くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

麒麟がくる 将軍義昭を擁立するために

 

麒麟がくるはいよいよ物語が佳境に入ってきたと実感する。

将軍として足利義昭を擁立するために様々な思惑が交錯することとなった。

先週は、義昭を擁立するつもりでいた朝倉義景の嫡男が暗殺される事件まで起こったと描かれていた。

その流れを受けていよいよ織田信長が登場することに。

信長を将軍に引き合わせる働きをした明智光秀。

物語の中でも極めて重要な役割を果たす。

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戦中心で物事を考えようとする信長

目次

足利義昭と織田信長の対面

 美濃へ入った義昭一行。

信長は事情を光秀から詳しく聞いていた。

将軍を擁立して付き添って京都に入るならばそれはすなわち戦を覚悟せねばならない。

しかし、義昭はついこの間まで武士ではなかったのだ。

最初から戦の事など眼中にはない。

信長から心づくしと送られた金銀。

1000貫と聞いて、これで飢えている京都の民を大勢養うことができると。

信長にしてみれば戦支度のための準備金のつもりだったが、そのことには全く意を解さない 義昭。

刀も一振り進呈されたはずだが、もちろん値打ちなど分かるはずもなく。

さすがの信長も面食らってしまう有様。

ただし、そこは抜け目のない信長の事、いかにして利用価値を見いだすかすぐに思案をめぐらせることに。

光秀にすぐに依頼を申しつける。

まず京都に入ること、そして朝廷が義昭をどのように受け止めているか、また三好衆がどれほどの力を持っているか、さらに界の商人たちをうまく引き入れられるかどうか。

はっきりってとてつもなく重大な任務だと。

そして依頼を受けた光秀は直ちに京都に赴くことに。

木下藤吉郎と明智光秀の対面

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京都の内情を探るために藤吉郎と結託

既に変装して京都に入っていた木下藤吉郎と、同じように変装した明智光秀。

不思議な絵面だが、これは面白い試み。

ここで藤吉郎は光秀をしっかり守るように信長から命じられていた。

後の豊臣秀吉となる藤吉郎を演じている佐々木蔵之介

役者としての彼は様々な映画やドラマでちょくちょく拝見するが、かなりの芸達者な印象。

何よりも演じることに喜びを感じているのでは。

このような豊臣秀吉もありだなと思わせるのに十分な存在感。

光秀とのやりとりは脚本家の腕もあるのだが、とても興味深く拝見。 

ついに登場今井宗久

駒ちゃんの願い

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戦支度をせずに入京するなら信長と手を結んでも良い

今日の麒麟がくるでは門脇麦演じる駒ちゃんがとても重要な役どころを演じていたね。

昔から京都に住む者として戦は絶対にお断りとの強い意志を表明していた。

そして陣内孝則扮する今井宗久

この役者も大河ドラマではお馴染みの顔。

したたかな商人の役どころをしっかりと演じていたね。

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商人ながら織田信長と手を結ぶ

織田信長がこの時代一気に駆け上ることができたのはこの今井宗久の手助けがなければ成し得なかったこと。

彼は貿易関係を一手に握っていた。

特に重要なのは鉄砲に関わる様々な備品。

歴史番組をいろいろチェックしてみるとこの当時

織田信長が使っていた鉄砲の弾丸(鉛)はベトナムからの輸入品

また火薬なども製造に必要な成分を輸入に頼っていた経緯がある。

つまり、戦をするための様々な道具を輸入品に頼っていた事実が最近の研究でこと細かに明らかになってきているのだ。

このときの貿易相手はキリスト教関係の宣教師が中心。

彼らと親交を深めつつ、信長は必要なものを輸入に頼って調達していた。

今井宗久はその中立ちをしていた。

ドラマの中では、三好衆から信長に乗り換えるためにありえないような条件もつけていたね。

京都に入る時は鎧甲なしで入ってくるようにと。

この申し入れは実は簡単に受け入れられるものではない。

戦場に赴くときに、手ぶらで入っていくようなもの。

1つ間違えば自分ばかりでなく軍隊そのものを失ってしまうことに。

もちろん信長はその申し入れを彼流に解釈して受け入れてやってのけたのだ。

信長家臣団との軋轢

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信長家臣団と光秀の間では意見が大きく食い違う

このときの織田家には有力な家臣団が存在していた。

そしてこの時光秀の持ち帰った闇に対して、軍議が開催。

家臣団はことごとく反発。

周りから罵倒され、ぼろくそにけなされる光秀。

その中で必死に対応しようとする光秀だが、信長は妙案を提案。

公方様に決めていただこうと。

義昭はその申し入れに対して1も2もなく了承してしまう。

もともと戦の経験などあるはずもなく、そんなにうまい話があるならばそれはぜひそのようにしてみようと。

信長は義昭の了承を見届けた後、光秀に申し付ける。

義昭の気持ちは理解したが、丸腰で京都に入るなどできるはずもない。

打つ手を打ってから後に形だけ鎧甲をつけずに京都に入ろうと。

そしてここで最も重要なやりとりが交わされる。

信長が光秀に問いただす。

将軍に使えるのか、私に使えるのかどちらか決めよ!

光秀の答えは決まっていた。

将軍にお仕えしたい。

信長はちょっと残念そうな様子を見せながらも、これからはそのことを了解して対応すると反応する。

歴史的に見れば、

明智光秀は将軍足利義昭に仕えながら織田信長にも支えたのだ。

このやりとりが歴史本などによく載っているので知っている人も多いのでは。

麒麟がくるではこの後どのような描かれ方をするのか。

歴史的には明智光秀はこの後将軍となった足利義昭を見限ることになるのだ。

ちなみに、本能寺の変まではあと15年ほどしかない。