くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

エール どん底に大地あり

 

エールはこの題名が示す通り、応援歌の意味が。

依頼された長崎の鐘はなかなか作曲できずに悩みを深める祐一君。

そんな中示された言葉

どん底に大地あり

この言葉の持つ意味は自分で気づく以外なかったのだと物語の中で語られていた。

エールの中で後半の要になる部分が昨日今日で描かれたと。

今日のドラマもタイトルコールなしでいきなりドラマに突入していたので。

物語の作者の心意気を感じた瞬間でもあったね。

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永田先生が原爆直後治療にあたった部屋の壁には‼️

目次

永田医師の教え

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希望を持った人たちをずっと励まし続けてください

自身も白血病で寝たきりを余儀なくされていた永田先生。

原爆投下直後から被爆したけが人を始め、子供たちなど様々な人たちの治療にあたった。

それはまさに孤軍奮闘と言っていいだろう。

およそ世の中にこんな凄いことをしてきた人たちがいるなんて一体誰が考えただろうか。

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モデルと物語の撮影の様子

今朝のエールを見ていてここまで力を込めてロケを行っていたんだと改めて感心。

15分の放送枠でここまでやらなければ伝えられないと考えたのだろう。

それは戦争映画そのものだったかも。

またオリジナルに映画があるので、そのことを無視してうわべだけで描く事は、ある意味原作に対して冒涜になったかもしれない。

朝ドラらしく全力で描いたことがよく伝わってきた。

長崎の原爆投下は広島に比べるとどちらかというと印象を薄いと感じる方も多いのでは。

そして広島の原爆ドームが世界遺産に指定されていても、長崎の浦上天主堂は認定から外れている。

実はそれには深い訳があるのだが、今日のブログではそこまで言及する事はあえてやめておこう。

しかし物語を見ていてもわかるとおり、長崎は熱心なクリスチャンの土地柄。

苦しむ人を慈しむ心

希望を持つ心

このテーマを語るのに最もふさわしいアイテムだったかも。

希望

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永田医師が全力で取り組んできた事

発掘された長崎の鐘を拠り所として被爆地の復興は進められたのだ。

物語の中で語られていたが彼は実際のところ2つ発見されたらしい。

そしてそれらは今も語り継がれる。

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祈る心は人として真心の原点だろう

長崎の鐘はこうして活動した永井医師の生の声を本に書き記したもの。

この本をきちんと読んでいなかった私自身を恥ずかしく思う。

うっすら名前を記憶に留めるだけで、私の記憶では広島が大きくクローズアップされていた。

今回、ドラマで取り上げていただいたおかげで私の記憶も随分とリセットされたと感じる。

どんな歴史的な事実も、その検証作業はほぼ永久に続けなければと痛感する。

事実を受け止めるときは必ずと言っていいほど受け取る側の主観が混ざる。

その時 事実は事実でなくなる可能性もあるので、それは最近見る戦国時代の歴史検証もずいぶんと捏造やプロパガンダが横行していると痛感。

最近のことだけではない事件が起こった直後から様々な捏造歪曲作業が見てとれる。

そんなことも踏まえて今日のエールは力のこもった作りになっていた。

完成 長崎の鐘

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ついに完成 歌手山藤太郎に歌わせる

長崎を出るときに自分が求めていた答えは希望だったと激しく実感。

帰りの汽車の中で作曲活動を行う。

もともと古関さんは作曲するときに楽器を用いなかったことでよく知られる。

私に言わせればベートーベンと一緒。

ベートーベンは耳が聞こえなかったので楽器を使おうにも叶わなかった理由があるが。

古関さんは自分の心の中で音楽を奏でて、それを楽譜に書き留める作業を行っていた。

楽譜を心読できる人はプロの音楽家の中でも少数派。

楽譜すら読めない音楽家は結構いたりするので。

最近の音楽に関わるいろんなアイテムだと、必ずしも楽譜を必要としない事は言うまでもないが。

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モデルは藤山一郎 彼はビルマ戦線に慰問経験を持っていた

この歌は私が生まれる前の大ヒット歌謡曲。
歌の存在は知ってはいたが、私の中でそれほどメジャーな曲だったわけではない。

しかしこの曲は単調の物悲しいメロディーから、途中転調して長調に変化するのだ。

専門家に聞くと、この曲の盛り上げ方こそ古関裕而の天才性を遺憾なく表していると言われている。

智彦‘sストーリー

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この襟章が結んだ縁だったよね

ラーメン屋で下働きをしていた智彦さん。

彼は縁があって軍隊時代の仲間に仕事でお声がかかったのだ。

貿易会社の役員待遇と言っていいだろうか。

ずいぶんと立派なオフィスが与えられていた。

そのこともあってラーメン屋は退職することに。

ここでプライドをかなぐり捨て頑張っていたからこそ道が開けたとも言えるだろう。

とりあえず良かったとほっとするとともに、ここ何日間かの彼のエピソードでちょっと気がついたことが。

それはほかならぬ吟ちゃん。

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彼女のヘアスタイルはサザエさんだよね。

あの有名な漫画のサザエさんにそっくりだなと思い出して。

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ちなみに彼女の夫マスオさんは婿養子なんだよね。

エールの智彦さんも同じ、婿養子なので関内姓を名乗っている。

物語には直接関係ないよなと思いつつも、昭和の戦後史を描くときに、なんとなく印象的なエピソードなので気になってはいた。

今週のエールは、これで物語としてきっちりと成立していた。

長崎の鐘作曲手話を描くことで戦後復興の出発点がここにあったのだと込められていたような気がする。

いよいよ来週からは後5週でこの物語が完結する。