くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

ウルトラマンと シン・ウルトラマン

 

実は最初見る予定ではなかったんだけど、テレビのコマーシャルを何度か見るうちに、しかもネットでもYouTube等で散々コマーシャルを。

たまたまいつも行く映画館の近くまで用事があったので、思い切って見てみることに。

結論から言うと、今回の作品の監督は前回作「シン・ゴジラ」を監督した。

前回のシン・ゴジラは期待するほどの出来栄えとは思わなかったけれど、今回の作品はどうやらそんなことではなかったね。

思った以上によく内容が吟味されていて、大人から子供に至るまで充分楽しめる内容になっていたかも。

さて、現在進行形で上映中の映画と言うことで、ネタバレは極力避けたいが、しかし作品の性質を考えると全くのネタバレなしと言うわけにもいかないみたい。

若干はネタバレするのでその辺はご容赦を。

初代ウルトラマンは私が中学1年の時のTBSのテレビ番組だと思った。

もう半世紀以上昔の話。

あの当時のウルトラマンのコンセプトが今回のストーリーにも巧みに生かされているので

私なりの評価をしてみたい。

じっくり見ると着ぐるみの撮影では無いようだ

目次

初代ウルトラマンのコンセプト

初代の作品は着ぐるみ さらには時間制限のために3分間のカラータイマー付き

記憶をたどるとすぐに思い出せる懐かしい作品。

この当時のウルトラマンは役者が着ぐるみを着て演じていた。

ウルトラマンも怪獣もスーツは通気性が悪くて、長時間の着用は制限されていたと聞いている。

物語は宇宙から怪獣を追いかけてやってきたウルトラマンが、地球人の科学特捜隊ハヤタ隊員を事故で死なせてしまうところが出発だったと思う。

ハヤタ隊員を助けるために、ウルトラマンは自分自身の命と地球人の命を共有する形で地球に残ることに。

そして必要に応じてβカプセルを使って地球人からウルトラマンへの変身を遂げることができた。

実は、この辺の約束事は今回の作品でもほぼそっくりそのまま踏襲されている。

戦闘シーンの迫力もかなりなもの

特撮技術を駆使しているが、昔と違うのはコンピューターグラフィックが全盛の時代なので、人間が演じているような匂いはまるでしてこない。

ウルトラマンも怪獣たちも全てモーションキャプチャーか何かでコンピューターグラフィックで作られたものと推察。

あのシン・ゴジラが、着ぐるみではなく野村万斎がモーションキャプチャーで撮影したと聞いた。

中に人間が入って演技にしていると思ったよな

最近の作品のリアリティーは、少なくとも子供向けに作られてはいない。

シン・ウルトラマンに引き継がれる様々なコンセプト

初回と同じ宇宙人と地球人とで命を共有

シン・ウルトラマンはカラータイマーが付いていない。

ただし、地球上でウルトラマンとして活動するときにはエネルギー消費が激しいとの設定にはなっていた。

3分間の制限時間はついていない。

テレビ放送の時は長時間ウルトラマンが画面に出る事は経費がかさんで大変だったと聞いた。

つまり、経費削減のために3分以上の活動ができないようにあらかじめ制限を設けたと聞いている。

当時のウルトラマンの制作費は1本あたり500万円と聞いた。

怪獣の着ぐるみが高くて、場合によっては1着あたり数百万円とも言われて、新規製造を避けて古いものをマイナーチェンジして使ったとも聞いている。

毎週1本テレビで30分放送しなければならないのだ。

初代ウルトラマンが唯一負けた相手はこのゼットン

ちなみに、初回のときのウルトラマンの勝敗に関するエピソードも今回そのまま踏襲されているような。

今回の作品でもゼットンが登場。

映像から撮った写メは見つからなかったね。これは作品発表の時のもの

とにかく、ウルトラマンの登場シーンやその他戦闘シーンなどは最新のSFXで違和感のないように撮影されている。

これはハリウッド映画も日本のものもほぼ同じと見て良いだろう。

前半はかなり多めのセリフ 後半は見応え充分

中心的な役者たち このほかにも有名どころが多数

シン・ゴジラの時に感じていた。

それは俳優たちのセリフがやたら多いこと。

物語の様々な説明に会話を通して、多くのことが語られていた。

映画を見ていてその部分がとにかくわずらわしくしつこく感じたもので。

SF映画なのでセリフは可能な限り少ない方が見ごたえが。

今回も最初始まった1時間弱位はやたらセリフが多いなと感じた。

振り返ってみれば必要な説明がそこでなされるので、やむを得ないかなと思うけど、このセリフの多さにうんざりする視聴者は絶対多いと思う。

ただし、1時間過ぎたあたりからはセリフは必要最小限のものになったような。

映像と演技、そしてアイコンタクトで物語のストーリーが把握できるような。

セリフでの説明は難しい語句の説明など必要ないのだ。

そんなものには大した意味は無い。

問題は、物語の中で重要なアイテムがきちんと感じられるかどうか。

後半の1時間で、かなりの面白さを感じて見ていたと思う。

俳優たちの演技も申し分ないように見えた。

日本を代表する美男美女が勢ぞろいしているのだ。

ついこの間までテレビでウルトラセブンの再放送があったが、続けてずっと見ていたけど、あの描き方は今見てみるとかなりお粗末なものだったと思う。

あの作品は振り返ればかなりの名作として今でも人気だが、あのレベルのものでしかなかったんだと痛感したね。

今回のシン・ウルトラマンは緻密でグレードの高い作品なっていたと感じる。

用意されていたオチ

宇宙人がストーリー上重要な役どころで登場

悪役の宇宙人にも相応の俳優が割り当てられていた。

特に完全悪ではなく、やむを得ず侵略行動をするみたいな設定がかなりユニークに思えたね。

山本耕史が演じたメフィラス星人が存在感バッチリだったと思う。

彼が出てからのコンセプトがまた秀逸で、ウルトラマンが地球人からウルトラマンに変身するときのβカプセルについて詳しい考察がなされていた。

あそこら辺の1連の説明がかなり面白かったと思う。

そして、命に対するウルトラマンと地球人の捉え方。

自分の大切なもののために自らの命を捧げる考え方は地球人独自との描き方がこの物語の設定になっていたかも。

見終わった後は、それなりに満足感があったので、私的には合格点の作品。

新しいコンセプトを加えた過去の著名な作品のリメイクは今回のシン・ウルトラマンでありだなと感じる。