物語は源氏が平家を討伐するためのストーリーと思いきや、実際のところは木曽義仲が登場してから話は若干変わってくる。
源頼朝の最大のライバルとされた木曽義仲だが、頼朝と義仲はお互いあい入れる事はなかったようだ。
それというのも、時代のせいもあるかと。
この時代は情報伝達の手段がとてつもなく遅い。
正確に伝わらないばかりか、情報量や質 どれもがお粗末なものばかり。
人を介して文字による伝達が主だったと見えて、それぞれの胸の内が文字の中に込められることになる。
ルールが決まっていない世の中では人々の欲望だけが表に出ることに。
この頃の朝廷や源頼朝、平家の主だったメンバーは欲望の表現方法にたけていたと思われる。
そして、木曽義仲はその点において、全く間逆の性格を有していた。
木曽義仲にとって最も大切にすべきは“義”
ドラマで描かれる物語を見る限り、木曽義仲以外の者たちは欲望の赴くままに行動していたようにも見える。
今日のエピソードは頼朝と義仲の気持ちの決定的な差をもとに描かれることになった。
目次
後白河法皇と木曽義仲


物語を見る限り木曽義仲はつくづく不運な武将だと思う。
彼が大切にすべきは義
そのためには自分自身の補償等あまり興味がない。
目標は打倒「平家」。
木曽義仲にとって平家を追い詰めかつての仇を取る。
さて、倶利伽羅峠の合戦で平家を打ち破った義仲は後白河法皇に直々のお目通りが叶う。
褒め言葉をかけてもらい、さらにはねぎらいの言葉もかけてはもらったが。
実はここに決定的な温度差が。
後白河法皇はあくまでも貴族の頂点にいる存在。
対する義仲は残念ながら皇室のデリケートな作法や様々な事実など知る由もなく。
会話を重ねるたびに、品格を問われてしまう有様。
また、このときの義仲の軍勢は大人数に膨れ上がってはいたが、田舎者の集まりで京都の街で傍若無人な振る舞いをすることも目に余るものが。
それは義仲が望まぬことではあったが、貴族を始め法皇はそれを良しとはしなかったのだ。
朝廷はいち早く平家を滅ぼすことを臨んだが義仲の判断を無視したものだった。
頼朝と合流して平家を打倒するのが最も確かな道と信じていた義仲だったが、朝廷の考えは一方的なもの。
都合などどうでも良く、直ちに平家打倒のために出兵せよと。
しぶしぶしたがって戦に赴く義仲だったが、それは頼朝の策略。
裏で手を回して、京都に自分が乗り込むための下準備だったようだ。
木曽義高
木曽義仲の嫡男義高は調べてみると悲劇の武将とされる。
源頼朝の長女大姫の許嫁とはされていたが、これは体の良い人質。
木曽義仲は自分自身が頼朝に歯向かわない証として息子を差し出した。
もし、木曽義仲が討たれることがあれば、息子の命も当然なくなってしまう。
この義高を演じているのが市川染五郎。
こうしてみるとイケメンを絵に描いたような美形。
もちろん歌舞伎役者としてのキャリアも存分に積み上げている。
この彼が悲劇の武将を演じることになる。
存分なキャスティングだと感じいる。
頼朝と義仲
頼朝は物語では、策士ぶりが描かれているね。
自分自身が東国全てを取り仕切ると後白河法皇に認めさせた。
その中には木曽義仲の所領も含まれるようだ。
朝廷からもらう恩賞は関係ないと言っていた義仲だが、自分の領地がなくなってしまったのではそうはいかない。
この辺が、頼朝と義仲の決定的な差となって描かれる。
頼朝は目的達成のためにどんなことが必要なのかを知り抜いていた。
自分自身で何もかも支配できたわけではないので、必要な援助を受けなければならない。
援助を受けるためには何が求められるか頼朝自身もずいぶん悩んだ時期があったはず。
目的達成のため、人を操るためには嘘も平気でつくことになる。
そのような嘘をつくことが全くありえない義仲。
物語の中で描かれたストーリーは驚くほど冷酷で無慈悲なものだったと。
源氏のまとまり
源頼朝は朝廷より命令を受けたとして木曽義仲を討つための戦いを坂東武士たちに申し入れする。
実はこの事は一筋縄ではいかなかった。
坂東武士たちは源氏同士の争いを望まなかった。
当時源頼朝の信頼はどちらかと言えば危うかった部分がある。
頼朝は知っての通り無類の女好き。
先週のエピソードで描かれた亀の前事件の醜聞は、鎌倉殿の評判を著しく下げたのは言うまでもない。
その後の出兵が源氏同士の争いとなれば首を縦に触れないものもずいぶん多かったのだ。
今日のドラマではそういったことも含めて詳しく語られていた。
また、知らん間に義時と八重は夫婦になっていたね。
物語の流れから見て当然そうなるものと思ってはいたが、もう子供までできていたではないか。
いつの間に😱
そう思った人もきっと多かったと思う。
そんなことも含めて、歴史に残る様々な事実がいよいよ明らかになってくる。
義経が本領発揮する時期も近づいている。
物語はだんだん目が離せなくなってくるようだ。