今も昔も変わらないだろう。

成長過程の子供にとっては親が配慮してあげねばならない事は言うまでもない。

おそらく、この先の「虎に翼」では必ず触れられることではないだろうか。

今週のエピソードは始まったばかり。

この先の展開から目が離せない。