くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

虎に翼 変わることの本質

描かれた物語では、法律その他社会の仕組みが変化しているにもかかわらずそこに住んでいる人間の本質が、実は何も変わっていないことを強く訴えていた

物語の冒頭で描かれた女性法曹家の集まり

どうやら代表幹事は寅子が勤めているような。

裁判所内での様々な意見や要望など女性法曹家、つまりかつての仲間たちの前で披露する。

そこでの発言内容はオフレコとは言いつつ、女性蔑視を始め、男性優位の社会についての様々な軋轢が羅列。

男女平等は憲法で歌われた大義名分には違いないが、平等の意味は掘り下げれば驚くほど複雑で難解。

男性と女性では社会で生きていく上で明らかに役割が違う。

女性は当たり前だが妊娠出産と言う命がけの行為がついて回る。

世の中の仕組みが仕事をすることで回っていくとすれば、女性にとっての一大事業は明らかに仕事のシステムからは逸脱する。

今では法律でそれなりに手当てがなされるように配慮されるが、物語で問題にされたのはそれを受け入れる女性側と男性側の心の中がどんなふうになっているのか。

さらには司法に介入しようとする政治的な勢力についても語られていた。

三権分立は民主主義の根幹をなす重要なシステムに違いないが、必ずしも約束されているわけではなさそう。

ともすれば自分たちに都合の良いように様々な勢力が暗躍する。

最近のニュースでは、兵庫県知事の蛮行がニュースで広く取り上げられるが、あれは極端な例として、今の法体系ではそれぞれしっかりとしたアイデンティティーに立たなければ、三権分立そのものが難しい。

星家では家族全員が法律に関わっていることもあって、裁判事例の話題が常に。

そんな中、長女ののどかに結婚話が持ち上がる。

法律は変わっても、世の中は何も変わってない😰

目次

星家での法律談義

最高裁の判決は首尾一貫していない

久しぶりに自宅に戻ってきている朋一。

どうやら最高裁の判決に不服があるような様子。

有給休暇をとって労働争議に参加した教師たちに起こった裁判で組合員といえども、争議に参加するのは合法だとの判決で無罪が言い渡された。

しかし、裁判官自体が似たような判例で裁判を受けたときには有罪判決が。

同じような案件なのに、判断が違うとかなりのご立腹。

物語のセリフの中からは伝わらないが、実はこの時司法は政治的な圧力を受けて、政治に敵対するような活動をしたものにはより厳しい判決が下されるような働きかけがあったらしい。

それはとりもなおさず日米安保条約の更新とか改定とか。

今でもしっかりと機能するこの条約は日本の安全保障では様々な議論は別にして必要不可欠と言わざるを得ない。

そうなると司法は政治に肩入れしその圧力に屈したことになる。

そのことが気に入らないと朋一はまくし立てる。

優未とのどか

のどかと優未は気心の知れた姉妹 朋一は正義感溢れる判事

のどかは銀行員として不本意ながら働いているれっきとした社会人。

対する優未はどうやら寄生虫学の本を読んでいるようだ。

彼女は持ち前の好奇心からこういった生物学への造詣を深めていた。

星家では家族はそれぞれ役割分担を果たしながら皆で共同生活を営んでいるような。

家族には違いないが、それぞれに受け止め方は最も先進的な形をとっていると言える。

昔、法律家の羽仁五郎さんは家族はゆるい共同体ぐらいに捉えればよろしいと語ったことがある。

そして彼は自分の年端も行かない孫娘に対してちゃん付けのような上から目線の問いかけは決してしなかったようだ。

必ず敬語でみおさん(羽仁五郎の孫)と呼びかけたような。

星家も同じようなシステムで動いているような気がする。

先週からは優未を演じる役者が変わっているが、今日初めてのどかが優未と呼びかけていて、本人がそれに応えていた。

前田暖乃のイメージが強かったので、今回は雰囲気ががらりと変わっている。

しかし父親譲りのお腹ギュルギュルは相変わらず。

ビールを飲んだ後で下していたような。

母親からビールを注いでもらう😅

という事は20歳は過ぎている設定になるんだろうか。

酒もタバコも嗜好品なので、本人が望まない限り愛用する人はいないはず。

ただしこの時代は大抵の男性は酒タバコに縁があったと思う。

私自身も酒はそれほどでもないがタバコは鬼のように吸っていた。

残念ながら今はご縁がなくなって両方とも全く近づけない。

尊属殺人事件の顛末

父親殺しの美位子 一審では勝訴

美位子は実の父親から性暴力を受けていた。

毎日のように行為を求められ子供も2人出産したと言う。

おそらくは耐え難い他の暴力もあったに違いない。

自分の娘を犯して子供を産ませるなど鬼畜の仕業としか言いようがない。

日本の昔からの住宅事情や家族事情を考えると、こういった事は表沙汰にはならなかったが、あちこちで起こっていたとニュースで見聞きしたことが。

持って生まれた縁と言ってしまえばそれまでだが、親子も夫婦も男女関係全てが虚しいことに思えてしまう。

耐えがたい暴力の後、美位子は父親の首を紐で絞めて殺してしまう。

そして問われたのは尊属殺人罪。

規定によれば、死刑ないしは無期懲役とある。

一審では勝ったが検察は必ず控訴してくる

よねの読みは当たっていた。

すぐに控訴してきたので高等裁判所での審議が始まることになる。

憲法の解釈が争点になるので、おそらくは上告して最高裁まで行くような案件

美位子の場合、父親の蛮行があまりにもひどすぎる

さわしい判決が求められるところ。

迷走する三権分立

朋一と桂場 この2人は時々共演している役者仲間

三権分立は気をつけなければ常に曖昧になる可能性が。

桂場を演じる松山ケンイチと朋一を演じる井上佑貴は大河ドラマで親子を演じていたね。

どうする家康で 本田正信 正純親子

星家ではのどかの結婚問題も勃発し、それだけでは済まないような匂いもプンプン。

明日と明後日でどんなまとめに仕上がるんだろう?