再放送中なので、いよいよ朝のルーティーンの中でさらりと見る事は多いのだが。
第二ナレーションのミュージックティーチャー御手洗の語りは驚くほどユニーク。
とにかく英語を多用。
演出でそのようにしているらしいのだが。
物語はいくつかのエピソードを同時進行の形で描かれる。
目次
突然の留学許可
コンクール入賞を受けて茂兵衛叔父さんと大叔母の反応は違った。
おじさんはすぐに養子縁組を進めて力ずくであきらめさせようと。
しかし、大叔母は違った。
どうせものになるわけはない
留学にいかせてやれば挫折して帰ってくるに違いない。
外国に行けば英語も堪能になるし、人脈もできるだろう
このおばあちゃんの読みはあまりにも鋭い。
ここまで商売のことを見越して判断できるあたり、現代でも充分通用するのでは。
しかし、降ってわいた留学許可ですっかり舞い上がる祐一君。
音ちゃんとの文通もより親密度を増して、順風満帆のようにも思えた。
音ちゃんの苦悩
![f:id:kuwa3972:20200721081356j:plain f:id:kuwa3972:20200721081356j:plain](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kuwa3972/20200721/20200721081356.jpg)
![f:id:kuwa3972:20200721081405j:plain f:id:kuwa3972:20200721081405j:plain](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kuwa3972/20200721/20200721081405.jpg)
留学許可を得られたことで、祐一君とは全く境界が違ってきた。
この辺の説明をするときのミュージックティーチャー御手洗の語り口がとても面白い。
わざわざ、英語を多用して面白くなるような配慮をしているようだ。
さて、音ちゃんも周りから指摘されるたびに、自分と祐一君とではつりあわないことをうすうすと感じ始める。
恋心とはそういうもの。
昔から身分違いの恋を描いた物語はたくさんあるが、それはそれで物語にはなるんだけどね。
音ちゃんの心の中では、自分が身を引くしかないと決めたようだ。
それはあまりに切ない判断。
考えれば考えるほど自分が身を引かなければならないと思い込んでしまう恋心。
実際のモデルの古関裕而さんと金子さんにはどんなエピソードがあったのだろうか。
このお二人も文通期間はおよそ3ヶ月と聞いている。
その時のラブレターが今は息子さんが管理していてきちんと残っているようだ。
2人は一気に燃え上がって意気投合。
福島から豊橋を訪ねた裕而さんにそのままつき従う形で金子さんは結婚をして故郷を離れるのだ。
20歳と18歳。
この当時でも早い結婚だったのでは。
今の感覚なら、まるで子供だよね。
驚くのは、なんだかんだ言っても周りがきちんと許したこと。
その周りの応援というか、理解が彼ら2人の強運の証だと言えるだろう。
喜多一はどうなる?
喜多一の経営は今は浩二君が関わっている。
既に大正デモクラシーの時代から昭和にかけての頃なので、和服を着る人は少数派になりつつあった。
つまりこちらの呉服店も商売としては先が見えていたのだ。
そんな中必死で将来を模索する浩二君。
様々な新しい仕事の案件をお父さんに相談してみるのだが、まるで取り合わない三郎お父さん。
この頃から浩二君が兄祐一君を強く毛嫌いする様子が描かれている。
そして、お父さんに言い放つ。
どうせ、人の金で生きながらえているくせに!
これは言っちゃいけないセリフだよなぁ。
そんな事はお父さんが1番よく知っている。
自分の犯した不始末のせいで息子祐一を人質として差し出しているのだ。
古山家の悩みも本当に奥深い。
夢に向かうと言う事
しばらく文通を止めていた音ちゃん。
しかし、意を決して祐一君に交際を辞める旨の手紙を書く。
手紙を受け取った祐一君。
この2人を結びつける物語はここから新たな領域に歩き始める。
なんと祐一君!
銀行に休みをもらって豊橋まで音ちゃんに会いに行くことに。
驚くほどの行動力。
普段何をやるにしてもものぐさでぐずぐずしている彼がこんなにも素早く対応するなんて。
彼の音楽活動には音ちゃんの存在は欠かせないとの判断。
ミュージックティーチャー御手洗のナレーションもいよいよ力がこもる。
明日は豊橋での物語になる。
ストーリーは知っているけれど、どんな解説なのか楽しみ。