今日はなかなか面白いエピソード展開になっていた。
誰が何を考え、何を大切に思っているかが明治のご時世を背景に詳しく描かれていたと思う。
最近のらんまんはストーリー展開が遅いと感じるようになっていてちょっと難しい部分もあったが、どうやら今日の展開で楽しみ方を少し変える必要があるように気づく。
物語はストーリーの展開ではなく、どうやらそれぞれの人たちとのやりとりを楽しむほうに方向転換すると、より面白く鑑賞できるような。
それぞれのキャラクターには、おのずと興味深い味付けがなされている。
万太郎は、植物への熱意、そして語学力とまっすぐな人付き合い。
そして、憧れのマドンナ寿恵子は年頃の娘でいながら好奇心の塊。
今日のエピソードで、2人の辺心のあり方が詳しく語られてはいたが、ただし思いのほか相手のことを思い合ってるような描かれ方。
おそらく見ていて、いつの間にこんなに仲良くなったんだろうと思った人も多かったのでは。
しかし、着々と進む物語は植物学雑誌の刊行もどうやら許可をもらえて、順風満帆にも見える。
講師の大窪も巧みにに仲間に引き入れてしまう万太郎の手練手管。
この辺の絶妙なやりとりが、今日の見所。
目次
高藤家舞踏会
舞踏会では、クララ先生がソプラノの見事な歌を弾き語りで披露していたね。
もちろんのこと、歌は英語。
すべての人が歌詞の内容を理解できたわけではないだろう。
万太郎は、歌声の中からバラの花を愛でる歌だと解釈したけれど、実はそれにはもっと奥深い意味が隠されていることを瞬時に悟る。
最後に1輪残った花を愛でる内容にはなっていたが、奥には 今はいなくなってしまった愛する人を思う恋の歌になっていたようだ。
万太郎は幼い頃から英文に親しんでいたので、歌詞を簡単に聞き取ることができる。
そして、その内容を寿恵子に語って聞かせていた。
また、室内楽では、弦楽四重奏と思われる楽曲も披露されていた。
明治の初期の上流階級の様子が上手に描かれていたと思う。
寿恵子と万太郎
高藤家で突然遭遇した万太郎と寿恵子。
お互い なぜこんな場所で会うのかがよくわからなかったが、事情を説明するとなんとなく理解できたような。
この場面で感じたのは、
2人が驚くほど親密に気持ちを通合わせていたこと。
お互いが相手を気にいっている事はよくわかったが、いつの間にと思った人も多かったのでは。
そして、さらに実業家高藤の振る舞い。
どうやら寿恵子にご執心な事はわかったが、奥さん同伴だったよね。
要するにお妾さんにしたいってことか。
この場面では、実は万太郎がついたての影に隠れていた。
バレそうになった時、とっさにかばおうとした寿恵子に高藤は思いがけない行動を。
足が痛いと訴える寿恵子を有無を言わさずお姫様抱っこ。
全く経験したことのない不意打ちに慌てふためく寿恵子。
一部始終を影で見ていた万太郎の気持ちや、いかに。
田邊教授の立ち位置
上流階級の集まりでは田邊教授はアメリカコーネル大学から学んできたこともあって、引く手あまたなようだ。
新しく御茶ノ水にできる女子大学の学長を打診されていたね。
その隙にと言うわけではないが、
万太郎は植物学雑誌の刊行許可を取り付ける。
巧みな話術で、教授の存在感が生きるような話し方。
すかさず教授が言うには、植物学学会の機関誌を発行するので、その編集は君たちに任せるとさえ言ってきた。
実質的なOKを取り付けることになる。
その話を植物各教室に持ち込んだところ大喜びする2人の仲間たち。
どうやらみんなで考えていた事は実現しそうな雰囲気に。
万太郎の本領発揮
万太郎は裏表のない心で、周りのみんなと接することができる。
彼がやりたい事は植物学なので、そのための方法と言うことになるが、彼の子供の頃からの持ち味として、話した相手の自尊心を巧みにくすぐり、自分の仲間にしてしまうという。
今回も植物学雑誌の話になった時、烈火のごとく怒ったのが講師の大窪。
しかし、その大窪を巧みな話術で懐柔。
見事に仲間に引き入れてしまう。
大窪を味方に付けたことで、今度は印刷所とも交渉するような事態になってきた。
物語の行き着く先がやや不明になってはいるけど、ところで寿恵子とはこの先どうなるの?