やはり、先週の予告編で見えていた後ろ姿は草間さんでした。
喜美ちゃんのお父さんは、大阪でたっぷり借金をこしらえていたんですね。
どうやら何万円単位。
借りたものは返さなきゃね。
逃げ回っても解決しないけど、無い袖は振れないし。
生活をしなきゃいけないから、日々かかるものはかかってくる。
なんとも切ないお話。
目次
草間さんの柔道
実はお父さんの借金取りが、信楽のこんな田舎まで追いかけてきた。
ちょうどその借金取りとのいざこざの最中に、たまたま草間さんがやってきた。
このことがもとで直子ちゃんは、借金取りに追いかけられることに。
そこにたまたま出くわしたのが草間さん。
借金取りをなだめてその場を収めようとするが、いきり立つ相手を仕方なく背負い投げで投げ飛ばす。
やむにやまれず繰り出した技とのこと。
しかしこれで相手を見事に投げ飛ばす。
物語としては、この1件がもとで喜美ちゃんは柔道を学ぶことになる。
昭和22年当時なので、女性の柔道家はごく少数派。
しかしこの後のスカーレットでは、戸田恵梨香らの柔道シーンが見られる。
情報をきちんと把握してはいないが、教えてくれるのは草間さんのはず。
実は草間さんは川原家を出た後、東京で通訳の仕事をして少し貯金もできたらしく、大阪で助けていただいたことや、こちらの家でかくまっていただいたことへのお礼のつもりで挨拶にきた。
借金取りの一件はちょうどその時に出くわした事件。
草間さんは自分の持ち金の中から 借金の1部として千円を肩代わりすることに。
もちろん、借金はまだたっぷり残っているらしく、来月もまたこちらへ押し掛ける旨を言い残して借金取りは帰るのだ。
草間さんにしてみれば満州から引き上げてきた後、大阪で暴漢に襲われたところを助けてもらったことが何にも増して嬉しかったようだ。
しかもお父さんは、草間さんをしばらくの間 我が家に連れてきて面倒を見ていた。
普通に考えても、ありえない親切ではある。
そのことに対する恩義は草間さんも充分承知していて、そのお礼をしたい気持ちから出てきた行動だったのだ。
お父さんの胸の内
大阪から早々戻ってきたお父さんは、実はこの借金取りと帰り道に出くわすのだ。
お金が返せないことを承知しているお父さんにとってはなんとも居場所がない始末だが。
しかし、借金取りから草間さんの肩代わりの事実を知らされると、途端に表情が険しく曇る。
どうやらお父さんには、お金に関わることで何か特別なトラウマがあるのかもしれない。
今までは、能天気にいい加減でテキトーなキャラクターのおちゃらけたお父さんだったが、ここへきて全く別人の反応をするように。
物語の行く末
草間さんと再会したお父さんは借金肩代わりの事情を知っているだけに、 妙によそよそしい。
どうしても借金の肩代わりを受け入れたくない様子。
ポケットから有り金をはたいて、ちゃぶ台の上にお金を並べてみたところ、全部で880円。
残り120円がなんとしても足りない。
草間さんの提案で、止めてもらう宿代として100円払わせてほしいとの事。
さらに、残りの20円は助けていただいたことへの気持ちだから受け取ってほしいと。
しかしそれすらも拒否するお父さん。
必死であちこちお金を探そうとするのだが。
ついに喜美ちゃんが口を挟む。
「20円ぐらい もろたらえーやん」
「絶対にあかん」
「なんでや!」
「うるさい!」
お父さんは最後の一言の後、喜美ちゃんにビンタ一閃。
さすがに周りの者も驚いた様子。
納得できない喜美ちゃんは目に涙をいっぱい浮かべて
「なんでや?」
今日のスカーレットはここまで。
推測される様々な理由
今日のドラマの中で少し語られていた。
風呂に入っていた借金取りが、喜美ちゃんに
“じいちゃんばあちゃんはいないのか?”と。
そこで答えた喜美ちゃん。
「お父さんの方のじいちゃんばあちゃんは既になくなっていない。」
「お母さんのほうは元気にしてるらしいけど会ったことがないのでわからない。」
実はここから少し見えてきて想像できることが。
お父さん川原常治と奥さんまつさんは2人が一緒になる時に、お母さんの両親に反対されたのではないか。
そこを若い2人は勢いで駆け落ち同然で一緒になったのでは。
そうしてみると、お母さんのほうの両親の許しが得られていない以上は、会いに行くことにもならないのではないか。
また別の見方もできる。
一緒になるときにお父さんはお母さんの両親からなにがしかのお金をもらったのかもしれない。あるいは借りたのかもしれない。
しかしそのお金は当に使い果たしてしまって、さらに別な借金をこしらえてしまう始末。
その結果、あいたくても会えない音信不通の状態になったのでは。
これは私自身のまったくの想像。
喜美ちゃん一家の昔の事はまだ語られていないので、憶測の範囲を出ないが。
少しずつ事実関係は分かるものと。
今日のところはお父さん常治さんは、お金に対して何か特別なトラウマがあるように描かれていた。
貧乏になるが故の悲しい出来事ではあるが、身の丈に合った借金でなければどのみち我が身に降りかかってくることなので。
明日以降の物語で明らかになってくるはず。