くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

虎に翼 難問対チーム力

描かれた物語は寅子と美雪2人のやりとりのシーンで、すべての時間を使い果たすような丁寧な描きぶり。

美雪は寅子と対峙することで、1人の少女としてのまともな部分を取り戻していく。

しかしながら、描かれた物語の設定は驚くほどシビア😱

美雪は3歳の時に亡くなった母親美佐江と全く同じ考え方をし、同じ行動をとっているように見えた。

寅子は美佐江のときの経験をもとに、全力で美雪を受け止めようとする。

それはとりもなおさず命がけの行為に思われた。

美雪は何を思って何がしたいんだろうか?

寅子は美雪が特別な存在ではないと言い切る。

美雪は自分は母親同様、特別な存在で誰からも拒否される存在だと。

2人のやりとりが今日の物語の全てであることに違いないが、それにしても名女優2人の渾身の演技には恐れ入るばかり。

おそらく1〜2回のリハーサルの後、本番撮影になったんだと思うが、今日描かれたような阿吽の呼吸でのやりとりって可能なんだろうか?

多分だが、伊藤沙莉と片岡凛は2人だけで打ち合わせしていたに違いない。

そうでなければ、演出の指示だけであんなに呼吸が合うとは到底思えないから。

やりとりは考えさせられる部分がとても大きかったが、2人のやりとりをしっかりと見つめていた音羽の演技も大いに光る。

寅子はそばに音羽がいてくれたからこそ、あそこまでの大見栄を切ることができたんだろう。

今日終わってしまえば、あと3日で全てが決着。

最終的な審判は不起訴 寅子渾身の判断

目次

ご家族のテレビの大音量でお悩みの方へ

美雪の胸の内

全部私がやった 認めるからご褒美に質問させて

どうやら美雪と母親美佐江は同じような運命をたどっている。

それ故、美雪の祖母佐江子は寅子にお願いをしに来ていた。

事情を説明するために美佐江の遺書とも言うべき手帳をわざわざ持ってきていた。

美雪は寅子に美佐江同様

なぜ人を殺しちゃいけないの?

同じ質問を。

寅子は美佐江には思わず答えられなかったが、今回のドラマでは明確に回答している。

人は生きていく上で、人を殺してはいけないと本能的に知っている。

人を殺すことが、どれだけ理不尽なことか、自分の身に置き換えてみたらよくわかる。

人を殺さない理由は、ほぼ理屈の領域ではないだろうね。

自分の問題として殺人を捉えたときに自分が殺されるときにそれを素直に受け入れますか?

普通誰かに殺されることをよしとする人なんかいない。

新潟時代 寅子と美佐江 

寅子の答えに美雪はいかにも不満そうな反応。

そんなつまらない固い答えではお母さんなら納得しない!

私も母親も特別

だから私たちを見捨てるんでしょう❗️

寅子の回答は美雪の想定を遥かに超える内容だった。

寅子渾身の受け答え

全く逆‼️あなたもお母さんも特別じゃない😌

寅子は美佐江の時の自分の反応を深く反省していた。

自分で勝手に線引きをしてしまったことで、美佐江を救い出すチャンスを失った。

今は二度と山同じ過ちを繰り返したくない。

美佐江も美雪も特別な存在ではなく、その他大勢の女の子と同じ。

世の中に対しての考え方や捉え方が屈折しているだけ。

美雪は正しい人との関わり方をこれから少しずつ学んでいけば良い。

寅子は美雪を施設で共同生活をするように指示。

素直に従って暮らし始める美雪。

どうやら、おとなしく共同生活を経験することで少しずつ心がほぐれていったような。

祖母佐江子も孫を献身的に支えていた。

2人とも一緒に暮らすことを望んでいたね

美雪に対する寅子の判断は不処分。

これからきちんと自分の人生を歩んでいけると判断します。

美雪にとって何者にも変えがたい励ましの言葉だろう。

人は間違いを犯す生き物。

法律的な対応が必要なものは素直に受け入れる。

それ以外のものは、普段の生活の中でいかようにもカバーできるだろう。

ドラマが描く世界観は、相手の話を丁寧に聞き切ることで正しい判断ができることを証明。

寅子の裁判官としての揺るぎのないアイデンティティー。

音羽と寅子

オフショット 被告と調査官 雰囲気まるで違うし

寅子と音羽は裁判官と調査官として良好な関係を築いている。

どちらかと言えば意見が食い違うことが多いが、お互いそれぞれの立ち位置をよく理解。

寅子は音羽の丁寧な仕事ぶりを高く評価していた。

音羽は寅子の妥協を許さない裁判官としての姿勢を尊敬しているように見える。

ただ寅子は目的を達成するためには、人の手を借りずに全て自分で突き進んでしまうような

誰にも真似できないようなことを平然とやってしまう。

結局のところ寅子の代わりは誰も努めることができず、家庭裁判所は常に人員不足の逼迫した状態が慢性化。

音羽はあまりにも融通の利かない現状に何とか新しい風を吹き入れようと画策。

意見を聞いて満面の笑みで

ステキ💓 と寅子。

2人の関係は立場が違っているにもかかわらず、驚くほど友好的。

これこそが、愛の裁判所の真骨頂では。

昭和48年

明日は、いよいよ大陪審の法廷が😓

どうやら明日は大陪審で尊属殺人の美位子のことが審議されるようだ。

尊属殺規定が憲法違反であると真っ向から立ち向かおうとするよねと轟。

果たして訴えが聞き入れられるかどうか。

しかし、ここまで来て起訴内容を全く却下にはなりにくい状況。

史実に伝わる話が既にわかったことなので結論は見えてはいるが桂場の判断について明確な理由が述べられるような気がする。

残り3話の虎に翼、今から待ち遠しい時間が巡ってくる。