日本人ピアニスト
目次
ほかにも有名なピアニストはいるだろうけれどぱっと思いつく著名なピアニストはこの二人
フジコヘミング
辻井伸行
このふたりの音楽活動は、演奏会やスタジオ録音など大活躍と言っていいだろう。
ふたりとも数奇な運命の持ち主である。
フジコヘミング
フジコヘミングは若いころから才能豊かに活躍してきたが、貧乏暮らしをしたりまた、国籍問題でずいぶん苦しんだと聞く。
そしてピアニストにとって決定的ともいえる聴力を失う不幸に見舞われてきている。
現在は右の耳はほとんど何も聞えないらしい、左の耳はかろうじて聞こえるのだが補聴器が必要。
彼女のピアノは、ほとんど満足に音が聞こえない世界でのパフォーマンスである。
しかし聞いてわかるのは、驚くほど自然にやさしく演奏はなされている。
演奏から伝わってくるのは情熱そのもの。
とても、耳が不自由とは思えない。
まさに心で奏でるピアノである。
辻井伸行
彼は生まれつき視力をもたない。彼の場合楽譜というものが存在しないのである。
たよりになるのは耳だけ。
すべては耳で聞いて自分の体に染み込ませる以外にないのだ。
彼のレパートリーはすべてこうやって耳で聴いて暗記するのである。
テクニックだけでなく、情景が浮かぶような演奏である。
この曲は難曲中の難曲だろう。こともなげにこなすあたりが、彼の真骨頂といえる。
このリストのラカンパネラはフジコヘミングも得意の楽曲。
聞き比べるとおたがいの持ち味の差が味わい深い。
たおやかで、やさしいイメージのヘミングにたいして、辻井君の演奏は、精密なマシンを想像させる。
まとめ
しかし、どちらも素晴らしい。
個性が出るピアノの選び方
フジコヘミングはべヒシュタイン
最もフジコヘミングの場合、コンサートではその会場に備え付けられたピアノを弾くことが圧倒的に多いのだそう。そうなると通常の会場ではスタンウェイを弾くことが多いんだそう。会場によってはベーゼンドルファーとか。
辻井伸行はスタンウェイ
素人には残念ながらこの2台の有名なピアノメーカーの差は認識できない。
しかしそれぞれのピアノのひき手が自分に合ったものを選んでいるにちがいない。
こうして調べていると、どうしても実際の演奏が聴きたくなるのが人情というもの。
わたしの住んでいる地域の隣町あたりに来てくれたならぜひともチケットを買って聞きたいものである。
ピアノ曲で有名なのは、どうしてもリストやショパンに偏りがちだが、この二人以外にもすばらしい作曲家は存在する。
ピアノは実は両手をつかって演奏するが、片手だけのピアニストも存在する。
ピアノが持つ可能性
古くはクララシューマンが夫を亡くした時に右手が使えなくなって左手だけで演奏したと聞く。
ストレスが原因と思われる。
舘野泉は今は日本で活躍している左手だけのピアノ演奏家である。
せっかくの秋の夜長である。
よいものをあちこちで調べて鑑賞したいものである。