IWAKURA再生のために奮闘する舞とめぐみ。
描かれたストーリーは、営業としてどれだけのアピールができるのか、舞もめぐみもギリギリの戦いを続ける。
注文履歴を確認していためぐみはかつて営業の藤沢のとってきた注文が、仕事をすればするほど赤字になってしまう現実を目の当たりに。
藤沢に聞いたところが、リーマンショック直後で注文が全くなくなったときに、少々厳しくても売り上げを確保するためにはどうしても欲しいと思ってとった注文とのこと。
しかし、単価から見てもこのままズルズルと赤字を広げるわけにはいかない。
めぐみは取引先と厳しい折衝の末、見事値上げを勝ち取ることに成功。
営業が功を奏したした瞬間。
対する舞はかつて父も営業に回っていたカワチ鋲縲の担当者に営業。
勉強会で培った知識を披露しつつ、IWAKURAの技術力、コストパフォーマンスを力説。
相手の森本氏も納得の説明。
さて、そうはいっても、不景気なご時世では簡単に仕事をまわせるほどのところは少なかったのだろう。
舞は必死に頑張るも、なかなか営業としての実績を作れずに過ごす。
目次
生産の見直し
社長の仕事は多岐にわたる。
IWAKURAでは、まず営業力強化が打ち出されているので、そちらも重大な役割になるが、経営全体を把握する必要も。
いろいろある仕事の中では、全てが利益が生み出せる内容とはならないはず。
しかし、どんな仕事でもたとえ赤字覚悟の仕事であったとしても、許容範囲ってものがある。
藤沢が取ってきた仕事は、どうやらその許容範囲を超えてしまっているようだ。
会社に損害を与えたと知らされた場合、大抵激しく落ち込むんだよね。
何とかして挽回しようと頑張るわけだけど。
こういった場合はコツがあって決して焦らないこと。
焦って墓穴を掘って、失敗してしまう場合がかなり多いので。
かつて自分がやっていた仕事で、こんな状況を何度も見てきたし、経験もしてきた。
会社に利益をもたらしたことも限りなくあっただろうけど、失敗もあったと思う。
日本の会社の特徴として、上に立つものが働いている者を褒めると言うことをしないよね。
会社に大きく貢献したときには、しっかり褒めなきゃだめだよね。
失敗した時だけ厳しく弾劾するのは、従業員をいじめて疲弊させるだけで、後々良い結果には結びつかない。
今回、めぐみが藤沢にとった態度は申し分のないものだったと思う。
勉強会
勉強会で語られていた内容は驚くほど盛りだくさんだった。
普通工場で働く人たちは原価計算まではきちんとできていない場合がほとんどだと思う。
笠巻さんの凄いところは、その辺の数字のカラクリを完璧に把握していること。
それを踏まえて説明するから、あの新人の土屋でさえ、正しい判断ができていた。
遠くからこわごわ覗いていた他の社員たちも、本当はこの勉強会に出席しなければと思っていたに違いない。
ハジを書く場合は、最初にちょこっとかけば後は全て自分の利益になると思わなきゃ。
職人たちは技術力だけではなく、心意気で仕事をしている人種なので、プライドは100人前だと思わなきゃいけない。
このプライドを微妙にくすぐりつつ、モテるポテンシャルを100%以上を発揮させるのが経営者の手腕でもある。
めぐみ社長の心意気
取引先の社長に言われたこと。
女社長だからどんなものかと思っていたけど、やっぱり主婦が家計を見直す位の事しかできないのか💦
これは、かなりの侮辱だけど、待ってましたとばかりめぐみはたたみかける。
主婦が家計を守るように社長は会社を守らなければならない。
今の値段で3カ月間だけ納めさせていただくけど、その後は私たちよりも安い値段で納入してもらえるところを探してください。
うちは手を引かさせていただきます。
でも、外ではうち以下の値段で受けてくれるとこなんかないはず。
これは、一世一代の啖呵と言っていい。
女だてらにと思うかもしれないが、社長の看板を背負った以上、言うべき事はきちんと言わなければ。
もしそれができないと思うのなら、悠人の提案通り、工場をつぶしてマンション経営したほうがずっと楽に決まってる。
浩太が被る舞
舞が必死で頭を下げる姿は、かつての父浩太と同じ。
舞の営業のやり方は浩太と奇しくも同じ。
どんなに優れた技術力も、コストパフォーマンスもこちらが熱意を持って伝えなければなかなか受け入れてはもらえない。
営業はこんな時、ひたすら頭を下げてアピールする。
そして、いくつか交わす会話の中から、相手が何を求めているのかを瞬時に読み解く。
その上で、自分たちの製品が相手にとって大きな利益をもたらすと熱弁を振るうのだ。
わざわざ電話遅れて図面を見せるから見積もりをしてくれと言う。
これは、かなりの脈あり。
さて、明日と明後日で決着がつくんだけど。