見所満載で繰り広げられるブギウギ。
物語が始まった頃は、なんとなくわからないことだらけのストーリーだと感じていたが、中盤に差し掛かっている今は毎日楽しみに見ている。
スズ子は竹を割ったようなまっすぐな性格。
15分のストーリー展開ながら、今日も物語は2つの場所を比べる形で進む。
昨日からの続きで小夜とサムとのやりとりが冒頭で詳しく描かれた。
サムを演じているのは以前にも紹介したが、柳ヶ瀬プロレスでリングに登る現役プロレスラー「ジャックケネディ」その人。
どうやら朝ドラに登場することで、知名度が一気に増したような。
アメリカに対して硬くな態度を取り続けていたスズ子は小夜の話を聞くうちに、少しずつサムを理解するように。
調べてみると、当時アメリカ軍兵士と結婚した若い日本人女性は4万5000人もいたらしい。
それほど多くはないと思いつつ、数字を示されれば驚くほどの内容。
さて、もう1つのストーリーはスズ子とタナケンの舞台稽古に関して。
スズ子は繰り返しセリフの練習をしていたが、どうしてもしっくりこない。
物語の中で明らかにされていたが、スズ子は日常会話の関西弁でなければうまく口が回らないとの事。
悩んだ結果、スズ子は台本のセリフを全て関西弁に置き換えることにした。
場合によってはクビになる覚悟で臨んだ稽古では初めてタナケンから言葉をかけてもらうことに。
目次
サムブラウンと小夜
この物語の展開スピードのてきぱき感を支持する人は多いのではと思う。
今日は冒頭スズ子がセリフの稽古をしている最中に愛助が小夜とサムを連れて自宅に戻ってきた。
昨日の続きなので当然の展開にはなるが、思わずみんな見たくなるような作り。
小夜はサムのことを心から信頼しているようだ。
そして、スズ子がサムに投げかける辛辣な質問をその場で愛助が同時通訳。
彼がこんなに英語が堪能だとはちょっとびっくりだけど、サムを演じるジャックケネディの純朴な演技が物語に驚くほどマッチ。
彼が現役のプロレスラーであることを忘れてしまうほど。
サムは小夜が正直でまっすぐなところがとても気に入っていると語っていた。
そして小夜を愛しているとも。
さすがにそこまで単刀直入に告白されればスズ子も2人の仲を認めざるを得ない。
まるで自分の身内を嫁に差し出すかのように丁寧に挨拶をしていた。
スズ子が思う小夜
スズ子と小夜のキャラクターは多分似たもの同士の設定になるはず。
小夜は福来スズ子に憧れて弟子入りしてきた。
そのやり方は猪突猛進で担当直入かつ、直球勝負になる。
スズ子も自分がやるべきことにはまっしぐらで取り組んできた。
お互い歌手と付き人の関係ではあったが、身内のようなものだったと解釈できる。
身内だから何か困り事があればすぐに手を差し伸べて助けてやらなければならない。
もし、アメリカ等のような遠い場所では、いざと言う時に駆けつけることも叶わない。
それは母親が娘に対して抱くような気持ち。
小夜はスズ子にとってはなくてはならない存在。
昨日からの物語の中でも繰り返し述べていたね。
ここへ戻っておいでと。
スズ子は彼女の育ての親ツヤにもよく似ている。
セリフの稽古
セリフの稽古では、どうしても納得できないまま時間だけが過ぎていくスズ子。
悩んだあげく尋ねた先は羽鳥善一の自宅。
善一はスズ子にセリフを言わせてみて軽い気持ちで批評をする。
いいんじゃない?😙
すかさず善一の奥さんが夫は芝居は全くのシロートだと暴露。
やはり彼は音楽が専門で芝居の内容にまでは口出ししなかったようだ。
ただモデルの服部良一は作曲家としてあまりに有名だが、実は作詞もこなしていて必ずしも音楽だけの人ではなかった。
今回のスズ子の場合、舞台で歌う役者としてオファーがかかった。
歌うことなら、得意中の得意のスズ子だが芝居となると勝手が違う。
台本があって、歌わずにセリフとして発声する場合は、どうしても違う意味での能力が求められると言うもの。
スズ子は納得できるセリフ回しができなくて悩み続けていた。
自分がベストと思われるものを表現したい。
それには今のままではダメだと。
クビを覚悟の決断
スズ子がマネージャーの山下に語っていた。
今日の稽古はクビを覚悟でやらせてもらう。
自分らしさを出すためには、台本の東京弁では無理。
関西弁なら いかようにもできることなので、全てを関西弁でやらせてもらう。
しかし、それは天下のタナケンの台本を自分流に書き換えてしまうと言うこと。
気にいられなければ、クビになるだろう。
しかし、やり取りの後タナケンはスズ子に優しい言葉をかけてくれた。
舞台に登れば素人も玄人も関係ない。
結果が面白ければそれでいい。
どんなものでも思う通りにやってみなさい。
全部受け止めるから。
実はこのエピソード、笠置シヅ子とエノケンのエピソードをそのまま採用している。
喜劇王はギリギリまで面白さを追求する本物のコメディアンだった。