週半ばにして、最も大切と思われた案件に“望まれたオチ”が。
ちむどんどんは、沖縄、戦争、料理がメインのテーマになっている。
物語の重要なアイテムとして、登場人物それぞれが心の中にある大切な思い出。
その思い出は人それぞれ違うけれど、大切な事は誰も皆一緒。
そのことを尊重することができれば、誰も皆仲良くなることができる。
この言葉、実は和彦の父青柳史彦のもの。
夫婦仲が悪かったとされる史彦と重子だが、戦後すぐの時は楽しい思い出もあったような。
物語は、貸切設定になっていたフォンターナで食事をする和彦と重子の様子を中心に描かれる。
普段とは違った特別メニューが提供されているとの事。
そのメニューを提案したのはフォンターナのオーナー房子。
戦後の闇市時代、苦しい中で頑張ってきたオーナーにとって当時の料理を再現する事は思い出をたどることだとの確信があった。
作戦は見事に的中。
史彦と重子夫婦は戦後の苦しい時代に、時々出かけた闇市の料理で思い出作り。
それにしても、当時の料理など、綿密な下調べがなければ簡単に再現できるものではない。
あの時代は、何もなかったと聞いている。
和彦は戦後の生まれで、闇市のレストランなども経験していたような。
どうやな思い出をたどる事は、和彦と暢子の結婚に新たな展開をもたらしそう。
お互いがそれぞれ持っている大切な思い出。
その思い出は大切な点で誰にとっても同じもの。
重子はとうとう和彦と暢子の結婚を承認する。
目次
重子を溶かす比嘉家の家族たち
昨日、良子と賢秀が青柳家を尋ねたが、およそ本来の目的とは裏腹に、2人が兄弟喧嘩を始めて、ほぼ目的を達成できなかった。
本当はもっと礼を尽くしてきちんと依頼すべきところだが、もともとの家族の地金だと、この2人はどうしても感情的になりがち。
良子は賢秀のいい加減でテキトーな部分がどうしても許せない。
賢秀は良子の生真面目な部分がうるさくて仕方がない。
2人の漫才みたいなやりとりは重子を著しく疲労させたみたいだけど。
しかし、このありえないやりとりこそ重子の心を溶かす大切なエピソードだった可能性が。
ドラマの中で描かれていた小道具として出ていたカセットデッキは、当時の高級品だったかもしれない。
この時代オープンリールからカセットデッキにテープレコーダーは移行し始めていた。
時代背景がうまく描かれていたなと。
しかし、比嘉家の家族は皆重子への説得を試みているように見えて表面的には皆失敗。
逆の見方をすれば、この失敗こそが嘘偽りのない暢子の家庭事情をよく表していた。
当初、重子は息子が暢子に騙されていると盛んに吹聴していたよね。
少なくとも今日のドラマのこの辺の描かれ方ではそのあたりの誤解は完全に胡散霧消したね。
フォンターナ
オーナー房子のおもてなしの精神は、まさに筋金入り。
お客さんのことをよく考えて、1番ふさわしい料理をどんな条件で提供できるか今まで培ってきた経験と、様々な考察がここで威力を発揮。
もちろんいつものおいしい料理を提供する事は充分可能だったが、今回は目的を変えて終戦直後の闇市の頃の料理を再現。
これが見事に作戦成功。
懐かしさのあまり重子は終戦直後の時の家族のことを語り始めた。
あの頃は食べ物もお金もなかったけど、夫が戦後帰還してから貧しい中で暮らしていた時代が自分にとっては1番幸せだったのかもと述懐。
料理が果たす役割はおいしいものを追求するだけではない。
思い出の味は、必ずしもおいしいわけではない。
しかし、間違いなく懐かしいのは事実。
思い出の料理
闇市のことを少し検索してみたら昭和26年の12月に廃止されたとあった。
つまり、この頃和彦は3歳位だったのかな?
これ以降は米以外の品物は全て自由に販売して良いことになったと言える。
この当時の食べ物がドラマの中で描かれていた。
お寿司のシャリに使っていたのはおからだったとはね。
あと鯨の料理もかなり珍しく感じた。
クジラは、私は20歳位の時に東京で食べた記憶が。
その時、既に高級品に近いような存在だったかも。
しかし、再現された料理で思わずかつての記憶が蘇るあたり、ドラマの描き方としてはかなり上手だったと。
重子=しーちゃん
重子は自分の思い出を大切にしてくれる暢子は和彦にとってだけではなく、自分にとってもとても大切な存在に受け止められたのだろう。
物語の流れの中で語られていた。
来年春の結婚式を楽しみにしている。
料理はイタリアンでお願い。
沖縄料理も食べたい。
これは結婚を認めたことに他ならない。
さらに自分のことをお母さんとかおばあちゃんとは呼ばせたくないらしい。
しーちゃん
これが彼女の希望らしい。
実は今、再放送でやっているかつての朝ドラひまわりでもおばあちゃんたち2人は名前で呼ばれていたよね。
うららちゃんとゆきのちゃん
おばあちゃん2人を下の名前でちゃん付けで呼ぶのはNHK御用達かも。
物語は今日一大転換点を迎えた。