物語は、先週終わりのプロポーズに安子ちゃんがどんな風に対応するか。
勇気を振って自分の気持ちを伝えた勇ちゃん。
突然のことに目を見開いたまま固まった安子ちゃん。
その場ではとても答えられずに数日が経ったとのことで。
様々な人が曰く“この物語には悪人は登場しない”との事。
それぞれの人たちは皆真心で物語の中に存在する。
ローズウッド中尉や、身重のきぬちゃん。
そして、見ている人の胸に沁みたのは雉真家の千吉さん。
決して自分の都合で孫を可愛がっていたわけではなかった。
エピソードが淡々と進む中で、物語の核心部分に存在するのはるいちゃん。
るいちゃんの出番が驚くほど少ないのに、物語の中心に存在する。
どんな未来が描かれるのか、安子ちゃんはどんな決断を下すのだろうか。
目次
勇ちゃん 立派なプロポーズだよ
尊敬する兄の嫁さん安子ちゃん。
同い年の幼なじみだけど、普通はお姉さんと「尊称」をつけて呼ぶことに。
兄稔君との約束で、甲子園に行けたらそれをきっかけにプロポーズするつもりだと宣言していたはず。
それがうまくいかなくなって大学野球で再チャレンジしてみたがそれも残念ながらご時世で途中退場。
野球しか能がないと自分を評価していたが、それでも、彼の胸の内は家族のために自分ができることを精一杯と思う気持ちにいささかの迷いもない。
安子ちゃんやるいちゃんの事は自分の身内のように愛しいと思っている。
進駐軍との野球の試合で勝利を得たことでプロポーズするための力を得た。
これからはわしがあんたたち親子を守りたい
いささかも嘘偽りの要素は無い。
勇ちゃんの真心が痛いほど伝わる安子ちゃん。
しかし、その場でありがとうと答えるだけの準備は彼女にはまるでできていなかったのだ。
迷い
安子ちゃんの気持ちの中では、勇ちゃんからのプロポーズは自分では消化しきれない大きな問題に。
彼女は物語全体を通して見ても、男女の仲に関してはあまりに朴念仁。
全く男女の心の機微いうもんがわかっとらん。
さらには、生一本な彼女は今、橘再建で手一杯。
兄算太と協力して昔ながらの橘菓子司の再建がすぐそこに見えている。
必要な資金と、店を始める場所がどうやら見つかったような。
後は資金援助をしてくれる信用金庫からの融資の査定を得られるかどうか。
物語は算太と雪衣さんのエピソードとしても描かれていたね。
算太は精一杯の気持ちを込めてプロポーズしたつもりだが、先週からの予告編その他でいろんな情報を得ている私にとって、この場面はちょっとした茶番かも。
雪衣さんは間違いなくやんわりと断るはず。
さらには、算太がヤケを起こすような気がしないでもないんだよね。
こういった身内等の問題もあって、安子ちゃんは勇ちゃんのプロポーズを真剣に受け止めるだけの準備が整わないのだ。
プロポーズを受けた後も毎日食事では差し向かいなんだよね。
はっきりってこの場面、それぞれ気まずいよなぁ。
きぬちゃんの鋭いカン
安子ちゃんが自分の気持ちを隠すことなく正直に語れるのはきぬちゃんとだけ。
ちょうど彼女と2人で井戸端会議をしているときにひょっこり現れたロバート。
「なるほど」#きぬちゃん のアンテナは相変わらず高感度です。安子ちゃんは…気付いてる…?#上白石萌音 #小野花梨 #村雨辰剛 #朝ドラ #カムカムエヴリバディ #カムカム pic.twitter.com/ssDKr3D3Y3
— 朝ドラ「カムカムエヴリバディ」#カムカム (@asadora_bk_nhk) 2021年12月19日
ネットを検索すると山ほど出てくるシーンなのでここで私も紹介。
とにかくきぬちゃんの洞察力というかカンは目を見張るものがある。
そして安子ちゃんへのナイスアシスト。
自分の気持ちとしっかり向き合って!
安子ちゃんがロバートを好きなことを瞬時に見抜いてしまった。
これはかつて稔君と安子ちゃんの時に似ているのかも。
ローズウッド中尉
ここへきて、ロバートの感じ方も少し変化が現れているのでは。
彼は戦争で自分の妻をなくしている。
自分の大切な人をなくしたことで、安子ちゃんの気持ちも驚くほど理解できるのだが。
今日のストーリーの中で、安子ちゃんが
自分の好きな国へ自由に行き来できる。
そして誰とでも話すことができる。
自分が自信を持ってやれるのはおはぎを作ること
英語を勉強すること
そのことで、日本人の真心をみんなに紹介したい。
自分が頑張る姿をるいに見せたい
るいの笑顔が見たい。
今日、安子ちゃんがロバートに語った言葉。
そのことに心酔するロバート。
途中で買った花は奥さんへの供養ではなかった。
それは素晴らしいと感じた女性安子ちゃんへの心ばかりのプレゼント。
ここまで来ちゃうと、安子ちゃんの気持ちは何が何だか分からなくなっちゃうよね。
物語の流れからいくと、どうやらロバートと安子ちゃんで決まりのようだ。
しかし、るいちゃんの将来を考えると、安子ちゃんと2人では額の傷跡の治療がままならない。
そのことを切なげに訴える千吉さん。
みんな、自分以外の誰かのために心を尽くして真心を捧げている。
カムカムエヴリバディの物語全体を貫くポリシー。