昨日の物語で妹のミーちゃんの自由研究の奥深さに驚くばかりのモネちゃん。
居候の三生君とともに言いようのない自己嫌悪を味わってしまう。
自分たちよりも2歳も年下なのにあんなに頑張っている。
それに比べれば俺は何をやっているんだ!
そうつぶやく三生君の気持ちが痛いほどわかるモネちゃん。
さて、物語は牡蠣の稚貝を採取するための原盤の扱いに難しい判断が迫られる。
雨が近いのでその雨の前にするか後にするかで結果に大きな影響が。
物語の中で所々語られるおじいちゃんの昔からの知恵。
漁師は昔から天気の事以外にも山のことにそれなりに詳しかったと。
海と山が密接につながっていることをよく知っていた。
しかし、最新科学と先人の知恵が上手に同居することにはそれなりに時間がかかるのも事実。
物語はミーちゃんと龍巳おじいちゃんとのギリギリのやりとりが描かれる。
目次
三生君の葛藤


海から帰る途中たまたま父親のお坊さんと出くわしそうになる。
家に帰ってから1人落ち込む三生君。
親に高い金払わせて大学行ってるのにろくに勉強もせず好きなことをやってる。
それに比べれば漁師をやってる亮君。
2つ年下のミーちゃん。
しっかりしている2人を見ていると俺このままでいいのかな?
三生君はさらに続ける。
このまま学校へ行ってお坊さんになることが自分の進むべき道なのかな。
若者らしい悩みで、そのせつない胸の内はモネちゃんにも手に取るように納得できる。
仕事をしているといっても私は知り合いのところで雇ってもらえただけ。
故郷を出たのもただ島を離れたかったから。
この2人は自分たちの進路をまだしっかりと決めかねている。
はっきりって20歳前で自分の進むべき道をしっかり決められる人は私に言わせれば少数派。
そんなことを考える間もなく生活に追われ、とりあえず手がけている仕事に追われ、そのうち時間が経てばうやむやになってしまう。
やがて時間が経てばそんなことも考えなくなるんだよな。
バーベキュー
バーベキューをやろうと言い出す父耕治。
子供たちがなんとなく暇を持て余していそうだし、お盆の恒例行事でバーベキューをやればみんな気分が上がるのではと。
三生君はバーベキューコンロ、モネちゃんは薪を運ぶことに。
実はこの薪の丸太を見て感じているとおじいちゃんがやってくる。
薪では広葉樹のクヌギは高級品。
燃えたときにたくさん熱を発して火持ちがとても良いのだ。
それに比べれば針葉樹はすぐ燃え尽きてしまって薪としてはさほどの値打ちは無い。
私も木材屋だったのでよくわかるが、広葉樹で一番良い薪をと言われればイタヤをあげたい。
木分の中に糖分が入っていて、その上硬く粘りがあるので、良質の燃料になる。
同じくらい値打ちがあるのが樺だろう。
特に樺の木の皮はガンビの皮と言って焚きつけとして最適。
マッチですぐ火がついて簡単には消えなくて大きな木に火を起こすときに最適の素材。
昔の漁師が山に詳しかったのは、船の材料も漁に使う道具も木製品が多かったから。
特に船本体もそうだし、櫂はアサダで作ることが多い。
私も実物は見た事はないが、昔から漁師の間では言われていたようだ。
天気予報と並んで分も木材の知識が漁業に密接に関係しているなんてね。
普通の暮らしをしていたらほとんど気にする事は無いはずだから。
ミーちゃんとおじいちゃんのやりとり
おじいちゃんの知識の常識では雨の中海中に牡蠣の原盤を沈みっぱなしにしておくのはなしのようだ。
しかし、ミーちゃんは決して従おうとしない。
より多くの牡蠣の稚貝を集めたいので、少々無理してでもそのまま放置する方が良いと考えたようだ。
物語の中では大声を上げて激こうするミーちゃんが描かれていた。
この時、おじいちゃんは逆らわずにそのまま孫の意見を尊重するのだ。
もちろんこの判断には厳しい結果が待ち受けるのも事実。
モネちゃんじゃないけど、正確な天気予報でアドバイスができれば2人がこんなに言い争うこともないのにね。
街で突然の遭遇
父耕治が街へ出かけてみたところ、ばったり会ったのが幼なじみの 及川新次と息子の亮。
息子は自分の娘モネの同級生でもあり、ほとんど家族ぐるみの付き合い。
ネタバレするので詳しい情報を明かすことはできないが、浅野忠信扮する新次とはモネが出産するときに、嵐の中個人的に船を出してくれた経緯がある。
もしあの時に船を出してもらえなかったら今現在はありえないのだ。
しかし、物語の中ではどうもそれだけではなさそうな雰囲気。
新次は昼間から酒を飲んでいるところを息子に迎えに来てもらっていた。
仕事もせずに昼間から酒となるとやっぱり問題行動と言うしかないね。
どんな過去があったのか、今週残りの三日間で詳しく語られるはず。
しかし、おかえりモネではあの東日本大震災が登場人物それぞれに大きく関わっている事は間違いない。
亡くなった人もたくさんいて、大勢の人たちが厳しく辛い思いをさせられた。
物語の原点がどうやらそこなのだと改めて実感する。