1周間ごとに物語の内容が深まりつつあるなと実感。
今週は実力を認められた暢子が、シェフの花形であるストーブ前に挑戦する権利を得るところから始まる。
と同時に、フォンターナの料理長二ツ橋にはオーナー房子との知られざる過去があった。
それは過ちと呼べるほどのものではなかったが、二ツ橋にとっては辛く切ない思い出。
さらには沖縄から母親優子と妹歌子が上京。
歌子は体調がおもわしくなく、やっと勤めた会社も退職せざるを得なかった。
このまま体調不良が続けば、会社にはいづらくなる。
結局は、何も成し遂げることなく人生を終えるのではと悲観的に。
いちど東京の大きな病院で検査をしてもらおうと言うことに。
そのための上京。
物語は、過去のエピソードを紹介する形で次々と新しい事実も明らかに。
この1週間が乗り越えた来週は、さらに新たな展開が待ち受ける。
目次
二ツ橋料理長の過去
今週冒頭で描かれた二ツ橋シェフのご乱心。
正体がなくなるほど痛飲するには理由があった。
彼の大洗の実家はレストランを営んでいるらしい。
母親から泣きつかれて、戻ってきてレストランを継いで欲しいと言われたそうな。
実は二ツ橋シェフはフォンターナのオーナーとプライベートな切ない思い出が。
2人は10年来からの付き合いとされているが、二ツ橋シェフは仕事で一緒に働くうちにオーナー房子に愛情を抱くように。
プロポーズしたけど断られた過去が。
それでも、気を取り直して再び側で働けるように頼み込んで今に至っているらしい。
今回はどうしてもフォンターナを去らなければならない理由ができたとのことで、過去のことを思い出すうちにいくつか判明した事実も。
あまゆでの乱闘事件
酔っ払った二ツ橋シェフはあまゆで、三郎に殴りかかる。
ここでも新しくわかった事実だが、フォンターナのオーナー房子と三郎はかつて恋仲で結婚の約束も。
しかし、戦争など様々ないきさつがあって2人は別れることに。
そして三郎は別な人と結婚して今に至っている。
未練を断ち切れない房子は三郎以外の男性と結婚する事は到底できないのだと。
この事実関係あるゆえに酒を飲んで正体をなくした二ツ橋は目の前の三郎に殴りかかってしまった。
ただし、翌日酔いが覚めてからはきちんとあまゆに赴いて謝罪している。
重大な事実が明らかになる過程で、主人公暢子の料理修行の様子が同時進行で語られた。
レストランのシェフの様々なポジションのうち、ストーブ前はいって見れば花形。
誰もが憧れる地位だけど、簡単になれるものではない。
暢子はオーナーにフォンターナでメインとして出せるような料理を一品考案してほしいと。
出来が良ければ1ヵ月間限定でストーブ前を担当させる。
これは大変な出世だけど、試験も厳しいし、またハードルの高さはかつてないほど。
あまゆの乱闘事件の影でこれだけの事実がしっかり動いていた。
比嘉家とオーナー房子
戦後すぐの頃短い間だったけど房子は比嘉賢三と共に仕事をしたことが。
料理人として息子のように信頼していたと語っていたね。
一旦沖縄に戻ってその後帰ってくると言われて別れたが、二度と戻ってくる事はなかった。
房子は裏切られたと思ってずいぶんひどい手紙を出したと語っていたね。
そして今回賢三の娘暢子とも同じような関係が築かれようとしている。
優子と房子の穏やかな会話の中から、それぞれの親戚同士の胸の内がきちんと説明されていた。
未来へ向かう力
今週の1番の見せ場はこのシーンだったろうか。
大学病院で調べてもらった結果、歌子にはこれといった病気は見つからなかった。
発熱は原因不明。
現代の医学でも力が及ばない部分があると。
理由もなく発熱して世の中でしっかり活躍できないことが残念でたまらない歌子。
自分なんか死んでしまった方が良いとさえ発言してしまう。
そのことを、激しい怒りとともに訂正させる母親優子。
誰だってうまくいかないことがある。
でも、幸せになることを決して諦めてはいけない。
明日は必ず良い日になると信じて頑張ること。
歌子が幸せになる日は必ず来るのだからと。
母親が娘に言って聞かせるこのシーンが今週の1番の目玉だったかもしれないね。
さてそういったことを含めた結果、暢子は二ツ橋シェフと引き継ぎ等もあって港へ赴くことに。
その時見かけたイカを見て新たな料理を思いつく。
イカスミジューシーからのイカスミパスタ。
真っ黒な見た目とは正反対の感動する美味しさ。
二ツ橋シェフの言葉が光る。
人生でも料理でも見かけより中身が大事。
これは自分自身に言い聞かせた言葉でもあったけど。


おいしさは誰もが実感していたから。
さてこういったことが来週へつながらエピソードに。
いよいよ1ヵ月間限定のストーブ前執行が始まる。
どうやら仲間たちと軋轢がありそうな。
こう言ってはなんだが、世の中で仕事をすると仕事そのものに傾けるエネルギーよりも人間関係を維持するために消費するエネルギーの方が多かったりする。
長くサラリーマンを続けていると、そこら辺の自覚だけはしっかりとついてくるね。