物語のてきぱき感が際立つ語り口。
アメリカ公演から帰ってきたスズ子。
愛子との再開を果たしたスズ子は思わず感極まって、涙ぐんでしまう。
渡米の時、あれだけぐずっていた愛子はいざ再会するとはにかんで人の影に隠れようとする。
愛子を演じている小野美音ちゃんの芸達者なこと。
幼い子供の人見知りな様子がピタリとハマる。
エピソードの冒頭で語られたのは良好な近所付き合いをするスズ子や愛子の様子。
さすが広い敷地で立派な邸宅ともなれば周りの人が集まるのもうなずける。
モデルの笠置シズ子も同じように近所と交流があったと聞いている。
そんな中届いた1通の電報。
チチキトク スグカヘレ
それは香川から父梅吉の病気療養の現実を伝える厳しい内容だった。
がんを患っていて、半年ほど療養生活を続けたらしいが、ここへ来て悪化。
考えてみれば、梅吉の妻ツヤさんも若くしてがんで亡くなっていた。
夫婦揃って同じ病気と言うのもなんとなく感じるものがある。
そういえば笠置シズ子も最後は癌で亡くなっていたよね。
彼女は70歳で亡くなったので、スズ子も同じような人生をたどる可能性が。
今日は香川に里帰りしたスズ子と愛子2人がいろいろな人と交流する様子が詳しく描かれていた。
物語的にはスズ子の弟六郎の思い出や梅吉が香川に帰ってからの活動の様子も語られることに。
物語は大きな展開を見せて世代の移り変わりが描かれるような。
目次
アメリカ帰りから香川へ里帰り
今日のエピソードを見ていて、
真っ先に感じたのは幼い愛子が内弁慶で人見知りな様子が見事に描かれきっていたこと。
子役の上手さももちろんのことながら、周りの俳優が巧みに子役を盛り上げる。
愛子はアメリカ行きのスズ子との別れが辛くて最後まで泣きわめいていた。
しかし4ヶ月経ってみると、あの時の寂しさや苦しさはどこへやら。
現実に暮らしている大野さんや時々訪ねてくる羽鳥家の人たちとの交流で全てがまかなわれている。
小さな子は、あらゆるものを学んで成長するが、それらは蓄積するのではなく、取捨選択していくものだと物語は語っているような。
スズ子と愛子そして梅吉
花田家の親子3代が揃った格好になる。
ただここできちんと確認してみると、梅吉とスズ子は血の繋がった親子ではない。
事情があって、スズ子は梅吉のところにもらわれてきた子。
その事実は、梅吉がスズ子に語る事はなかったが、スズ子は全てを知ることになった。
その上で事実を知らなかったことにしようと今まで過ごしてきた。
スズ子がもらい子なことを知っていたのは、六郎だけ。
確か物語の初めの頃の法事のシーンで全てを知ったスズ子が両親には絶対秘密と六郎に厳命していたことが思い出される。
あれから一体何年が経っただろうか。
スズ子は物語の設定によれば今30半ばを過ぎているものと思われる。
香川の本家から招かれた法事に出席した頃の様子は、かなり以前のエピソード。
この時に出生の秘密を知ったスズ子。
さすがに驚きは隠しきれなかったが、物語では実の母親ともきちんと会話することができている。
この頃のエピソードが懐かしく思い出される。
物語が始まって、4週目になった頃の話。
おそらくこの時出会った実母キヌとは再び会えるはず。
ネタバレになるが、梅吉の死は描かれると思うので。
六郎の亀🐢
六郎は愛子のおじさんに相当する。
彼は戦死して久しい。
彼の忘形見がこちらの亀になる。
亀もずいぶん大きくなったかも。
それにしても長生きしてる。
移り変わる世代
物語全体を通して描かれるのはブギウギが次の世代に移行しつつある事実。
既に愛子が生まれ、スズ子は親世代の仲間入り。
物語の設定ではそれぞれ血のつながりは無いとはいえ、心の交流は不動のもの。
今日のエピソードの最後の方で描かれていた愛子と梅吉の2人だけの出会いの様子。
愛子がおじいちゃんに近づいていく様子がなんとも奇妙な雰囲気。
さらにはスズ子が物置の中で見つけた様々な写真。
若い女性の水着写真も多数発見。
梅吉はカメラマンとして優秀だったようだ。
あちこちから声がかかってたくさん作品を残していた。
その中には今日は紹介されなかったが、花田家の家族写真もあるのでは。
梅吉はツヤさんが亡くなった後、ある程度の身辺整理はついていたはずだが、銭湯時代の思い出の品も何点か保有しているようだ。
ゴンベエさんは懐かしいかつてのメンバー。
確か子供が1人生まれたと思った。
花田家の銭湯を引き継いでくれたスズ子や梅吉にとっての恩人に当たるかも。
今週は明日と明後日でエピソードが完結。
この後のブギウギではスズ子が歌手を廃業するところまで描かれるんじゃなかろうかと思う。
歌が命のスズ子は重大な決断をすることになる。