IWAKURAが受けた注文は飛行機のエンジンに使う
ニッケル基合金を用いた特殊なボルトとのこと。
実は、ニッケルが素材に混ざっていると加工は著しくやりにくい。
仕事がやりやすいがやりにくいかは、職人にとっては腕の見せ所だが、いつも失敗のリスクが絡むので緊張もする。
さまざまな試行錯誤を繰り返すIWAKURAの職人たち。
いろいろ試してみた結果、IWAKURAにある機械で作業を続けてもうまくいかないと思い始める。
そこで、思いついたのが同業他社の長井金属工業。
そこの社長にはかつてIWAKURAの社員だった小森の「リストラの受け取り先」でお願いしたことが。
小森は当時のIWAKURAの経営方針から、どうしても雇い続けてもらえずに、リストラの憂き目に。
舞がプロジェクトリーダーを務める飛行機エンジンのボルト製作はここへきて、他者の協力が是が非でも必要な事態になった。
長井社長にお願いするために「うめず」で待っていた舞と笠巻さんの前にやってきたのは、かつて4年前、IWAKURAをリストラされた小森本人。
小森は長井社長の代理としてやってきていた。
そこで、話し合われた内容とは。
目次
プロジェクトリーダー舞
今回受けた注文でポイントになる点は1つ。
ニッケル基合金は加工しにくい素材。
加工しようとして温めるのはいいが、金型に焼きついてしまってうまくいかないとのこと。
こういったデリケートなやりとりは、職人とっては1番神経の使う腕の見せ所になる。
確かに、航空機のジェットエンジンは、噴出口は軽く1000℃を超えるので、一般的な素材で部品を作ってみても、熱によって変形したりすることで、本来の部品の性能を発揮することができない。
そのために熱編成のない強い素材を使うけど、これは加工しにくいと言われる。
最近どこでもよく聞くチタン合金は軽くて強度もしっかりしたものだが、ひたすら加工しにくいと言う欠点が。
しかし飛行機とかロケットなどの空を飛ぶものに対しては、これらの素材が常に用いられる。
舞が持ち込んだ注文は、職人たちそれぞれに仕事に対する姿勢に大きな変化をもたらしたかも。
もし、このプロジェクトが成功するならば、大量生産に向けてJIS Q 9100 の規格取得も急がねばならない。
そちらは舞1人だけが担当している。
職人たちとは、違った意味で、いくつかの仕事を掛け持ちしなければならない舞。
父浩太が目指していた飛行機に乗せる部品の実現は、こういった努力の積み重ねの先にある。
努力をするときのコツとして、同じことを何の考えもなしに繰り返すのではなく、常に試行錯誤が存在しなければならない。
そうすることで常に創意工夫が生まれる。
そうした試みを複数回繰り返すことで、良いアイディアが生まれる場合もあるだろう。
IWAKURAの未来、登るべき山の頂は努力の結果生まれる。
長井金属工業
長井社長のもとでへ航空機エンジン用の部品を制作する。
それはかつて社員だった小森を介ししてお願いしたもの。
社長はさまざまな試行錯誤に付き合ってくれていたね。
もともとこちらの会社は、様々な素材を使った金属加工がウリ。
仕事をしながら何気なく出た話の中で、もうすぐ会社をたたむ話題が。
どうやら、こちらで抱えている社員はすべてよそへ配属するような雰囲気。
舞が社長に聞いたところ、小森はまだ行き先が決まっていないと。
彼をリストラするときに舞は必ず戻ってこれるようにやっていきますと固く約束していたはず。
今その時が来たと思えば、納得できる話だが、リストラされた方にしてみれば複雑な気持ちではなかろうか。
一旦は首をはねておきながら、その後もう一度つながりましたでは、あまりにも職人たちを軽く扱いすぎているのでは。
実は、ずいぶん前の話になるが、日本の船舶業界でも同じような話があったと思う。
受注が減った船会社は大勢の従業員をリストラした。
ある時、大量の注文が舞い込んできて、一旦はリストラした社員たちを呼び寄せようとしたのだが、ほとんどが集まらなかったと聞いた。
職人は(私もそうだったが)、心意気で生きる人たち。
報酬よりも何よりも、仕事がどれだけやりがいがあるかで値打ちが決まる。
都合良く首を切ったり雇ったりなんて、そんな無礼な事は許されないんだよね。
物語の中で描かれた小森は簡単に戻ると言わなかったね。
小森の心意気
長井社長のもとで、金属加工などを主にやっていたんだろうと思う。
小森は真面目な仕事ぶりで評価を得ていた職人。
その彼にもう一度戻ってほしいと頭を下げるめぐみと舞。
即答を避ける小森。
機械を貸すことについてオーケーしたのは、先代の社長浩太への恩返しだったのかもしれない。
頼む方だって、決して大威張りで持ちかけられる話ではない。
断られて普通と思う。
第二の故郷五島
物語に登場していた五島ではに人を呼ぶことができるのか様々なことが画策されている。
どうしても思いつくのは、なにがしかの建物を建ててテーマパークのようにやることと思い浮かびがちだが、でやろうとしているので、残念ながら採用はできない。
ここで、いろんな案が出た中で、釣りの企画が一番無難な方法と思われた。
この辺は釣りのメッカでもあるだろう。
そのことを祥子ばんばは舞に電話。
お互い近況報告も交えながらほっこりする瞬間。
さて、明日IWAKURAの新規プロジェクトに道筋がつくはず。