毎週のように盛りだくさんな内容が続く「虎に翼」
今週は戦後の復興期で、終戦からある程度の時間が経ってからの様子が詳しく語られることに。
寅子は航一との結婚が決まったものの、いざ届出を出そうとするときに、夫婦どちらの姓を名乗るかで立ちすくんでしまう。
どちらの姓を選んだとしても選ばれなかった片方は仕事上などで不利益が発生する場合も。
寅子が夢を見るシーンなども描かれて、なかなか味わい深いドラマの作り。
寅子たちがよく出入りしている山田轟法律事務所
よねは自分のポリシーを変えることなく、弁護士として活動を始めていた。
嬉しくて仕方がない寅子。
そんな中、弟の結婚式があり自分自身の結婚もきちんとする必要に迫られる。
特に生活する場所も決めねばならないしどちらの姓を名乗るかで、航一の爆弾発言も飛び出した。
2人が選んだのは婚姻届を出さない夫婦。
それから少し時間が経って寅子たちの結婚を祝福する会が催された。
かつて法律家を目指して学校で学んでいた頃の仲間たち。
彼らが竹もとに全員集合。
思い出に残る味わい深い結婚式が開かれることに。
やがて寅子と優未は猪爪家から星家へと引っ越すことになった。
今週の大まかな流れは、時間の経過とともに、それぞれの進むべき道がはっきりと示される形に。
幸せいっぱいに見えたが、来週の予告編を見ると一筋縄ではいかないような様子。
確かにそれらしい布石もいっぱい置かれていたと思う。
目次
山田轟法律事務所と竹もと
この頃、寅子は原爆裁判の案件が持ち込まれてかなり忙しかったはず。
実際モデルとなった三淵さんも歴史に残る判決を出すことに加わっていた。
物語の中でよく使われた場所が山田轟法律事務所と甘味処竹もと
法廷でのやりとりはほとんどなかったように記憶。
記憶をたどってみると物語の2つの場所に席を置いていたのは梅子だろう。
彼女は離婚した後、山田轟法律事務所で暮らし、手伝いをしながら竹もとで和菓子作りの修行をしていた。
物語の中で、よねの存在が特に注目したいところ。
いつもながらぶっきらぼうな対応をするが、彼女が少しずつ仲間たちに心を開き始める様子が微笑ましく描かれる。
そして彼女らしくズバリと確信をついた意見が所々で出現。
なるほどと思わせるような存在感。
航一と寅子の決断
航一と寅子はお互い愛し合っていて夫婦になるつもりながら婚姻届は出さない。
お互いに遺言書を作成して、それで夫婦の証とすることに。
実は悩んだ末の結果で、当初それぞれはう相手のことを思いやるあまり自分が折れてと思っていたようだ。
航一は星姓を捨て佐田姓を名乗るつもりで家族に話したところ義母の百合さんが大反対。
その時航一の2人の子供たちのなんとも冷ややかな反応。
行間のセリフで言葉にはなっていないが、子供たちにとって父親がどんな存在なのか伺い知れる大切なシーン。
この辺のそれぞれの振る舞いは、布石として来週の物語にも続きそうな雰囲気。
寅子は自分が星姓を名乗ることで全体が丸く収まるのならそれで良いと考え始めていた。
しかし、妻にだけ不利益を押し付けるのは航一としても受け入れがたい。
搾取することになるからダメだと。
その結果婚姻届を出すのをやめる。
代わりに内縁関係として、それぞれ姓は違うけど相手のことを夫なり妻なりとして認めることに。
こちらの人たちは、みんなそれぞれ皮をかぶっているからはっきり言って手強いメンバーたちだと思う。
星家と猪爪家
猪爪家はまず直明と玲美の結婚式があった。
その後寅子と航一が続くことになる。
直明は世話になった家族のために一肌脱ごうと考えていたようだ。
そのためにかつての寅子の学校時代の仲間に連絡を取った。
これは戦前の設定でかなり昔のシーンになる。
一緒になってはみたけれど
中年の男女が一緒になるためにはそれなりに努力も必要だろう。
家庭内での役割がどんなふうになっているのか気になるところ。
夫婦別姓ではあるが、お互いに相手のことを伴侶として認める。
寅子と航一が晴れて夫婦になった瞬間だろう。
物語は既に来週の予告編が公開されている。
いろいろなセリフが飛び交っていたが、航一の子供たちと寅子には軋轢が生じていたようだ。
子供たちが母親ヅラするのはやめろと。
あの人たちが嫌いと言う発言も。
モデルとなった三淵嘉子さんも同じような経験をしているらしい。
ただいろいろ調べてみたが、三淵さんの夫には4人の子供がいて、その子供たちは嘉子さんに激しく反発していたと伝わる。
簡単にうまくいかないのは想像できたが、ただ他でこんな記述もあった。
4人の子供たちには孫ができたりしているが、その孫と嘉子さんは普通に仲良しだったそうな。
なんだかんだ言っても中年同士の結婚はそれなりにうまくいっていたのかもしれない。