新潟地方裁判所本庁で、いよいよ刑事裁判の判事をすることになった寅子。
今まで民事裁判は相当数こなしたはずだが、刑事事件は初めて。
寅子が得意とする少年少女の厚生をわかりやすく目指すのとは勝手がまるで違う。
刑法を犯した犯人がいるわけで、犯罪の度合いに応じて処罰する必要が。
今回の事件は19歳の少年が20歳の青年の鞄をひったくりしたことがきっかけ。
青年がカバンを取り戻しただけでは済まなかった。
青年は19歳の少年をボコボコに殴ってしまった暴力事件。
難しいのは20歳の青年は刑法の対象になるが、19歳の少年は少年法の管轄。
わずか1歳の差がどんなことなのか、寅子にも明確な回答にはたどり着けてない。
そんな中、新潟のライトハウスには日曜日も招待されていくことに。
物語の中では、航一はもちろんのこと、涼子と玉のコンビも登場。
さらには日曜は昨日登場した森口美佐江も勉強がてらやってくる。
寅子との法律談義にも花が。
さらに、物語の中で弁護士杉田兄弟主催の麻雀大会の様子も語られることに。
物語の内容ではメンツが集まらなくて誰彼に構わず声をかけている杉田兄弟。
なんと、麻雀を知らない寅子が参加したいと申し入れを。
あっさり断る杉田兄弟。
ダメだと言われれば、俄然やる気が湧いてくる寅子。
趣味の領域だと思うが、麻雀の本まで買って本格的な勉強を。
そんな中ライトハウスでは涼子と玉の関係にも微妙な匂いが。
昨日から感じていたが、玉は思うところがあるようだ。
今までは涼子の付き人としての身分だったが今は自分が介助される身の上。
本来はありえないことと、苦しい胸の内を告白する玉。
寅子を見込んで、正直な気持ちを告白。
力を貸して欲しい。
お嬢様を自由にして差し上げたい。
寅子は果たして想定の範囲内の事として受け止められるのか?
目次
初刑事裁判
少年法に基づいた民事裁判と刑事裁判では立ち位置がまるで違うことが物語の中でもしっかり語られていた。
刑事事件は当たり前だが厳しい刑罰が。
少年法とは重みが違う。
にもかかわらず、今回の裁判では加害者が20歳を過ぎた青年なのに対して被害者が19歳の少年とのことで、1歳しか違わないのに加害者と被害者の差がくっきり。
ドラマで描かれた2人の若者の表情にも、物語の特徴が際立つような演出が。
明らかに不満げな青年に対し、ニヤついた顔の少年。
2人の立ち位置が同年代にもかかわらず、ここまで差ができてしまうのはやっぱり違和感を禁じ得ない。
裁判所の日常
新潟三条市の杉田弁護士主催の麻雀大会はメンバーが足りないらしい。
寅子は何とか仲良くなりたいがためにできない麻雀も参考書まで読んで頑張ってできるように努力。
航一も麻雀に興味があるらしく、2人で盛り上がる話。
実はモデルの三淵さんは麻雀愛好家としてよく知られる。
ご主人ももちろん、彼女の息子さんも麻雀が大好きとのことで、家族でも楽しんでいたようだ。
特に嘉子さんが役満のような高い手をテンパっているときに息子さんがリーチのみなどの安い手で上がると激怒したらしい。
おそらく普段仕事で貯めたストレスをここぞとばかり発散していたような。
普段は女性の裁判所所長として著名な方との認識だが、日々の楽しみも早々に取り入れていたことがなんとも微笑ましい。
ライトハウス(灯台)
寅子は毎週水曜日が新潟地方裁判所本庁で刑事裁判を受け持つための曜日。
その日はライトハウスでハヤシライスを食べることが何よりも楽しみに。
物語の中では日曜日にも招待されて、昔みんなで作ったおまんじゅうが振る舞われていた。
昨日登場した学生の美佐江も良い所のお嬢さんの役柄で物語に加わる。
美佐江を演じているのは 片岡凛
彼女の清純なイメージは役柄にもぴったり合っている。
寅子との会話で法律と向き合うときのコツの話なんかしていた。
寅子は判例の登場人物に自分の家族をあてがっていた話など、かつての回想シーンが流れていたね。
玉の秘めた願い
昨日登場した時から玉の表情には微妙な違和感が感じられた。
彼女は寅子たちの5人の法学部のメンバーのプラスワンと言う立ち位置。
いろいろな場面で玉と涼子はセットで登場してきたと思う。
玉は自分自身が身障者になってしまったことで、涼子を束縛していると考えている。
物語で見ても、まさにその通り。
玉が抱いている気持ちは、自分自身が涼子の人生で大きく足を引っ張っている後ろめたさ。
考えても仕方のないことだが、物語の設定の中でも最も過酷で辛い厳しい内容に。
どうすれば2人にふさわしい道が開けるのか。
2人の行く末が、今週のエピソードの中心として描かれそうな雰囲気。
もちろん、優未の存在もとても気になるところ。