2週目の2日目になったことで、物語の進行方向がなんとなく見えた気がする。
らんまんはこんな作りなんだと納得するようなエピソード。
昨日の流れを受けて、やはり万太郎はいじめに会う。
初めて通うことになった。学問所の初日。
万太郎はやったこともない剣道の稽古と称して乱取りの相手をさせられる。
やったこともない万太郎の腕前では、歯が立つはずもなく。
持った木刀無残にもたたき落とされる。
万太郎を身を挺してかばってくれたのは竹雄。
無抵抗の万太郎を撃ち据えようとする学童。
とっさに覆いかぶさって振り下ろされた木刀をそのまま右手で受け止めてしまうのだ。
運が悪ければ、骨折するだろうと思うような衝撃。
汚辱と屈辱にまみれた万太郎はこぼれ落ちる涙も拭おうとせず、名教館を立ち去ろうとするのだ。
そんな彼に引導を渡したのが、昨日から登場した池田蘭光。
今は誰もが変わらなければいけない時期。
せっかく与えられたチャンスをみすみす逃してしまうのはもったいないと。
なるほど、明治になって世の中はがらりと変わったはず。
武士も今まで通りお殿様から禄をもらうわけにはいかない。
生活の糧は自分で得るしかないのだ。
対する万太郎は良い所のおぼっちゃま。
事情は全く違うわけで。
さて学問所での様子と、さらには峰屋で起こる様々なエピソードが、万太郎の人間関係として詳しく描かれる。
目次
屈辱
今までおぼっちゃま育ちだった万太郎は人からいじめられたことなんてなかったはず。
おそらく、他人から悪意を向けられるような事は経験したことがなかったのでは。
今回は、まともにいじめの洗礼を受けてしまうのだ。
物語は明治4年のはずだけど、学問所の学童たちが武士なことをハナにかけていた様子がよくわかる。
町人が😠
言い放った短いセリフの中に、それぞれの立場の差がよく表れていたと思う。
恐る恐る通い始めた万太郎に対して、もともとの生徒たちは武士の子息がほとんど。
彼らも先行き不安な中で余裕などあるはずはなかったのだ。
それにしても、万太郎の受けた屈辱は致命的とも思えるダメージ。
未経験のことを経験するときは大抵不安な気持ちになるもの。
今回はまさにそれだったかもしれない。
池田蘭光
蘭光先生は考えてみれば名教館の校長先生に相当する人だよね。
物語の中ではまだ誰なのかはわからないけれども、最初のタイトルバックの中ではしっかりと紹介されている。
万太郎の生涯にわたる恩師と言うべき存在。
蘭光先生は、明日以降物語で万太郎に詳しく関わってくるような気がするね。
竹雄と綾
綾は何年か前に入った酒蔵の中のえもいわれぬ香にいまだに取り付かれていた。
酒作りに興味があって仕方が無いようだ。
ただし、女性は酒蔵に入ってはならない言い伝えが厳しく定められていて、それはタキからも厳命されていた。
そして、もう1人の竹雄は万太郎のことを身を呈して守ろうとしていたね。
万太郎の周りは味方ばかりだと思うけれど、果たしてこんな過保護で世の中渡っていけるのかと思う人は多いのでは。
祖母タキの願い
タキが万太郎に寄せる思いは全く別次元のもの。
彼が一人前になるまで、自分が峰屋を切り盛りするしかない。
ただし、それはあくまでも昔からのしきたりをきちんと踏襲することが前提。
綾は将来的には酒作りに関わるような印象を受けるね。
祖母タキが女が酒蔵に入る事は一切まかりならぬと語っていたが、万太郎はそうではなかったね。
彼は、持ち前の気ままな性格と合理的精神で綾が酒作りに興味を持つことを二つ返事で了解していた。
さらに、酒蔵の中にも入っていいだろうと。
これはしきたりを真っ向から否定することになる。
これからの物語では、そういった様子も描かれるのではなかろうかと。
物語の設定は、明治4年。
万太郎9歳
綾12歳
竹雄13歳。
世間一般では、全くの少年少女であることに間違いない。