くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

らんまん 惨劇のさなか後の世に残すべきもの

昨日のエピソードで、関東大震災の恐るべき被害状況が描かれた。

数字だけ見ても日本史上稀に見るほどの大被害だったと言える。

10万を超える人が亡くなり、さらにはこの時の東京市内の30万戸を消失してしまった。

悲惨だったのは、本庶あたりの陸軍省のあったあたりが絶望的なほど被害が多かったようだ。

空き地に殺到した人々は身動き取れずに、襲いかかる炎に焼き殺された。

万太郎は命がけで標本を守り抜く作業の中、逃げ惑う人々とのやりとりも描かれていた。

おそらく誰もが注目するだろう。万太郎の言葉。

大量の標本は可燃物と一目でわかる。

燃え移っては大変とすぐに捨ててしまえと言い寄られる。

これは絶対に手放さない。

後の世に伝えるべきもの。

さて、東京大学方面への避難は無理と考えた万太郎たち。

寿恵子の提案で渋谷まで逃げることに。

疲労困憊でたどり着いた渋谷はなんとか無事だった。

間違いなく地震の影響はあったようだが、火事は出なかったとのこと。

そして寿恵子のヤマモモは無事に残っていたのだ。

さらには槙野家の家族全員が無事なことも確認できた。

数日の間渋谷で避難した後、万太郎は再び十徳長屋に戻ることに。

たどり着いた長屋では虎鉄とも再会。

そして大畑印刷所のメンバーも無事なことが報告された。

さてこれからどのように復興したら良いのだろうか。

百樹も大樹も無事だった😓

目次

震災の後先

地震発生の最中 必死で家族を守り抜く

この地震は長く揺れが続いた事でも知られる。

そして、その後に起こる火災。

まだ日本が防災なる考えに至っていなかった頃の話で、政府も地方自治体もなすすべもなく、惨劇を受け入れるしかなかった。

物語の中でも語られていたが、地震の後復興に励む人たちの中で良からぬ考えを持った者たちも多数存在したらしい。

今でも火事場泥棒の話はよく聞く。

それよりもっとひどい話が起こっていたようだ。

それは1部の住民たちが自警団を名のって暴徒と化したこと。

この話しが驚くほどひどい。

当時の様子 武器を持ったものが一般市民を規制している

関東大震災の時の忘れてはいけない事件は朝鮮人虐殺の事実だろう。

朝鮮人がすべての悪の根源として言いがかりをつけられ、大勢殺害された。

今、韓国や北朝鮮が日本に敵対行動をとるが、私は個人的にこの時の日本人の朝鮮人に対する様々な行為が報いとなってかえってきているような気がしてならない。

世の中、どちらかだけが一方的に悪いわけではない。

たった1人、2人の邪な考えがその後伝播して多くの悲劇を生むことになる。

当時の風刺画 雰囲気が伝わる

関東大震災の教訓は計り知れないものがあっただろう。

何よりもあまりに犠牲者が多すぎたではないか。

そのことを思うと胸が痛むだけでは済まされない。

きちんと備えること。

そして災害にきちんと向き合うこと。

日本人は今でも学ぶべきことが山ほどあると思う。

渋谷までの逃避行

荒谷の叔父さんが迎えてくれる

東大へ逃げ込む事は不可能と判断した万太郎。

寿恵子の提案で渋谷まで向かうことに。

要するに、上野の近くの根津から渋谷まで徒歩で向かったことになるよね。

調べてみると、経路ではおよそ13kmほど。

今ならば首都高速や地下鉄や何でもあるけれど、この当時は徒歩以外何もなかったと思う。

おそらく瓦礫を掻き分けながら進んだ物語の設定だが、疲労困憊していただろう事は容易に想像できる。

奇跡的に無事だったヤマモモ 荒谷のおにぎりで人心地つく

渋谷はどうやら無事だったらしく、関東大震災の時は被害のあった地域とそうでない地域と別れたようだ。

どちらかと言えば下町と呼ばれた地域が被害が大きかったように思う。

万太郎たちが無事にたどり着けた事はほとんど奇跡的だったかもしれない。

小さな子供もいるわけで、大変な思いをしてきたことがよく理解できる。

万太郎の焦り

大切な植物標本がどうなっているかどうしても確認したい

無事なことが確認された百樹と大樹。

彼らの報告は恐るべきものだった。

街中では慶応大学に避難していた1部の住民が自警団を名乗り始め、やりたい放題にやっているらしいと。

十徳長屋に戻ろうとする万太郎を全力で止める大樹

どうやら略奪殺人など無法地帯と化しているようだ。

そんなところに出かけていくなんてありえない。

今更植物なんてどうでも良い。

さすがにこの言葉は万太郎も絶対に承服できない。

万太郎にとっては命よりも大切な植物標本。

そのままにしておくなど絶対にありえないことなのだ。

ここでも1人で長屋に向かおうとする万太郎に寿恵子が同行すると言って聞かない。

それをなんとか押し止める万太郎。

長屋の標本がどこまで無事なのかを確かめたいとの事。

モデルとなった牧野博士も同じような経験をしたはず。

十徳長屋の惨状

虎鉄と再会 みんなの無事はわかったが…

惨憺たる状況の長屋。

全て崩れ落ち、やっと火が消し止められたような状況。

もちろん標本の大部分は消失してしまっているような。

家族の遺品などを数点見つけた万太郎はムラサキカタバミの花を見つける。

生命力の塊のような野草

この花がこれからの物語の象徴となるような存在。

残りはいくらも残っていないストーリーなので、どんな取りまとめになるのか。