ダントツの強い力士がいない
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正直なところ白鵬のいない場所で他の力士たちがどんな相撲を取るのか興味はあったのだが。
やはり思ったとおり、混戦模様と言える。
どこそこの力士が充実していて強い、ということがあまり感じられないのだ。
確かに横綱の鶴竜は最高位に位置しているが 、私の見立てでは安定感に不安がある。
また、大関も3人いるのは間違いないが、どれほどのものかは相撲をとってみなければわからない状況。
中日までに果たして全勝力士が存在するのかどうか、初日からずっと見ていて感じていたのだが、今日の相撲を見て、中日の全勝力士は難しいかもしれない。
とにかく今場所は混戦とみていいだろう。m
大関陣の憂鬱
大相撲夏場所 貴景勝×北勝富士 3日目 2019年5月14日
この相撲を見て真っ先に浮かんだのは、気合の差かもしれない。
北勝富士の過剰なまでの気合の入れ方に対して貴景勝は驚くほど落ち着いていた。
気合を入れても実は空回りすることも多いので、揉み合う相撲になっても十中八九大関が勝つのだろうと思っていたのだが、フタを開けてみると同じ押し相撲でいながら北勝富士が競り勝ったのである。
貴景勝はインタビューで気持ちは切り替えたとは言っているようだが内心は穏やかでは無いはず。
突き押しの相撲の第一人者は自分であると言う自負心が、ひょっとしたら傷ついたかもしれない。
高安は思った通り、本来の相撲には程遠い。昨日うまい具合に勝ててはいるが、やはり今日は不調な状態がそのまま出たと言える。
この大関はとにかく腰が高いのである。元横綱の稀勢の里はこれが高安の相撲だと言うのだが、それならば立ち合いの当たりはもっと強くなければ、その次の流れには乗っていけないだろう。
印象としては、仮に中日まで行ったとして、6勝2敗、あるいは5勝3敗程度で勝ち残れば、15日間相撲を取り切れる可能性がある。
この程度の星をあげられれば、おそらくは相撲カンも戻るに違いないから。
これ以上負けるようなら、おそらく休場するに違いない。
調子の良さそうに見えていた豪栄道。
やはり思った通り落とし穴が。遠藤の術中に見事にはまって★ 。
豪栄道は立合いの裁きのうまさと、ひらめきで相撲を取る力士。
今日の相撲では、遠藤に左から厳しく責められておそらく巻き返えか何かを考えたような気がする。
このわずかな時間の差し手争いに一瞬の間があったように見えた。
そこをツケ込まれたと思う。
豪栄道は相撲っぷりに、一抹の不安がいつもついて回るのだが今日はその不安が的中した。
これで、この後の展開はもうわからない。
だいたい場所が始まって3日目で負けてしまうようでは15日間どれだけの相撲が取れるだろうか。
今場所は必ず荒れるとみていいだろう。
さて横綱の鶴竜はきわどい白星をもぎ取っている。
下手をすれば負けていてもおかしくない1番だった。
この横綱も綱渡りの相撲が多い。15日間の間ではほぼ間違いなく何番か取りこぼすはず。
それがこの先、何日目に訪れるのかはわからないが、10日目位までには 1つ2つ負けるような気がする。
トランプ杯が新設
千秋楽の26日は、トランプ大統領が来日してしかも相撲観戦をして新たに設けたトランプ杯の表彰を行うそうだ。
なかなか画期的な企画である。
アメリカの著名な人の優勝の表彰は確かなかったと記憶しているので、今回設けられたことで大いに話題になると言える。
この段階ではまだ誰が優勝するかは皆目見当もつかないので、15日終わるまでなんとも楽しみなのと、ハラハラドキドキなのと。
まとめ
今場所は注目力士がいないように思えるが、関脇にいる栃ノ心。
彼は大関を陥落しているのだが、この三日間 栃ノ心らしい力強さが遺憾なく発揮されている。
ドタバタ焦ることもなく、左上手を取ったときの抜群の強さが戻ってきているのだ。
とにかく凄まじい怪力である。また本来の相撲カンの良さが発揮されつつあって、見ていて頼もしいし、何とか10番白星を上げて 大関に復帰してほしいのである。
まだ3日目なので、相撲は始まったばかりだが中日直前になれば、また少し景色が変わってくるに違いない。
本当はこんな3日目で、この相撲の記事をアップするつもりはまるでなかったのだが、今日の大関3人の負けっぷりを見ていて、これは一波乱ありそうだと感じて記事をアップすることに。
明日以降も目が離せない。