日帝劇場でのコンサート。
いよいよスズ子の出番。
本人はもちろんのことお客さんも待ちに待った福来スズ子の全力のステージ。
興奮したスズ子は最初の挨拶もそこそこにすぐに歌い出す。
ラッパと娘
これこそが福来スズ子の代名詞にもなった名曲中の名曲。
全力での歌唱は、さすがのスズ子と言えども途中何度か息切れしそうに。
彼女のパフォーマンスはこの物語を見始めた頃は、あまり気にもしていなかったが、踊りの振り付けはどうやらきちんと割り当てられているような。
何度も見せられているうちに次の振り付けが想像できるようになった。
入念な訓練と綿密な打ち合わせに基づいてステージが構成されているのだと感じる。
そして、客席には興奮した観客のほかに思いがけない顔ぶれも。
1人は愛助。
彼は昨日の段階で客席にいる事はわかっていたが、
今日はもう1人羽鳥善一の姿も。
彼の最後の場面では中国で囚われの身になっていたと思ったが、3ヶ月後無事に帰国を果たせたと語っていたね。
本来なら再び日本の土を踏む事は叶わなかったのかもしれないが、幸運も味方して引き上げ船に乗ることができた。
羽鳥善一とのやりとりも楽屋を舞台にして詳しく語られていた。
最初のコンサートは、順風満帆の滑り出しとなった。
戦後の活躍はこれで約束されたような物だが、この後の波瀾万丈の運命はたやすく優しい道を指し示すわけではない。
それでも昭和20年の12月の設定になるのでまだ戦後間もない頃のエピソードが、あちらこちらに。
特に今日面白いと思ったのが小夜のエピソード。
彼女にはどうやら米兵の知り合いができるような。
スズ子も小夜も宝くじを買っていたが、見事に大ハズレ。
簡単に当たるなら苦労はないんだよね。
小夜はハズレくじを4枚持っていたので、タバコ10本と交換してもらえる。
その時に米兵との出会いが。
どうやらここで1つ何か新たな物語ができそうな雰囲気。
目次
🎵バドジズデジドダ〜🎶
日帝劇場での久しぶりの舞台。
しかもラッパと娘は戦争中はなかなか思い通りのパフォーマンスを披露できずにいた。
今日のステージでは、今までの鬱憤を晴らすかのようにフルパワーで演じてみせる。
踊りながら歌うのは驚くほどエネルギーを消耗するはず。
スズ子はステージが終わった後もまだ興奮冷めやらず、荒い息のまま小夜に飲み物を命じていたね。
隣に座っている茨田りつ子も全力のステージを演じた者同士スズ子にも共感を持って接していた。
この2人はジャンルこそ違うけど、アーティストとしてお互い尊敬できる部分があったような。
何よりも2人とも、自分自身の自前の楽団を所有していた。
自分だけの生活ではない、楽団員の面倒も見なければならない。
お互いステージにかける情熱と覚悟は他の追随を許さない領域にいたと思う。
羽鳥善一の帰還
観客席には、愛助のほか羽鳥善一の姿も。
彼は無事日本に帰ってくることができていた。
りつ子やスズ子のを見て涙ぐんでいる様子が描かれていた。
モデルとなった服部良一も12月中に帰ってきたとある。
物語の中では、善一が麻里をはじめ家族と再会する様子が描かれていた。
善一は戦後も大活躍することになる。
モデルとなった服部良一も12月に帰って来れたとなっている。
かなり危険な旅であったことには違いなかったようだ。
戦前もそうだったが、戦後も彼は歌謡界では大活躍することになる。
スズ子たちの家庭
スズ子の家は小夜を含めた3人家族。
本来はスズ子と愛助の住まいのはずだったが、小夜が居候する形でそのまま残る。
家庭菜園で作ったじゃがいもは実は地面から上の部分が枯れてから収穫というのが定石。
もっとも、普通の家ではじゃがいもやサツマイモなどはおやつがわりに食べていたと思う。
そうするとお腹を空かせた子供たちは待ち切れないので、ジャガイモの場合は探り芋と言って
まだ枯れてない芋の畝に手を突っ込んで、ある程度大きく育ったものを早々と収穫することがある。
これが結構取れるので、収穫前の貴重なおやつになっていた。
今回はそのまま全て収穫してしまったようだ。
物不足の時は大変なご馳走だったろう。
物語の中では、3人三様で生活を楽しんでいる様子が描かれた。
小夜の恋バナ⁉️
終戦直後の頃は、アメリカ兵と日本人女性の恋バナはあちこちにあったと思う。
ただしそのまま結婚に至って夫婦睦まじく暮らせた例はそれほど多くなかったように思う。
アメリカ兵は、大抵の場合配属で日本に来ている。
任期が終われば国へ帰ってしまう運命。
今日描かれたエピソードでは、小夜が宝くじ1枚をプレゼントしてくれた米兵サムブラウンにタバコをプレゼントしていた。
サムは小夜のことがお気に入りらしく、食事を一緒にどうかと誘っていたね。
小夜はご飯が食べられるならと二つ返事でオーケーしてしまう。
今日の物語はここで終了したが、この2人の関係の展開はどうやらこの先に1ページ加わりそうな雰囲気。
今週のエピソードは明日一旦決着する。