吹奏楽ではお馴染み
もちろんオーケストラでも
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大抵、楽団では3人から5人くらいは配置されるんです。
オーケストラの場合だと全体が70名から80名のところをトロンボーンに限れば3名から4名程度でしょう。
吹奏楽になると総勢40人程度だと思いますがトロンボーンは4人は配置されるはずです。
大抵の場合、客席から楽団に向かって、1番手前に指揮者がいるのですが、1番奥の上段に位置しているのがトランペットトロンボーンチューバの順番に並ぶと思います。
トランペットトロンボーンはノズルが正面を向いているので、音が客席のほうに向かってよく抜ける傾向があるんですね。
技術が伴わないと、ミスはすぐにバレます。
この楽器の1番の特徴はミスしないことでしょう。とにかくすぐにばれちゃうのがちょっと大変かなと。
他の楽器もミスすれば大体バレますが、この金管楽器ほどには目立たないと思いますね。
私に言わせれば、チューバなんかは小さな音量の時は、多少音程を外したって、おそらくほとんどの人は気がつかないと思いますね。
さて、そういった中でトロンボーンはどちらかと言えば中音から低音のパートを受け持つ楽器で、最初から最後までこの楽器が演奏され続ける曲は大きな楽曲ではむしろ少ないでしょう。
どちらかと言えば、曲が盛り上がったときにさらにダメ押しをするときに使われるような傾向があります。それはオーケストラの場合に顕著だと思いますね。
吹奏楽のときにはオーケストラよりは出番が多い気がします。
この楽器の特徴は、右手でスライドさせる独特の演奏方法ですよね。
楽器を構成する菅を直接スライドさせて音程を変えるなんて、考えようによっては原始的だなと思うことさえあるんですが、この楽器独特の魅力が。
トロンボーンやホルンなどの演奏家は、唇とマウスピースだけで、実は他の操作をしなくても音程をきちんと奏でる人がいたりするんです。
つまり菅をスライドさせたり、バルブをパタパタ動かすことなくドレミファができる。
このような楽器の特徴ですが、ホルンなどは楽器が登場した頃には今のようなバルブはついていなかったようです。全くの角笛のような状態だったんですね。
また、トロンボーンはスライド部分の機械的な製造が少し難しいでしょうね。
スライドさせる部分は、大抵の場合少量のグリスと専用の潤滑油で操作性を保っています。
グリスオンリーだと、粘り気がありすぎて素早く操作できないんです。潤滑油のみでもちょっと具合が悪かったりします。
絶対にやってはいけないことが1つ。
このスライドさせる部分は絶対にぶつけてはいけません。
もしぶつけて凹みでもできてしまえば、もう二度とスライドはできないので。
その時には修理に出すしかありません。
中学校や高校のような子供たちがやるバンドだと、この部分をぶつけてしまうことが多々ありますね。
傷ががっつり深ければ、たいていはアウトですが、少しくらいのものは修理して使います。
私が知っている方法だと、少し温めて、専用のゲージを出し入れして凹みを元に戻すやり方です。とにかく根気がいるのと、なかなか元には戻らないです。
1番良いのは、とにかく絶対にぶつけないこと。多分トロンボーンを所有する人たちではこのことが最重要課題じゃないでしょうか。
楽器の特徴は、シンプルゆえに大音量を得られやすいんですね。
それと、思ったほど演奏は難しくはありません。もちろん上手い下手のある世界なので、ピンキリにはなりますが、それなりの訓練を少し積めばトロンボーン奏者として大体は格好がつくような感じです。
楽団の中にトロンボーンが入るとそれだけで華やかさが増しますね。
単刀直入にわかりやすいと言えるでしょう。
比較的手に入りやすいリーズナブルなシリーズ



ネットで少し調べてみましたが、他の様々な楽器に比べるとトロンボーンは比較的手に入れやすい値段だと思います。
初心者が使い易くてリーズナブルなものだと10万円程度で手に入るようですね。
また、本格的なものを得ようとしても、50万円以下で 概ね手に入るようです。
これがホルンやチューバだとそうはいきません100万円越え200万円越えはザラになりますね。
