くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

らんまん 関東大震災恐るべし

残りわずかとなった物語の中で、おそらく最も重要な位置を占めるだろうエピソード。

それは関東大震災。

冒頭から描かれた地震の様子は驚くほど生々しく伝わるものが。

今では様々な検証がなされていて、当時の状況もかなり高い確率で再現できている。

物語は1923年(大正12年) 9月1日

地震は最初は知らず知らずのうちに始まり、やがて大きな揺れは横に縦に多くの建物を崩し去った。

この時の記録によれば、地震によって起こった火災が多くの被害をさらに増大させたと聞く。

さて、既に老齢期に差し掛かっている万太郎たちは、孫もいるような年代に。

先週のエピソードで語られた永森徹氏の支援を受けて、植物図鑑はどうやら発行間近。

全てが順風満帆だと思われたその時、日本史上でもまれに見るほどの大災害の火蓋が切って落ちた。

このときの9月1日にちなんで防災の日が制定されたと聞いている。

十徳長屋では、大きな揺れのあと建物はことごとく崩壊。

さらには万太郎が命よりも大切にしていた標本も瓦礫の下。

揺れが1段落した後の周りの様子は、物語の中でもわずかな沈黙の後、詳しく語られることに。

万太郎は瓦礫の下になった標本を死に物狂いでかき集める。

これこそが彼が生涯かけて取り組んだ仕事の集大成。

しかし、関東大震災の悲劇はこれから牙を向くことになる。

孫の虎太郎と共に

目次

1923年

地震当日の様子をカラー写真化

関東大震災の発生の時の様子が詳しく語られていたと思う。

ちょうど、お昼直前に地震は始まった。

最初はゆっくり小刻みに揺れ始める。

そしてそれは大きなうねりとなって一旦は収まるように見えた。

しかし、その後地震の本体が襲ってくる。

激しい縦揺れと横揺れ。

大きな揺れは木造家屋をほぼ全壊させ、それ以外の頑丈と思われた建物も無傷でいられる事は少なかったと言われる。

大抵の人は立って歩く事はおろか、その場にうずくまることしかできなかっただろう。

物語の中でもその時の様子が詳しく語られていた。

特に、お昼時ということで大抵の家庭ではちょうど火を使っていた。

そしてそれが大火災の火種となった。

調べてみると、それだけでは済まなかった。

この時なぜか突風が吹き荒れたと聞く。

火の手が上がったところに風が吹けばどうなるか。考えるまでもなく、一目瞭然。

日の手は瞬く間に周りを蹂躙し始める。

描かれた当時の火災旋風

突風と巨大な火災がもたらす上昇気流は激しい火災旋風を巻き起こした。

この時、屋根トタンなど皆吹き飛ばされ上空に舞った。

真っ赤に焼けただれたトタンはやがて回転しながら地面に突っ込んでくる。

もしトタンの直撃を食ったならば命は無いものと思われた。

関東大震災では犠牲者数も自然災害の中では日本史上最悪と言われる。

火災による死者行方不明者を合わせて10万5,000人が亡くなったとされる。

ちなみに東北大震災が27,000人ほど。

阪神淡路の時がおよそ6000人強。

比較しても、関東大震災の被害の規模が想像できる。

万太郎の家族は?

千鶴役 いよいよ本田望結ちゃん登場

この時万太郎と寿恵子は孫ができていた。

モデルの牧野博士の一家 写真の頃は奥様は亡くなられていたと思われる。

写真を見てわかるように間違いなく大家族。

千歳と虎鉄の間には男の子が生まれていた。

メイキャップでおじいちゃんとおばあちゃんにはなっているが、実際はかなり若い。

神木隆之介と浜辺美波は30歳と22歳。

間違いなく若者だろう。

物語の最後のほうに登場していたが、虎鉄は神田の大畑印刷所で働いていた。

忘れてはならないのが印刷所の社長はかつて火消しをしていた。

彼の命がけの行動が物語に花を添えていたと思う。

火消しが火を消さずに逃げたとあっては名折れ。

ここで火事を食い止める。

水を持って来い。

この当時こんなふうに頑張ろうとした江戸っ子がどれくらいいたんだろうか。

しかし、大抵の場合は火に巻かれて命を落としたものと思われる。

関東大震災の始まり

揺れは複数にわたって襲ってきた ちょうど食事時の時間

関東大震災がこの当時の最大の事件だった事は間違いない。

らんまんで今日描かれた内容は驚くほど史実に忠実に描かれていたように思う。

静かに始まった揺れは一段落してから本体がやってきた。

そして本体が終わった後、東京近郊は壊滅的なダメージを被ることになる。

何よりもその後起こった火災で大勢の人が巻き込まれ焼け死ぬことに。

特に本所とか神田とかは被害が大きかったと聞いた。

ここへ逃げ込んだ大勢の人たちは、迫りくる火災から逃げられずに焼け死んだと聞いている。

当時の日本はまだ防災に対する心構えも準備も全くできていなかった。

災害は起こってしまえば、口答えのできない爪痕を残す。

散逸する標本

どうしても守らなければいけないもの

長屋では瓦礫の山に埋もれてしまった標本を万太郎が必死でかき集めていた。

これからまさに植物図鑑の集大成が刊行されるばかりになっている。

その元になる大切な標本。

標本なんかどうでもいい‼️

泣き叫ぶ千歳を尻目に全力で標本集めを始めることになった槙野家。

今週のエピソードは明日と明後日で決着がつく。

それが終わればもう残すところ5話。

実質的な物語の展開は終了しているものと。

らんまんはいよいよすべてのエピソードに回答が。