昨日のスカーレットで父八郎とのやり取りの中で発熱していることがわかった武志君。
薬を飲んで安静にしていればの指示の通りにしてみたところ、
縁側でうたた寝しながら外を眺めていた。
その時降り始める夕立。
何かに驚いたように思わず起き上がる武志君。
それは自分が目指す作品への大きなヒントとなるエピソード。
目次
尽きない創作意欲
自分がやるべきことを一生懸命やらなければと、それはほとんど使命感の世界。
両親のDNAを受け継いでいる武志君。
しかも同じ陶芸を目指していることもあって、作品作りのためにはあらゆるものがヒントとして受け止めること。
たまたま降ってきた夕立を見つめて、その夕立が真奈ちゃんの忘れ物の傘の中に降っていく様子を眺めて、そこで作品作りを思いつくのだ。
最初の陶芸は作品の中に雪を降らす発想だったが、次の深先生の絵はがきのイメージを膨らませるためには、色々と試行錯誤した結果、今回の雨が大きなヒントに。
この雨をどのように表現するのか。
水滴として描くのか、それとも降っている様子をそのまま図柄にするのか。
最終的にたどり着いたのは水が流れてどこかへ行ってしまう様子。
水を動かすことで最も目標に近づくのではと。
芸術家としてのベーシックな反応なのかも。
そして、一度イメージを膨らませようと仕事に入ったならば、自分の体調の事や、周りの様々な雑音など全く気にならなくなって集中し続ける。
まず、元となる絵を描くことから。
その後作陶に入る。
1連の作業が終わるまで、途中で止める事はありえない。
本人も仕事をしているときは自分が白血病であることを忘れている。
大崎先生まで訪れる
喜美ちゃんが京都の出張から戻った時に大崎先生が自宅にいたのにはびっくり。
少し様子が気になったので、自宅に帰るついでにちょっと寄ってみたとのこと。
県立病院からこの信楽まではちょっと立ち寄れる距離では無いのにね。
病気の治療を請け負っている主治医としては病状のわずかな変化にも気になるところがあって、自分の目で確かめなければと思ってしまうようだ。
命に関わる病気を受け持っているので、しかも大多数の人は命を全うすること亡くなってしまう可能性が高い。
そのことを思うと通りいっぺんの診察では済むはずがないと考えている。
患者にとっては親身になってくれるとてもありがたい先生。
武志君の発熱の様子を聞いて真っ先に心配したのは急性症状に移行するのではと。
しかし、様子を見た限りではまだ大丈夫なようなので先生的にも一安心。
喜美ちゃんにも、これから陶芸を継続しても大丈夫とのお墨付きを与えるのだ。
今の体調が保てるならばとの条件付きで。
あかまつでの熊谷家の飲み会
あかまつでは、敏春さんをはじめとして照ちゃん、次女の芽ぐみちゃん、彼氏の学くん。
メンバーが勢揃いして祝杯をあげている。
いつになくべろんべろんに酔っ払っている敏春さん。
結婚式のときには川原武志君にも参加してもらって、盛大に行おうと。
彼自身も武志君を気にいっていて、できれば丸熊陶業に陶芸担当として入社して欲しかったと思うくらい。
喜美ちゃんと八さんの会話
普段通りの生活を送っている武志君を見ていると、彼が白血病を患っているなんてとても思えない。
しかし、ちょっとでも発熱したりするとどきっとなってそのままやり過ごすなんて事はできるはずもなく。
陶芸に精魂込めて打ち込む姿は、自分たちにとってもとても好ましく頼もしく思うのだ。
昔話のようでいて、これからどうなるのかを見守っていかなければならないとお互い確認し合うのだ。
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忍び寄る病魔
さて、自分の作品作りが1段落して風呂に入った武志君。
その時に自分の身に起こった異変に気がつくのだ。
右手で何気なくつかんだ自分の髪の毛がそのままごっそりと抜け落ちてしまう。
ちょっと違和感を感じたのは、お風呂で髪の毛を洗ったときに普通は気がつくのだけれど。
なぜか風呂上がり、それも自分の部屋に戻ってから気がついていたね。
健康な人でも抜け毛はあるので、特に男性で高齢者ともなれば年々自分の髪の毛が薄くなるのはいやがおうでも実感できる。
しかし若者はそうはいかない。
髪の毛が抜けるなんて事は普通ありえないので。
持った分だけごっそり抜けるなんて!
初めて体験するときには、人にもよるだろうが思わず声が出るほどびっくりするもの。
私も円形脱毛症でごっそり抜けた記憶が。
その時も確か風呂上がりに気がついた。
手で何気なく触った髪の毛がそのまま抜けたときに思わず声が出たね。
あっ🤭‼️
今でも何となく記憶がある、もう20年以上も前の事だけど。
ちなみに、私の場合は相当ひどく抜け落ちたんだけれど、およそ7年ほどかかって元に戻った。
面倒臭がり屋だったので、病院に行くこともなく。
ほったらかしで元通りに。
床屋さんに行くたびに気を遣ってもらっていたと思う。
その時の合言葉で、
放っておけば治るので。
時間はかかるけどね。
武志君の場合はそうはいかないだろう。
抗がん剤の副作用の厳しさはあちこちから聞こえてくるのだ。
さてこの後作品作りを継続しながら、なるべく急性症状が出ないようにコントロールするんだけれど。
どんなことになっていくのかな?