それから木管楽器は、金管楽器のこの辺の楽器とは事情が違って、どれもみんな値の張るものが多いと感じました。
私のはるか昔の記憶ですが、ヤマハのトロンボーンの一般的なものが当時10万円以下で買えたんですよ。
確か8万円位だったかなと。この楽器の工場出荷価格はその10分の1ぐらいの値段と聞きました。
そしてこのときの専用の楽器ケースがあったんですが、それが一万8000円したと言われましたね。
中身よりも外側のケースの方が値が張るんだとカルチャーショックを受けた記憶が。
もっとも、風の便りに聞いた噂なので事実かどうなのかは不明ですが。
トロンボーン奏者たち
トロンボーンのソロの演奏家もたくさんいると思います。
クレイジーキャッツの谷啓は昔から有名でした。かなりうまいとの噂で、コンサート、他の楽団員とのセッションなど精力的にこなしていたと思います。
多分、当時の番組なので、私的には見ていたと思うのですが、残念ながら記憶には残っていないです。
この中で驚きなのは、音楽をギャグにしているんですが、それぞれの演奏家たちのレベルの高さ。クレイジーキャッツがプロ集団だったとのアカシだと感じますね。
どのメンバーも凄腕であることは間違いないんですが、個人的に驚異的だと思ったのは、犬塚弘のベース、ハナ肇のドラム。ここら辺の腕前はさすがです。
ちなみにシャボン玉ホリデーのエンディングはギターの演奏で“スターダスト”がかかっていたと思いますが、あの演奏は犬塚弘と聞いたことがあります。
なるほどなと思うことしきり。
Wycliffe Gordon - Trombone Legend with Cory Band & Robert Childs
こちらの演奏も聴いてみるとよくわかるのですが、楽器の特徴がよく出ていると同時に、たまげるほどうまいです。プロ中のプロでしょう。
鈴木加奈子トロンボーンソロアルバムII〜Precious Seasons〜 プロモーションビデオ
鈴木加奈子さん。女性のトロンボーン奏者ですね。
柔らかくてふくよかな音色です。女性のトロンボーン奏者は私の高校生時代はほぼいなかったと思いますが、今はユーフォニュームを始め、中低音の楽器にも女性の奏者の活躍が目立つようになってきてます。
最近、特に思うんですが、このような昔は肺活量を必要と思われていたが楽器たちも実はそれほど肺活量は必要ではなく、どちらかと言えば技術力なんだということが納得できます。
女性の演奏家は、大体共通するのは奥行きのある温かみのある演奏をする人が多い気がします。
それぞれ皆さん自分自身の個性をうまく発揮している気がするんですね。
まとめ
トロンボーンはソロ楽器としても使われることが多く、金管楽器の中でもトランペットとともに花形と言えるでしょう。
私はトロンボーン吹きではなかったので、それほど詳しくは無いのですが、トロンボーン担当の様々な演奏家を見てみると、皆さんそれぞれにこだわりがあって、特に自分自身の音色にこだわっている人が多かったような気がします。
それはトロンボーンは比較的たやすく音が出やすい楽器で、少し練習すれば誰でも簡単に吹くことができます。
それゆえに、上手い下手の分かれ目は、まず最初に音色なんです。
この楽器は大きな音が出やすいので、その音が耳障りにならないように柔らかなふくよかな音色を心がけなければ、楽器としての値打ちが発揮されない。
次に大切なのが技術でしょう。
グリッサンドを始めとする独特のテクニックがあるのですが、しかし、ほとんどの場合は他の楽器と同じような音階が滑らかに奏でられること。
スライドを素早く操作できることが大事になりますね。
と同時に、あと友達がよくやっていたのはタンギングです。舌を使って音を区切る。
他の楽器以上にいつも練習しているのを見かけたことがあります。
さて、そのような特徴を持った楽器ゆえに、ビジュアル的にもとてもアピールするので、演奏会でも花形として扱われることが多い気がします。
様々な音楽ソースがネットでは溢れていますが、テレビ等ではトロンボーンのソロはあまり見かけることがないようです。
世間一般から見れば、やはりまだまだ知名度には達していないのかもしれません。
魅力いっぱいの楽器なので、できれば映像を伴ったもので、もっともっと良い演奏を鑑賞したいですね。