コロナ騒動のせいで久しく映画館には行けていなかった。
おそらく半年ぶり以上だと思う。
昨年の暮れにスター・ウォーズの最後の作品を見たのが最終だったのではなかろうか。
それ以来なので随分と時間が経ったね。
さて今回の作品はランボーラストブラッド
題名が示す通り、最後に血を流すと言う意味になるだろうか。
ネットで、様々な見終わった感想を検索してみたが、批判的な意見がずいぶん多いのも事実。
その理由に挙げられるのはあまりにストーリーが直球勝負なので。
ネタバレも何もないくらいとてもわかりやすい仕上がりに。
改めて今日最終作?となるのだろうか、じっくり見させてもらったので感想を。
目次
家政婦をしている女性の孫を我が子のように可愛がっていた
実は前作から既に10年以上経っていたと思うが、ランボーは自分の故郷の父親の牧場にいてそこを引き継いで暮らしていた。
およそ10年ほど前からの設定になっていたね。
そして家政婦の女性が1人いて、彼女のお孫さんが自分の我が子のように思えてこの2人を家族のように大切に暮らしていたのだ。
孫はガブリエラと言ってランボーにとっては娘同然。
実はこのガブリエルは父親とほとんど生き別れの状態で、その父親がメキシコにいるとの情報をつかんだようだ。
ランボーやおばあちゃんに大反対されるもメキシコに行ってどうしても本人に聞いてみたいことがあるらしい。
どうして私たち親子を捨てて家を出たのか?
ただし、答えは周りの者たちが言うように驚くほど冷酷で無慈悲なものだった。
あまりしゃべるとネタバレになるのでこの辺にしておくが。
その彼女がメキシコで事件に巻き込まれてしまう。
この映画は人身売買の組織に関わるストーリー。
今でもこんな組織があるのかは定かではないがあながちない話でもあるまい。
リーアム・ニーソン主演の48時間が、同じようなテーマで作られた映画だったと記憶。
欧米の映画ではよくこういった題材が取り上げられる。
人身売買の組織に挑戦状を
画像はGoogleで検索した映画の中の1シーンを引用。
ガブリエルが人身売買の組織につかまって陵辱されてしまう。
物語はその事実を掴んだランボーが逆上して娘を取り返すストーリーとなっている。
とにかくストーリーは一切ひねり技がない。
まったくの直球ストレートのみ。
あまりにもひねりがなさすぎると言う意見は結構多かったのだが、この物語はランボーの心の傷も題材にしているので。
自分の親しい者たちが不幸な目に会うと、ランボーは人ごととは受け止めずに自分自身を責めて苦しむ。
ランボーの最初の頃の作品からずっと一貫して描かれたテーマ。
自分が近づくものは皆不幸になるか命を落としてしまう。
その都度苦しむランボー。
そしてアメリカ映画らしく自分に危害を加えたものには必ず復讐をする。
絶対に許さない。
目には目を!歯には歯を!
この人間の心の底に潜む決して否定できない狂気を作品のテーマにしている。
ジョンランボーの心の闇
大切な人を守らねばならないと健気に自分を追い詰めるランボー。
それは長年生きてきた彼にとってのトラウマとも言える。
自分自身の牧場に戻ってから、およそ10年、やっと自分の家族とも言える人たちと暮らすことができるように。
その大切な家族をなんとしても失いたくない。
しかしどうしても物語の都合上、不幸は襲ってくるしかないのだ。
自分の家族に加えられた様々な危害は必ず復讐するのがランボーの流儀。
ことごとく復讐の鬼と化してストーリーは構成されていたね。
映画の作り手がこだわった直球勝負
スター・ウォーズなども好きでよく見るが、あの物語はSF映画ながら3つくらいのストーリーを同時進行させて、見ているものを決して退屈させない。
さらに、ある程度予習をして作品を見なければ理解できずに終わってしまうのでは。
今回のランボーに関してはそういった心配は全く無用。
家族に危害を加えられる
復讐を決意する
激しい戦闘シーン
この3つであっさり片付けられるから。
しかしそこはそれで、作り手としてもある程度のこだわりを持って制作を。
今、初めて言うがこの作品はR15
つまり中学生以下は見られない。
映画を見てみると理由がよくわかる。
残虐なシーンが映画の中ぐらいから めじろ押しとなるのだが、とても子供には見せられないなぁ。
血しぶきが飛び散るのはもちろんのこと、あまりにも残酷すぎるのではと思った人も多いかも。
しかしそれらを痛快と考える人だっているかもしれないし。
映画を振り返ってみるとランボー自身の回想シーンも所々に入っていて、心理描写にずいぶん配慮しているそんな気がしたね。
ただの残虐な殺し合いの映画ではない。
どうしてこんなことをしなければいけないのかと、その説明がきちんとなされている気がしたもの。
かくして、ランボーは復讐を遂げるのだが、とにかく驚くほどのシーンが連続する。
私がこうやって言葉で説明してもほとんど伝わらないので、実際に映像を見ると納得できるのではなかろうか。
あえて申し上げれば、映画の前半部分は驚くほど控えめに普通に作られていたね。
メキシコに行くシーンがあるんだけれど、そこら辺から映画はその凄みを増してくる。
これからこの映画を見に行く人はその辺を参考にされると、より楽しめるかも。