今週1週間は、佐川の峰屋で行われた万太郎と寿恵子の婚礼についてが中心に描かれる。
しかし、物語の流れから見て全体を通しての主人公はおばあちゃんのタキ。
彼女は、江戸時代末期の生まれ、そして明治に至るまで、佐川の造り酒屋峰屋を守ってきた。
その半生は本家の峰屋を守るために、分家とは区別して商売に勤しんできた。
彼女は、65年の生涯のうち最後の方で重篤な病気に罹患。
察するに、末期の消化器系のガンが疑われた。
タキを演じていた松坂慶子は昨日の朝イチにも出演していたが、穏やかでのほほんとしたおばあちゃん
役柄のタキの真逆を想定すればいいのかもしれない。
また、エピソードの中では万太郎と寿恵子だけではなく、綾と竹雄の様子も描かれることに。
峰屋は時代の移り変わりで世代交代が待ち受けていた。
そこでは、今までの古いやり方に終止符を打つと同時に、引きずってきた様々な軋轢も解消する必要があった。
タキは最後の力を振り絞って峰屋のこれからの道筋を示すことになる。
若い世代がこれからの物語の中心に登場してくるが、今週はちょうど分岐点に当たったと言える。
目次
タキの病状
おばあちゃんのタキは物語の中で語られてきたが、どうやら65歳の設定のようだ。
早くにご主人と跡取り息子をなくされて峰屋を1人で取り仕切ってきた。
しかし、里帰りした万太郎たちを迎えてはみたが体調は驚くほど悪い。
どうやら末期の消化器系のガンが疑われた。
タキは万太郎の嫁寿恵子がきれいに着飾る姿を眺めて見たいようだ。
そして、できることなら孫達夫婦の子供も抱いてみたいと。
今週全編を通して、女優松坂慶子の存在感が大いにクローズアップされたと思う。
昨日の朝イチに登場していた彼女は、穏やかでほんわかした雰囲気で、まるでタキとは違う。
自分の人生が終わるにあたって、きちんと世代交代を成し遂げて去っていくことが、自分自身の使命だと考えていたようだ。
嫁 寿恵子
寿恵子の美しさは、目を見張るばかり。
女優浜辺美波は私が思うに正統派の美人だと言える。
最近の様々な女優やモデル歌手などをみるが、ほとんどの人はかわいい系。
意外と美人で整っている雰囲気の人は少ないんじゃなかろうか。
かつて日本には吉永さゆりを始め、岡田茉莉子や鰐淵晴子など絶世の美女と思われるような女優が存在した。
浜辺美波はその流れを汲んでいると個人的に思う。
1週間まとめの放送では取り上げられなかったけれど、彼女と母親のまつとのやりとりとか、実は今週の見所はいっぱいあった。
浜辺美波が江戸っ子としてキップ良く振る舞う姿は好印象だったと思う。
綾と竹雄
綾と竹雄のエピソードがらんまんのこれからを左右する大切な内容として描かれていた。
万太郎の付き人だった竹雄は今週を機に綾と結婚することになる。
万太郎と竹雄の別れのシーンもとても印象的だった記憶が。
こうして見てみると、万太郎が大勢の人たちに支えられてここまで来れたことを納得させられる。
そして、峰屋のこれからは若い2人が担っていくことになるのだ。
明治のこの頃、造り酒屋がどんなふうに経営していたかも物語の中で詳しく語られていた。
世代交代
世代交代にあたってはタキの果たした役割はとても大きかったと思う。
タキが昔からの風習で分家を厳しく締め付けていた。
実は、峰屋は当主万太郎が家を出てしまうので、後目問題が勃発。
綾は本来峰屋直属の人間ではない。
ましてや竹雄は番頭の息子。
なぜこんな2人が本家を継ぐのかと分家としては納得できない様子。
かつての当主が自ら頭を下げて丁寧にお詫びをしてくる姿に分家も従わざるを得なかった。
この時のエピソードもかなり興味深く見ることができたと思う。
松坂慶子のインタビューの中で、俳優や女優がたとえセリフはなくとも表情で感情を表現する部分がとても優秀で励みになったと語っていた。
この場合、憤まんやるかたない分家の人たちがタキの謝罪で、言葉はないがしぶしぶ受け入れざるを得ない様子など、番組をよく目を凝らして見なければ伝わらない部分もたくさんあったのだ。
来週からの展望
来週から物語は東京に再び戻って、なんとあの十徳長屋で新婚生活が始まるような。
あんなボロ屋でと言ったら失礼だろうか。
研究生活なので、お金の問題その他心配事は山ほど。
そして予告編の最後に出ていたブラック田邊の登場。
私のものになりなさい‼️
このセリフは一体何なんだ?
物語は、後半戦に入っていよいよ目が離せない状況になってきたかも。