くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

虎に翼 家族が家族であるために

今日の物語が終わると「虎に翼」は残り20話に。

ついに最後が見える位置に。

星家は様々な問題を抱えつつ、寅子と優未が加わることでさらに複雑な家族関係に。

大きくなったとは言え、2人の子供は航一への反抗心が強い。

昨日までの物語では、長男の朋一は少しずつ心を開いてきているような。

しかし妹ののどかは寅子と優未の存在が疎ましくて仕方がない

そして2人の子供の敏感な反応は航一の心を大きく乱すことに。

星家の義母百合さんは後妻に入る前、子供ができないことでずいぶん肩身の狭い思いをしてきたらしい。

しかし、じっと耐えてきた結果、今は航一という立派な息子ができて、しかも孫まで2人。

彼らの世話をすることが喜びであり誇りであると語ったね。

家族のそれぞれの立ち位置は簡単にわかり合えるものではない。

いつも一緒にいるからこそ馴れ合いでろくに会話もなく済ませてしまうことが多いのかもしれない。

寅子と優未は星家での暮らしに一度休みを入れようと考えた。

優未は麻雀勝負でのどかに挑んだが父親譲りのお腹の不調でリタイヤ。

優未を心配する家族たちの反応に不満を爆発させるのどか。

今までの星家とは全く違う!

父親は子供にニコニコすることもないし、仕事ばかりでどこにも連れて行ってはくれない。

それが急に優未ににこやかに話しかけるなどとても受け入れられないとのどか。

娘の激しい感情の爆発に自らの責任を痛感する航一。

戦争中、彼が受け持っていた仕事の関係でトラウマを抱えていた航一。

子供たちと正面から向き合うことを極力避けてきた自分自身の責任を痛烈に感じてしまう。

寅子と優未が一旦星家を離れることで冷却期間が設けられることに。

物語の進むべき方向はどうやら示された感がある。

お腹ギュルギュルは父親ゆずり

目次

のどかの涙

自分がのけ者にされていると錯覚

のどかの子供らしい気持ちは、親の目から見れば身につまされるほど切ない。

子供はいつだって親にしっかり見守られていたい。

息子朋一は自分の力で父親との関係を納得できる形にすることができた。

それは寅子が自分のことをよく褒めてくれるから。

もちろん褒められるために様々なことをするわけではないが、人は褒められることで決して悪い気はしない。

むしろそれが励みになることだって。

同じことを義母百合さんが語っていたね。

百合さんは孫2人の世話に精根傾けていた

百合さんの再婚に至るまでの過去のいきさつも語られていた。

結婚していた時があって、その時子供ができずに役立たずと罵られて生きてきたらしい。

しかし、星朋彦と再婚したことで息子ができしかも孫も2人。

自分が今生きていることに感謝しているとも語っていた。

のどかは父親が寅子と優未にだけ愛想良くすることで、自分はのけ者にされたと勘違いしたようだ。

朋一は自分たちの母親の遺言で、あなたたちのお父さんを甘えさせてあげてと頼まれたらしい。

その事は、航一は自分では無理だったと釈明。

のどかの涙は星家の家族のあり方そのものに対する修復のための貴重な涙だったのかも。

星家の問題

航一は戦争中の仕事の関係でわざと家族と距離を。

航一は戦争中、政府機関で戦争の流れについて研究していた。

日本はアメリカと戦っては決して勝てないと結論づけたが、政府や軍関係者は航一たちの意見を無視。

戦争に突入し予想通り日本は敗北。

以前のエピソードの中で、航一は自分の予想通りになってしまったと述懐。

自分は戦争がどうなるかを知っていたにもかかわらず戦争を止めることができなかったとずっと自分自身を責め続けてきた

家族と距離をとっていたのはそのせいもあった。

しかしすでに戦争は終わって十数年。

家族は本来の形に戻ることが望ましいだろう。

航一は2人の子供たちとしっかり向き合わねばならない。

特に年頃の娘のどかは複雑な家族関係ですっかり傷ついてしまった。

可能な限りそばにいて支えてあげる必要が。

産休直前の後輩秋山

不安を抱えつつも産休に入る秋山

もうじき出産を迎える秋山。

寅子が様々な手を打ってくれたおかげで、出産後も職場に復帰できる選択肢を所持。

しかし、いざ子育てが始まってしまえば再び仕事に戻れるかどうか。

片手間でやれることではないので、全力投球したときに仕事と子育てが果たしてうまい具合に両立できるかどうか。

秋山が心配になるのは無理からのこと。

寅子は秋山にそっと寄り添う。

自分がして欲しかったことをしてあげてるだけ。

寅子は出産したときに誰からの助けもなく1度は弁護士活動をリタイヤ。

あの時の悔し涙を秋山に味合わせたくない。

仕事そのものもさることながら、仕事をする環境は驚くほど大事。

寅子は秋山が自分で考え、自分の人生を歩んでほしいと願っていた。

必要なものを準備した後は本人が決めるだけだから。

再びの星家

航一は父親として振る舞うことに

星家は昭和31年12月。

今までとは生まれ変わった形で描かれたと思う。

のどかは父親との関係を修復。

寅子も優未も再び星家で暮らし始めていた。

さて公開された来週の予告編。

いよいよ原爆裁判について重大な進展があるような雰囲気。

史実にしっかり残ったことなので結果はわかっているが、寅子は渾身の頑張りで仕事をこなすことになる。