くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

ブギウギ 新たな未来を掴むために

物語の設定は、昭和21年1月。

ブギウギはここで物語が一区切りつくのだと思う。

福来スズ子とその楽団はスズ子の判断により解散することになった。

詳しい理由が今日克明に語られることに。

昭和20年12月、日帝劇場での戦後初のコンサートからスズ子の楽団はあちこちからの公演依頼が舞い込んでいて忙しい日々を過ごしていた。

そんな中、楽団員たちに起こったささやかな変化。

団員たちの1部に遅刻や早退などの時間に曖昧な部分が見受けられるようになったこと。

さらにはスズ子の付き人の小夜が早退を繰り返すように。

楽団はここへ来て疲労感も漂い始め、全体を統括するのも苦しい状態。

小夜は早退する理由として新しく知り合った米兵との逢瀬があった。

彼女にしてみれば、自分のことを一人前の女性として持ち上げてくれる「サムブラウン」のことがお気に入りだったに違いない。

2人で過ごす時間が何よりも優先されることになってしまった。

遅刻や早退を繰り返す団員たちは、実はよその楽団からオファーがあって、そこで雇われ楽員として演奏しているらしい。

一旦声をかけられて引き受けてしまったなら戻るに戻れない。

スズ子の楽団での活動もどちらかと言えばおろそかになってしまうような雰囲気。

事情を察したスズ子はここへ来て綿密な現状分析。

戦争が始まってやけくそで結成したような楽団だったが、それぞれが自分が本来進むべき音楽の道で食べていけることができるようになっている。

このまま残って活動するよりは潔くきっぱりとみんな解散してそれぞれの道を進むのがベストと判断。

この決断がこの後の福来スズ子の人生に多大な影響を与えることになる。

福来スズ子とその楽団 最後のオフショット

目次

小夜に起こる異変

サムに会うために奥の手を使った小夜

小夜は貧乏暮らしが身に染み付いていて、追い詰められると何をするかわからないところがあった。

人との約束も平気ですっぽかし、自分の愚かな欲望が優先してしまう。

大抵の場合、小夜は食欲に負けてしまうことが多かったと思うが、今回はちょっと違ったね。

米兵サムは小夜がお気に入りで物語を見ていても誠実に接している様子がよく伝わってくる。

そして、むしろ小夜の方がサムを持て弄んでいるようにすら見える。

サムの誠実さは時と場合によって小夜には苦しく感じることもあったような。

サムを演じているジャック・ケネディ 驚くなかれ現役プロレスラー😨

俳優ジャック.ケネディは、現役のプロレスラー

柳ヶ瀬プロレスと言って、日本の湘南地方のプロレス団体のようだ。

サムがどこにいるかわかるかな?🤣

物語的には小夜のエピソードでいくつかストーリーが展開していくと思っていたが、やっぱり思った通りに。

来週の予告編でもしっかり登場していたよね。

この頃の米兵と日本人女性とのちょっと切ない恋物語ってありふれたようでいて、当事者たちは大変だったように思う。

楽団員のアルバイト

戦後音楽関係者は人手不足が深刻だった

楽団員たちは業界の人手不足も相まって、あちこちから助っ人や引き抜きの話が持ち上がっていたようだ。

スズ子はどうやらそのことをあまり意識せずにきたような。

なんといっても彼女は劇団の中心であり、エンジンであり責任の重さは他とは比較にならないのかもしれない。

支えるメンバーとしては、お金儲けの良い話があれば、多少なりとも気持ちが動いたとしてもなんとなく理解できる部分もある。

特に学団員たちは腕の立つ人たちばかり。

それは誰もが認めているけれど。

問題はその事実を知ったスズ子の反応。

彼女は学団員たちを責めるようには考えなかった。

事実をありのままに受け入れて、むしろ喜ばしいことと受け止めていたね。

ブギウギの物語としての素晴らしさはこの辺に現れてくると思う。

人をけなしてディスって満足する人は山ほどいるが、感謝の気持ちを述べて自らの不利益を潔く受け入れる人なんて今じゃほとんどいないと言っていいぐらい。

スズ子は楽団結成の頃の自分の決意に思いを馳せて、当時はやけくそだったことを懐かしく思い出していた。

みんなが食べる道を必死で模索していた頃、力を合わせてここまで音楽で食べて来れた。

自分が結成した楽団の目標は達成されたと確信。

ここはさらなるそれぞれの道すがらを信じて解散するのがベストと。

ここに至る心の動きが驚くほど新鮮。

このコンサートで見事に実力を披露した楽団員たち

世間的にはこういったことを名誉ある撤退と言うんだそうな。

少なくとも学団員たちは、周りのものに感謝の気持ちを述べて、現実をきちんと受け入れることができていた。

見事な解散劇だったと思う。

スズ子の決断

福来スズ子とその楽団は解散します

スズ子の決断はとても重いものとなったが、決して悲しかったり悔しかったりするわけではない。

自分たちが頑張ってきたことが本当の意味で報われたことを確信した結果。

解散の言葉を聞いたときに、色を失う学団員たち。

しかし、スズ子の言葉に彼女に対する感謝の気持ちが湧き上がってくる

この場面を描いた役者たちそれぞれの素晴らしい演技が涙を誘うほど素敵だった。

みんな知らず知らずのうちに目に涙をいっぱい溜めて、どれだけ嬉しくありがたい気持ちがこみ上げているのかがよく伝わってきたと思う。

新たな物語へ

やっぱり気になるのはこの2人の行く末だよな

来週の予告編が既に公開されている。

スズ子は小夜の彼氏サムにつかみかかっていたね。

小夜ちゃんをタブラかしたのはあんたか?

他にも興味深いシーンがあちこちにあったと思う。

公式発表では既に次の物語に登場する新たなメンバーも公開されている。

ブギウギはここからが本番となるのだろう。