喜美ちゃんが、大阪に出て働いていた3年の間、いろいろあったみたいで。
信楽の実家川原家では、お金がないことが原因で様々な苦しいやりくりを。
その中でもお母さんも病院の薬代を、“つけ”にしていること。
実は病院から薬をもらうときには大人ではなく、1番下の妹百合子ちゃんでなければならない切ない理由。
その話は妹たちは口止めされているらしく、なんと通り掛かった信ちゃんから聞くことに。
目次



“こうして見てみると百合子ちゃんは子供に見えるかも”
So-net光プラス新規申込で最大60,000円キャッシュバック!
父常治のウソ
喜美ちゃんが知らない間に、川原家はさらにまた貧乏の度合いを増していたのだ。
そこへ思春期に差し掛かった2人の妹、直子ちゃんと百合子ちゃん。
この2人の扱いにお父さんはすっかりサジを投げていた。
“自分とお母ちゃんだけでは、とってもこの家を管理しきれん。”
いくつかは自分自身が自ら招いた不協和音も多分にあるのだが。
しかし、そんなことを“自ら自分が悪い”などと認めるはずもなく、ひたすら周りのせいにして自分の思い通りにことを進めようとする父常治。
この非常事態を打破するためには、長女の喜美ちゃんの力がぜひとも必要だと勝手に思い込む。
そうした思いの結果があの電話での嘘だったのだ。
すべては自分で画策して勝手に仕組んだことで、お母さんにも伝えたのは喜美ちゃんが帰ってくる直前。
驚くほどアバウトな話。
確かにいい加減な男だと切羽詰まって、その場限りの適当なことをする癖はあるが。
父常治は、筋金入りのいい加減、テキトーな男と言えるかも。
何もかにも悪いわけでもなくて、良いところももちろんある。
全ての行動の原因は、自分自身の“酒好き”とか“見えっ張り”とかもあるけれど、ほとんどの場合は家族との生活をなんとか維持せんが為。
そのことを考えると、『いい加減なクソ親父!』と一方的に罵る気にもなれず。
このドラマを初回からずっと見ているが、白状すると私は自分自身と父常治を重ねて見ている部分が(汗)。
喜美ちゃん自分の夢を語るも…
“ジョージ富士川のパンフレットを見せながら説明するも(残念)”
お父さんの自分勝手な宴会が終わった後、手早く後片付けを済ませる喜美ちゃん。
そこで短い時間だけれどお母さんとのやりとりが。
“肉の入っていない肉じゃがを作っていた”との話。
「肉を買う位のお金はあったでしょう!」
「私が毎月仕送りしているお金はどうしたの?」
返答に困るお母さん
「肉を買うのを忘れちゃった」
およそ答えになっていない答え。
そこで話の中で出てきたのが、“ジョージ富士川”の美術学校に春から通おうとしている思い。
能天気なお母さんは、結婚相手と勘違いをする始末。
絶賛酔っ払い中のお父さんも、その時だけは目を覚まして一旦は耳をすましてくれるが、喜美ちゃんの願いと報告は頭ごなしに却下。
『お前は信楽で暮らせぇ!』
その一点張りで聞く耳持たず。
喜美ちゃんも呆れ顔で無言で押し黙る。
家族も呆れてしまう父常治の不甲斐なさ
“お母さんは18歳くらいで結婚したらしい”
このお母さんも実は貧血で倒れる事はあっても、基本的にはとぼけていて能天気。
喜美ちゃんの美術学校行きも、結婚話と勘違いしてしまうあたり、人の話をまともに聞くような人ではなさそう。
会話の中であったのは18歳ぐらいで自分もお父さんと結婚したとのこと。
つまり、喜美ちゃんの年齢なら、誰かほっとする結婚してもいいようなお相手が見つかっても全く不思議じゃないよねと。
とんでもない勘違いであるわけ。
喜美ちゃんは要するに美術学校できちんと絵の勉強をしてみたい。
そのことが昔からの夢で、今それが叶いつつあるのに、大阪から信楽に生活の場を移してしまったなら、その夢をあきらめなければならない。
そんなことには到底、承服できないので、明日には大阪へ帰ると言い切るのだ。
百合子ちゃんや直子ちゃんが強いられる肩身の狭い思い
“信ちゃんからあかされる川原家の窮乏”
妹たち2人は、実際の家計の様子を押し黙って話そうとしない。
たまたま通りかかった信ちゃんに自分の家の実情を聞く喜美ちゃん。
そこで知らされるのは驚くほど惨めな話。
お母さんの貧血の薬をもらいに行くのだが、既に病院にかなりのツケがたまっていて、もし、大人が薬をもらいに行くと必ず支払いを要求される。
そこで、子供の百合子ちゃんが行った場合、子供がきたんではしょうがないなで、お金の話はナシで薬をもらえるらしいのだ。
そのあまりに惨めな話を聞いて絶句する喜美ちゃん。
『いったい我が家はどうなっているんだ?』
そんな思いを抱きつつ、今日の物語は明日へ続くとなった。
正直なところ、現代ではありえない話。
今は社会福祉の様々な制度が充実しているので、病院にツケを貯めるなんてこともありえないわけだし、何よりも生活保護等、救済の制度もそれなりに。
この当時はそういったこともなかったようだし、何よりも父常治は甲斐性なしのクセにプライドだけは一人前なので、そういったことを周りから手を差し伸べてもおそらく拒否するに違いない。
そうした状況でたまったもんじゃないのは家族たち。
このお母さんも、能天気な性格でなければ今頃ストレスで、ノイローゼで倒れてしまうだろう。
子供たちが事情を知ってか知らいでか、小さな胸を痛めて苦しんでいる。
父親に以上に反抗するのも何となくうなずける。
“謝れるものなら私が代わりに直子ちゃんに謝りたいぐらい”
しかし、残念ながらこれは物語なので、そんなことにはならないのだ。
そして、この衝撃の事実がもとで喜美ちゃんは大阪で暮らすことを断念する。
自分がなんとかしなければ我が家はダメになってしまう。
そんな思いが心の中に湧き上がってくるようだ。
こんな凄い状態で、明日へ続く物語。
いったいどうなることやら。