考えてみればスズ子が梅吉の実の娘でない事は昔から誰もが知っていた。
以前、里帰りしたときにスズ子は自分の出生の秘密を知ることになった。
何度も物語の中で語られてきたことだが、スズ子は自分の秘密を知らなかったことにして、今まで生きてきた。
どうやら今日それらのこと全てが明るみに。
父親梅吉はどうやら今晩か明日がヤマだという。
物語は愛子と梅吉 さらにはスズ子と梅吉の世代を超えたやりとりが描かれた。
愛子はおじさんの六郎の亀がかわいいと。
梅吉は亀はアホやけどかわいいねん。
祖父と孫の何の変哲もないやりとりが物語を鑑賞する冷静な目を呼び戻してくれる。
長い時間かけて描かれたのはスズ子と梅吉のやりとり。
2人が実の親娘でないことをお互いが確認しあうシーン。
スズ子はなぜ本当のことを語ってくれなかったのか?と梅吉に話しかける。
必要ないからや😌
梅吉の答えは驚くほど単純明快。
スズ子はワシとツヤちゃんの本当の娘なんやから話す必要はない。
さらに続く。
今まで知らんふりしてくれてありがとう。
親子といえども話せること話しにくいことがあるのは当たり前。
だからこそ察する必要が。
スズ子にとって親と呼べるのはやはり梅吉とツヤなんだろうと思う。
もちろんスズ子は自分の生みの親のことは知っている。
梅吉もツヤもその事は当事者ゆえに忘れるはずもなく。
花田家の伝統は血のつながりを超えてしっかり受け継がれていくことが確認された。
目次
カメラマン梅吉の業績
香川に戻った梅吉が写真店をしていた事は以前も紹介された。
店はそれなりに繁盛していたと伝わる。
昨日あたりから繁盛していた理由が、少しずつ明らかに。
梅吉は海水浴に来ている若い女性の水着の写真を多く撮影していたらしい。
そして出来上がった写真を自分の店のショーウインドーに飾ったとのこと。
その写真の素晴らしさに感動した街の男たちが写真を買い求めるように。
どうやらそのようにして店の売り上げに貢献したようだ。
梅吉は真面目な仕事ぶりで誰からも愛されていたらしい。
梅吉に写真を撮ってもらった人は皆元気になるのだと。
梅吉と愛子じいちゃんと孫のやりとり
病床の梅吉に愛子が訪ねていく。
恐る恐るだが、興味が湧いたこともあって愛子は梅吉と会話を交わす。
孫が可愛い梅吉は思わず真を撮ると言い出す。
そういえば愛子と梅吉は初対面では無いはず。
脚本の巧みさに舌を巻くばかりだが、ずいぶん前に描かれたことが伏線として今蘇ってくる。
梅吉は血がつながっていない孫でも、そんな事とは関係なく可愛がってくれる。
かわいいものを素直にめでる気持ちは細かい理屈など必要ない。
スズ子と梅吉 親娘のやりとり
梅吉とスズ子の親子のやりとりは涙ぐんでしまうほど感動的。
梅吉に残された時間はあとわずか。
普通なら意識のないまま息を引き取ってしまうようなところだが、この物語ではわずかな時間ながら、親娘のそれぞれの胸の内を語り合うやりとりとして描かれた。
スズ子は自分の出生の秘密を全て知っていたが、いつか親からそのことを話してもらえると思っていたようだ。
しかし、梅吉もツヤもそのことには全く触れずじまい。
眠っている梅吉に話しかけるスズ子。
眠っているふりをしていた梅吉はスズ子の問いかけに平然と答えていた。
話す必要がないからや。
スズ子はワシとツヤさんの娘。
親娘のやりとりの後、お互い感謝の気持ちを伝え合う。
今までにしてくれてありがとう。
スズ子も梅吉には感謝の気持ちが湧いてくる。
2人のやりとりの中で傑作だったのは東京ブギウギをモジった
父ちゃんブギウギを2人で歌ったこと。
東京を父ちゃんに変えただけのシンプルなものだが、2人のやりとりが驚くほど感動的に描かれる。
育ての親が目の前で旅立とうとすることをどうしても受け入れたくないスズ子。
しかし、梅吉に残されたわずかな時間があまりにうらめしい😭
わかっている事とはいえ切なく悲しいシーン。
花田家伝統
花田家の人には特別な才能があるように描かれる。
それは周りの人を元気にすることができる。
スズ子は歌うことによって日本中の人々に元気を届けてきた。
今日明らかになったのは、梅吉と関わった人たちは皆元気をもらえたとのこと。
考えてみれば、ツヤも六郎も同様の才能に溢れた人たちだったかもしれない。
大阪の銭湯時代が懐かしく思い出される。
今週のエピソードは明日で終わり。
ブギウギは先月撮影が終了。
残りの放送回数も土曜日の1週間振り返りを除けばあと15話。
このドラマは驚くほど進み方が早かったように感じる。
それだけ感情移入できた素晴らしい出来栄えだったんだろうと今更ながら感心する。
モデルの笠置シズ子の人生がそのまま反映されているけど、ここまで波瀾万丈の人生を送った人は数少なかったはず。