毎朝のルーティーンでNHKの朝ドラを7時15分から見ているのだが、
この間おしんが終わった後から放送されているのは、はね駒。
この文字を書いてはねこんまと発音する。
リアルタイムで見たのは多分わずかな回数しかないのだけれど、今回再放送になったので改めて初回から見直している。
明治維新以降の福島県相馬市での家族の物語となっているが、放送されたのは1986年が初回
今から34年前で、当時主役だった斎藤由貴はまだ20歳の新人女優だった。
それと、今ではすっかりハリウッド俳優となったが渡辺謙もこのドラマに出ていた。
改めて見直すと、今をときめく俳優たちが目白押しなのでその意味でも見応え充分。
目次
明治初期の時代背景
主人公の橘りんは明治になってからの生まれだが、その他のおもだった登場人物は皆明治維新を経験している江戸時代の生まれ。
いろいろと調べてみてわかったことが。
橘家はもともとは会津藩の武家の出。
お父さんは小林稔侍が演じていたが、殿様商売で骨董品屋のようなことをやっていた。
もともとが商売人ではないので客あしらいがすこぶる悪かったらしく、商売にならないこともしょっちゅう。
物語の中に登場してくるのが沢田研二。
彼はキリスト教の伝道師の役柄で物語によく出てきているが、どうやら彼ももともとは会津藩出身で白虎隊の生き残りが設定のようだ。
明治の初め頃は欧米から様々な文化が流れ込んできていたのでキリスト教もその一つと言えるだろう。
耶蘇教と言ってね、どちらかと言えば日本人は2〜3歩退いて接していたのでは。
しかし平等とか愛とかそういった言葉はこの時代にはほとんど無縁のものだったので、大抵の人は驚きとともに知ることになった。
福島県はこの同じような時代に今の朝ドラエールの主人公たちが活躍している。
はね駒のおよそ20年くらい後の時代ではなかろうか。
物語はこの当時の女性は、ほぼ皆結婚をして子供を産み育てることが当たり前のように言われていた時代。
女性の身でいながら、きちんと仕事を持って女性の新聞記者の草分けとなった人の物語。
登場人物たち
渡辺謙が演じているのは小野寺源蔵と言って、お寺に丁稚奉公に出されたところを逃げ出して商売を始めようとする青年。
りんは後からこの青年と結婚をすることに。
もともと許婚はいたのだが、その結婚を自ら壊して東京へ出て女学校に通うのだ。
かなり苦学をして学問を学んだようだ。
りんの両親を演じたのは樹木希林と小林稔侍。
実は、このときの樹木希林と斉藤由貴は演技が認められていくつかの賞を受賞している。
また物語の中には柳沢慎吾、美保純など、あの当時まだ若手だった俳優たちも多数出演。
30年以上も前だとさすがにみんな若い。
物語のモデルになったのはこちらの方 磯村春子
彼女は結婚をしつつも自ら仕事をしていた。
子育てをしながらの仕事。
この時代ならありえないことだが二足のわらじをきちんと履いていたようだ。
それというのも、結婚したご主人は事業に失敗して借金をたらふくこしらえていたと聞いている。
借金返済のためにどうしても働かざるを得なかったようだ。
新聞記者としての彼女は、女性ながらの目線で書いた記事はたくさんの人から支持をされ、知名度もかなりあったと聞いている。
おそらくドラマの中でもそういったことが詳しく描かれるのでは。
私の記憶の中でも断片的なものだけなので、物語のストーリーもいまひとつピンとこない部分がある。
今回のこのドラマは福島県からのたってのリクエストで再放送となったようだ。
オリンピックの記念もあって、福島復興を印象づけるためにも今の朝ドラエールとはね駒で盛り上げたいと思ったようだ。
驚くほどの視聴率
おしんの視聴率だけは群を抜いている。
後にも先にもこれだけの物語は存在しないだろう。
しかし、この時期の朝ドラはどの物語も皆人気だったのだ。
現在リアルタイムで放送されている朝ドラだと視聴率はせいぜい20%がいいところ。
それほどの高視聴率が望めるわけではない。
これから作られる物語は30%超えることなんか無いのではなかろうか。
朝ドラ以外にも見るべきものは山ほどあるので、私のようなお年寄りたちが毎日のルーティーンで律儀に鑑賞している。
いつも見ながら感じるのは、わずか15分の枠の中できっちりとストーリーを作って物語を展開していくのは骨の折れる仕事ではなかろうかと。
どうやらまだしばらくの間は朝のこのルーティーンは外せないようだ。