残りの話数を考えるとこの物語がどんな結末を迎えるのかと想像してしまう。
実際にモデルのいる話なので、ストーリーの展開はおのずと見えてくるものが。
モデルの三淵嘉子さんは、41歳の時に子連れ再婚をしている。
そして再婚した夫には4人の子供がおり、彼女はそこから5人の子育てをする主婦に。
伝え聞くところによると、子供たちとそれなりに軋轢があって大変な思いをして家庭生活を営んでいたようだ。
さて、虎に翼は星家で同居するようになった寅子と優未について。
星家は義母の百合さん、航一、彼の2人の子供 そして寅子たちの2人と大所帯。
家族が増えることを手放しで喜ぶ百合さんとは対照的にいぶかしげな様子をする朋一とのどかの2人の子供。
航一は寅子と優未には笑顔を交わしながら楽しく語り合うような感じ。
今までの星家では考えられないような豹変ぶり。
もともとの星家は、航一は無口で仕事一辺倒で家庭を振り返らないような。
いきなりやってきた寅子と優未にはずいぶんと親しげで楽しそうな。
朋一は自分自身の力で違和感を乗り越えることができた。
しかし、のどかは航一のあまりの変化についていけない。
今まではほとんど会話もすることのなかったような家族がいきなり仲良く明るく朗らかにって言われてものどかにはとても納得できなかった。
いくつかのぶつかり合いがあった後、航一は無事家族関係を修復。
今までとは違って笑顔溢れる新しい家族が登場する。
目次
星家の家族
この時代の家族構成としては決して大家族と言うわけではなさそう。
ただ、家族構成が若干特殊。
義母の百合さんは後妻で再婚してる。
最初の結婚の時、子供ができずに役立たずと罵られたた苦しい経験が。
航一は最初の妻照子を戦争中に失って2人の子供と暮らしていた。
朋一ものどかもお母さんの思い出はここに集約されるだろう。
照子さんはピアノが得意だったとも語られていたね。
元々の星家の4人に寅子と優未が加わることになる。
朋一とのどか 父親への反感
朋一ものどかも星家はほとんど会話のない家族で父親はさらに仕事一辺倒で家族と全く関わりを持ってこなかった認識。
しかし、寅子と優未がやってきたことで今までとは一変。
急ににこやかになり、何でも朗らかに会話するように。
父親の今まで全く見せてこなかった豹変ぶりは2人の子供にとっては違和感でしかなかったようだ。
朋一は寅子がよく褒めてくれることで2人の新しい家族を受け入れることができた。
しかし、のどかは小さい頃母親に死なれたため寅子と優未を受け入れられない。
物語の中では、父親の豹豹変振りに気持ちを爆発させ寅子や優未に激しく嫉妬。
学生とは言えまだほんの少女。
のどかの反発心は航一が時間をかけて受け止める以外にない。
寅子は、はじめ自分でのどかの気持ちを受け止めようと申し入れしたが航一は役目は自分の責任で負うと宣言。
その後のいきさつは、物語では語られなかったが問題のない家族関係が出来上がった事は昨日のエピソードで語られていたように思う。
新しい家族の形
星家は義母百合さんが家政婦のようにかいがいしく皆の世話をする。
航一をはじめ、元々の星家のメンバーには当たり前のように写っても寅子には到底理解できる話ではなかったようだ。
ホテルのご飯じゃあるまいし、朝ご飯を和洋どちらか選べるなんて事は普通ありえない。
航一は寅子と夫婦のようなものを目指して一緒になったが、今までとはまた違った形の星家を構築することに。
今までの物語で語られてきたそれぞれの人となりが巧みに盛り込まれる形でエピソードが進む。
優未のお腹ギュルギュルが家族を再び結びつけるためのきっかけになったとも言える。
原爆裁判
原爆裁判はずいぶん長く時間を要した。
日本は敗戦国となったために損害賠償請求権を放棄していた。
しかし、広島、長崎の原爆によって亡くなられた方ばかりでなく原爆の後遺症で苦しむ人も多数。
その人たちを救済するために原爆裁判が起こされる。
来週の予告編も公開されているので、新しい登場人物も。
既に彼女は原爆裁判のときの原告被爆者の1人として登場することが公開されている。
モデルもこなす女優だが、ドラマ何作品かで拝見したことが。
原爆裁判は長期にわたって論戦が繰り広げられた。
今でも被爆者の認定については議論が終了していない。
この文章に違和感を覚える人は多いだろう。
私もその1人。
原爆を過ちだと認定するなら、犯したのはアメリカのはず。
この文章はあたかも日本人が犯したかのように表現されている。
来週のドラマでは、そういったことが話題に登るのかどうか?
政治的な事はともかく、虎に翼は残りわずかな物語になった。