物語は大きな広がりを見せている。
結婚についてのテーマが物語の本質のように見えて、実際の内容はもっと奥深く理解の範疇を超えることも。
最近のエピソードで毎回取り上げられるLGBTについて。
人間は異性だけではなく、同性も恋愛対象となり得る。
今ではごく普通に語られることだが、物語の時代背景を考えるとかなりレアなケースばかりだろう。
いわゆるゲイとかレズビアンは性的な嗜好としてまともに取り上げられない風潮が。
「虎に翼」がここまで同性どうしの付き合いについて踏み込む理由は何なのだろうか
脚本家のこだわり?
社会制度と暮らしている人たちの心のあり方の乖離を描きたかったから?
描かれた物語で注目したシーンがあった。
それは寅子と桂場のやりとり。
寅子は戸籍上の苗字と仕事上の苗字が違うことが可能かどうかと質問。
桂場は即座に却下。
一般人ならともかく、裁判官ならば社会的な影響を考えて戸籍と仕事上の苗字が違う事は容認できないと。
ちなみに芸能人を始め、仕事上の苗字と戸籍とが異なる場合も現代ではそれなりに存在。
ちなみに裁判官の場合、物語で描かれるような差異が認められたのは平成29年とのこと。
まだ決められてから10年経過していないのは意外な事実。
つまり、法律は人々の気持ちとは違って思ったほど自由ではない。
かなりデリケートな問題と思いつつもテーマを決して歪めることなく、直球勝負で描こうとする脚本家。
さらに物語の中では、航一が結婚することをやめようと言い出す。
航一なりの配慮が説明される。
目次
星家の家族裁判
航一の寅子に対する気持ちが正直に表現されていた。
エピソードは巧みに作られていて、昨日の物語でもあったように
優未が航一に“母親が悩んでいる”ことを相談。
相談内容が結婚したらどちらの姓を名乗るべきかってこと。
そこで航一の爆弾発言に至る。
しかし、これはちょっと勇み足的な発言だっただろう。
本人も後からそのことを認めていたね。
気に入られたくて、うっかり話してしまったと。
物語で描かれる航一のキャラクターからちょっとズレすぎているんじゃないかと思うぐらい。
百合さんは絶対反対で譲ろうとはしなかったね。
それに対して子供たちは驚くほど冷ややか。
好きにさせれば😏
どうやら星家での航一の微妙な立場が少し感じられるような。
山田轟法律事務所
星家でのやりとりを終えた寅子は轟に相談。
轟は自分たちの集まりに航一と優未を連れて参加するように促した。
集まったメンバーはかなりバラエティーに飛んでいる。
轟と遠藤。
そしてもう一つのカップルも男同士だった。
さらには店を経営しているニューハーフの山田。
この山田を名乗るニューハーフのお顔には見覚えがあったので少し調べてみることに。
物語は、世の中にはいろんな人がいることを強調したかったんだろう。
あえて取り上げにくい題材を選んでいる気がした。
今はおネエキャラとしてそれなりに有名な方々も多数存在。
しかし、社会的に少数派であることには違いない。
世の中にはいろんな人がいることのひとつの形だろうと思う。
人を好きになることの本質
人を好きになるのに取り立てて理由などない。
気がついたら気に入って好きになる場合がほぼ全てだろう。
さらには最初からわかる場合と途中から徐々に気がつく場合と100人いれば100通りのケースがあるはず。
どこかで杓子定規に線引きすることなど、初めからナンセンス。
寅子は優未とともにまだ発展途上なのかもしれない。
すでに良い年の大人になってはいるが、まだまだ未経験のことが多く新しい情報をさらに取り込んで人としての完成を目指す。
物語は主に法廷を題材にしたドラマなので、所々に堅い表現も。
法律などの専門用語はなんとなくで想像するしかない。
難しいセリフは物語の信憑性に多少なりとも貢献するのかも。
虎に翼が目指すもの
わずかな時間の登場だったが、中村中はシンガーソングライターとして知っていた。
そのせいで私にはお馴染みの顔と映ったかもしれない。
彼女はFacebookにページを持っている。
シンガーソングライターとしてそれなりの知名度を誇る。
このブログで動画を紹介する事はめったにないが、個人的に優れたメッセージ性を持ったアーティストだと思ったので。
既に私自身調査済みだった。
彼女を知ったのは、おそらくNHKの特集番組だったではなかろうか?
かなり昔であることに違いは無い。
世の中の様々な人たちがどのように交流しているのか、全てを知ることなどほぼ不可能と言って良いが、自分たちの先入観や偏見だけで判断するのは弊害も出て然りだと。
虎に翼は、今週あと2回の放送があるが、どのように広がっていくのか楽しみでもある。