先週の源頼朝の衝撃的な死から物語は次のステップへ。
鎌倉幕府2代目頭領を引き継いだのが源頼家。
若く、やる気満々の将軍だったが、周りに控える御家人たちの勢力争いもここへきて絶好調。
特に比企と北条の力関係は、鎌倉幕府をそっちのけにして激しい争いが。
鎌倉幕府を支えるはずだが、勢力争いに余念がない。
今日は鎌倉幕府を支える13人のメンバーの選出に至る1連の流れが詳しく描かれる。
しかし、2代目を引き継いだ頼家にとっては、これらの流れは屈辱そのもの。
若者らしく自分流のやり方を何とかして貫きたい。
様々な軋轢がある中、
勢力争いの仲裁役として力を発揮する北条義時。
彼自身は自らはその気がなかったにもかかわらず、鎌倉殿を支える側近衆の1人として13番目にその名前を連ねることになる。
しかし、若者が政を行うには鎌倉幕府の内情は複雑すぎたかもしれない。
目次
鎌倉を引き継ぐもの
2代目鎌倉殿となってはみたものの、側近たちの力関係で決まってしまうような危うい存在。
全国に散らばる御家人たちを纏め上げるには、政治的な力を発揮することが何にも増して求められる。
そして、誰もが考えていた事のようだが、源氏とつながりを持ちたがっていた。
この時点で源頼家を支えていたのは主に比企家と北条家。
この二大勢力で鎌倉幕府自体も成り立っていたと思われる。
力関係の綱引きに嫌気がさしていた源頼家は側近として梶原景時を信用するように。
権力を引き継ぐ事はすなわち、御家人たちをいかにして纏め上げ、さらには協力を取り付けることができるかどうか。
20歳そこそこの若者にとっては荷が重いことと思われた。
将軍の仕事
将軍の仕事として、最も大切とされたのが全国から上がってくる様々な訴状に対して明確な対応を取り続けること。
たいてい、こういった業務は経験がものを言う。
若い頼家にとっては荷が重い。
周りの者たちにとっても、将軍としての仕事には大きく期待をしつつ、危惧もしていた。
特に、周りに集まるものは味方ばかりとは限らない。
朝廷は少なくとも味方にはなりえていなかったようだ。
物語で丁寧に描かれるのは、登場人物たちがどのような力関係で結びつきまた反目しあっていたか。
この物語の真骨頂だが、脚本家三谷幸喜の筆が冴える。
側近衆の選出
幕府の主な仕事としてはいかにして訴状に対応するかだが、当初予定されていたメンバーは5人の文官だった。
そのメンバーが訴状を精査して、鎌倉殿に裁定その他を進言する。
あらかじめ、調べ上げることで、時間の短縮と対応力のアップを図る形。
ただし、ここでも側近たちの勢力争いが表面化。
特に二大勢力として比企と北条の争いが表面化する事態に。
お互いの家系から息のかかったものを選び進むうち、5人は6人になり、増えに増え続けて、最終的には13人にまで。
この13人こそがこの物語のタイトルにもなった
鎌倉殿の13人
様々な人選がなされたが、昔から功績のあった者たちが選ばれやすかった。
この13人選ばれた御家人たちはやがて権力争いの中少しずつ粛清されることになる。
歴史に伝わる北条義時はかなりな悪人とされている。
主なメンバーたちは皆粛清されることになるのだ。
この時代は、今のように法律その他がきちんと整備された時代ではない。
疑心暗鬼と、暴力策略によって政治は運営されていた。
今日のエピソードでも語られていたが源頼朝の正室政子はこのあと尼将軍としての存在価値を示すことになる。
頼家の意気込み
2代目将軍源頼家は若者らしく、自分と同世代の若者たちも周りにはべらせることに。
あらかじめ決められた13人だけを受け入れることはしなかった。
今日の物語を見るにつけ、実際の鎌倉時代の年表を精査してみたが、2代将軍頼家は自らの母親らの謀略によって失脚している。
伊豆に流された後は、将軍職を剥奪され、その後は暗殺されたような。
権力を維持するためには、身内であっても粛清する。
それは源頼朝がとった方法と全く同じ。
物語に出てくる全成も物語が描かれた数年後暗殺されることになる。
少しでも目障りなものは排除する。
これが、この後の物語にどんな影響を与えるか。
この物語は少なくともあと20年以上は描かれなければならないはず。
歴史的にも知られた大きな事件がいくつも起こることになる。
どんな描かれ方をするのだろう。