「お姉ちゃん 」
「また家族になってくれる? 」
今日の放送の中で1番泣かせるセリフでしたね。
今日の物語の中で、千遥の過ごしてきた人生について多く語られていたこと、
そして、なつからもたくさんの報告が。
お互いが長い時間を過ごして、再びまた家族になれた瞬間。
目次


マコプロダクションを訪ねた千遥親子
昨日の放送の最後の方で親子でマコプロダクションに訪ねてきた千遥たち。
明らかに相談事がある様子。
なつの自宅に移動して、なつと千遥 2人だけの姉妹のお話し。
それぞれの今までの過去の出来事を語り合う。
“どれだけ誇りを持って料理を作っているかがよくわかった”
となつ
“どれだけ頑張って強く生きてきたか作品を見てよくわかった”
と千遥。
たくさん話しただろうけど、お互いの現在の様子はそれぞれの仕事ぶりを見て暗黙の了解で納得できた様子。
さて、ここから千遥親子の切ない家庭事情が語られる。
夫に見初められて夫婦になって千夏ちゃんが生まれてはみたものの、夫は今は家に寄り付かず、よそで別の女性と暮らしているらしいとのこと。
千遥自身はこの夫婦関係に見切りをつけて、なつのように隠し事をすることなく堂々と生きていきたいと。
涙ながらに語った家庭の事情に思わずもらい泣きをするなつ。
その時に千遥が抱いている不安について語られていた。
それは、自分自身が戦災孤児であることを隠して結婚したこと。
つまり、それが虚偽申告にあたるのではないかと。
確かにそう言われてみれば、そんなことも考えられないこともない。
しかし、この時代のことを考えればそのような事は全国どこにでも起こっていたし、
また、果たして婚姻関係にどれだけ相手を傷つける事実として認定されるのか。
事実詐称は間違いないが、法律違反と言う事でもなかろうに。
しかし、千遥にとっては悩んでも悩み切れない答えの出ない苦しみ。
それがあったがゆえに、再会してからも妙によそよそしい雰囲気で、心のそこから打ち解けているようには見えなかったのだ。
そして、なつに声かけた一言
「…お姉ちゃん、もう一度家族になってくれますか?」
これは本当に泣かせるセリフ。
今日の1番の見所はここでした。
あまりネタバレしてはと思いつつ、少しバラしちゃうと、ちゃんと納得できる道が用意されているんです。
何よりも、千遥はなつをお姉ちゃんと呼び、なつは千遥を自分の妹とマコプロのみんなに報告していた事でもよくわかる。
千夏ちゃんと優ちゃんもこれで心置きなくいとこ同士と呼び合える。
物語はここから離婚に向けた千遥親子の話が進んでいくことに。
再び家族に
短い15分の放送枠の中でなつぞらの昔の映像も少し流れていた。
あの当時、親を失った子供たちは街に溢れていた。
東京が1番酷かったのだが空襲がすごかったことで、街は壊滅。
公式な数字は正確にはわからないが、広島、長崎の原爆の時とほぼ同じぐらいの人が亡くなっている。
私たちの記憶の中では、広島、長崎の惨状がよく語られていて記憶の中に残っているが、原爆の前、3月の東京大空襲の時も同様の大量殺戮が行われていた。
この惨状の後はなかなか簡単には復興できなかった。
日本人だからこそ復興できた確率が高いと言える。
日本人の国民感情は、基本的に“謙譲”と“助け合い”である。
様々なニュースを見ても、日本以外でこの2つの言葉を聞く事は全くと言っていいぐらいない。
なつぞらは十勝の開拓者精神がそのポリシーとして語られていてテーマは家族。
この時、目的を達成できた大きな理由が日本人特有の心持ちと言えるだろう。
- 困っている人を助ける
- 喜びを分かち合える
- 自分の利益を譲ることができる
この3つがあればこそ今日の発展があったはず。
1人では到底乗り越えられない困難も、みんなで支えあって乗り越えた事実が。
今日の物語の中でなつと千遥は再び家族となることを確認できた。
つまり、咲太郎もノブさんも 4人が家族として復活できることに。
戦争が終わるということ
放送の終わりのほうの内容で 、ノブさんが“料亭杉原”についていろいろ調べたと報告が。
千遥がうまく離婚できるかどうかは、そこの女将さん次第ではないかと。
女将さんは物分りが良く、いろいろな人の人望があって、とてもやり手であるらしい。
またそうでなければ、あれだけの料亭を取り仕切ることができないはずと。
そしてノブさんのセリフには
「もし、これで千遥ちゃんが家族として戻ってきてくれたなら、僕の戦争がやっと終わる。」
このセリフも泣かせますね。
この物語は昭和49年の話なので、戦争が終わってからすでに30年が経とうとしているのに。
この当時生きていた私の先輩たちにとって、戦争は消して消すことのできない心と体の傷だったと言える。
傷を癒すために最低限必要な事は、傷を負う前の状態に戻れること。
どうやら今回のエピソードで、終戦直後の4人の仲間の物語が1段落することになりそうだ。
この後はノブさんの紹介で離婚に向けた弁護士等の手配とかもありそう。
物語は思いのほか厳しい展開になるのだが、実はここでも決定的に大きな助けが現れるのだ。
その事実は、今週中に明らかになると思うので、楽しみに待つことに。
残りわずかな放送回数に期待する
戦争直後の荒れ野原の状態はネットで検索すれば山ほど写真がヒットする。
こんなにも様々な情報が溢れかえってはいるが、この写真を撮影した人はそのほとんどは外国人のはず。
広島、長崎でも様々な写真が残ってはいるが、日本人の撮影によるものはごくわずかか、ないくらいのはず。
この凄まじい状況は8月15日の終戦の日の後に、大挙して外国人ジャーナリストが日本にやってきたことによる撮影写真。
これらの様々な写真は、それらジャーナリストたちの報告によるもの。
日本には、そのような記録するような人はいなかったと思う。
なつぞらの原点ともいえるべき風景がこれだと言える。
何もないところに出かけていって、開拓して世界を、家族を作り上げる。
今回の物語もそうしたテーマをぶれることなく描ききる気がする。
調べたところによると、“大草原の少女ソラ”はこの後、最終回まで放送され大人気番組として記録に残ることに。
なつぞらは最後のエピソードとして北海道での物語が用意されているようだ。
内容の変更はないと思われるので、私が知っている情景がたぶんそれなのだろう。
長い間楽しませてもらった放送もあとわずか。
毎日思う。
残り少ない放送をしっかり楽しませていただこう。